- 公務員になりたいけど、どうやったらなれるの?
- 市役所とか県庁とか国家とか、試験は違うの?
- 試験科目が多すぎるんだけど、何から手をつけたらいいの?
- 効率良い勉強方法はある?
- 公務員予備校に通わなくても、試験に合格はできる?
こんにちは、元公務員のまさちゃんです。
今回は「公務員になるためには何をすればいいのか」というテーマで、僕の体験をもとに詳しく解説していきます。
この記事で説明していることを「順番にやっていけば公務員になれる」ような内容になっているので、参考にしていただけたらと思います。
この記事の信頼性【元公務員が書いてます】
簡単に自己紹介
- この記事を書いている僕は、29歳のときに国家公務員一般職の試験に合格し、地方出先機関で5年間働きました。
- そのときの経験をもとに記事を書いているので、これから受験する方々の参考になるようなリアルな情報をお伝えできるかと思います。
上記の通り、この記事は民間企業で働きながら29歳で公務員試験に合格した「僕自身の体験」をもとに書いています。
「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。感謝の気持ちを込めて、記事を書いていきます。
ちなみにこの記事の内容は、公務員試験に「半年前後」で合格するためにやるべきことをまとめています。
この記事を読んでいる時点で残り期間が半年より遥かに短い方は「公務員試験に1ヶ月で合格するためにやるべき4つのこと」の記事を参考にしていただければと思います。1ヶ月で完璧に仕上げるのは難しいですが、最大限に合格率を上げる方法を書きました!
公務員の種類【国家と地方以外にも色々ある】
「公務員になるために何をすればいいのか」というテーマの記事ですが、その前に「公務員について最低限知っておいて欲しいこと」を先に説明しますね。
公務員と言っても、様々な種類があります。
大きな分け方としては以下ですね。
- 地方公務員
- 国家公務員
そこからさらに、地方公務員なら都道府県・政令市・一般市役所など細かく分けられます。
国家公務員なら総合職・一般職などの区分がある他、国税専門官などの専門職などもありますね。
そしてそこからさらに学歴(高卒とか大卒とか)や職種(事務職とか福祉職とか技術職とか)で細かく分類されます。
この辺りを詳しく説明しすぎると本題から逸れすぎてしまうので、気になる方は「事務職公務員の種類と仕事内容【1つに絞り込む必要なし!全部受けるべし!】」の記事で確認してみてください。
とはいえ今すぐにどの種類の公務員になりたいかを決める必要は全くないです。
どの公務員を目指すにしても、勉強すべきことはそこまで大きく変わらないので。
ざっくり「国家公務員がいいな」「事務系がいいな」みたいな感じだけ持てていれば、現時点では問題ないです。
公務員になるには【試験に合格すればOK】
ここからが本題です。
公務員試験に合格すればいい
公務員になるためには、「公務員試験」に合格する必要があります。
試験は1つだけではなく、先ほど説明した区分ごとに実施される形です。
大卒で国家公務員一般職の行政事務職になりたいのであれば、国家公務員一般職(行政・大卒程度)の試験に合格する必要があるということです。
高卒で東京23区の事務職になりたいのであれば、特別区Ⅲ類(事務)の試験に合格する必要があるということですね。
公務員試験には年齢制限がある
公務員試験には、年齢制限があります。
例えば国家一般職(行政・大卒程度)であれば、30歳(翌年4月1日時点)が上限です。
さいたま市の行政事務職は27歳、山形県の行政職は39歳、といった感じで、かなり年齢制限には幅があります。
これも試験の種類ごとに様々なので、自分が受験予定の試験については事前に確認しておく必要がありますね。
おおむね30歳くらいを上限としているところが多いです。
年齢制限をオーバーしている場合には、民間経験者採用試験や氷河期世代採用試験などを受験することも検討するといいですね。
公務員試験の受験資格は?
公務員試験には受験資格として必要なものは基本的にありません。
上記の年齢制限さえ満たしていれば、誰でも受験可能です。
例外的に受験資格が求められる職種もありまして、例えば消防官や警察官、法務教官、航空管制官などの職種を受験する場合には、身長や体重、視力などの身体的条件を満たすことが受験資格として求められます。
また、社会福祉士や保健師、薬剤師などの職種は、「資格を持っていること」が受験資格として求められます。
そのくらいですね。
多くの方が目指す行政事務系の公務員試験には、特に受験資格はないです。
国家公務員になるには【7ステップ】
ここからは具体的に、公務員試験の合格までのステップを説明していきます。
まずは国家公務員から。
国家公務員になるまでの一般的な流れとしては以下になります。
合格までの一般的な流れ
まずは出願手続きですね。自分が受験する公務員試験に、出願期間内に申し込みましょう。
一次試験として課されるのは筆記試験です。試験によってレベルや科目が異なるので、自分が受験する試験に合わせた対策をしていきましょう。
一次試験に合格した方は、二次試験に進みます。
二次試験は面接などの人物試験です。
二次試験を突破すると、晴れて最終合格となりますが、ここで終わらないのが国家公務員の試験です。
自分が希望する官庁を実際に訪問して、その官庁の試験を受けます。最終合格したとしても、ここで内定がもらえなければ全てが水の泡になります。
官庁から内定をもらうと、晴れて採用内定となります。
一次試験は筆記、二次試験は面接が基本
上記の通り、まず最初の関門として一次試験の筆記試験があります。
そこを通過すると、二次試験の面接に進めます。
そしてそこを通過して最終的合格を勝ち取ったら内定かと思いきや、さらに「官庁訪問」というステップがあります。
官庁訪問を突破すると内定
官庁訪問は自分が働きたい官庁(省庁や機関など)に直接出向いて、そこの採用試験を受けるという内容です。
内容は官庁ごとに異なりますが、複数回の面接や集団討論などが課されることが多いですね。
国家一般職は官庁訪問の後に二次試験
ちなみに国家一般職の官庁訪問はちょっと特殊でして、一次試験の合格発表後のタイミングで実施されます。
つまり、まだ二次試験の面接が通るかわからない段階で、官庁訪問に挑むわけです。
官庁訪問で先に内々定をもらって、二次試験を受けるという流れなので、二次試験のプレッシャーはハンパなかったですね。
地方公務員になるには【6ステップ】
続いて地方公務員について、合格までの流れを見ていきましょう。
一般的な流れは以下になります。
合格までの一般的な流れ
まずは出願手続きですね。自分が受験する公務員試験に、出願期間内に申し込みましょう。
一次試験として課されるのは筆記試験です。試験によってレベルや科目が異なるので、自分が受験する試験に合わせた対策をしていきましょう。
一次試験に合格した方は、二次試験に進みます。
二次試験は面接などの人物試験です。複数回の人物試験が課されることもあります。
二次試験(場合によっては三次試験以降もある)を突破すると、晴れて最終合格となります。
特別区を受験する場合には、自分が希望する区を実際に訪問して、その区の試験を受けます。最終合格したとしても、ここで内定がもらえなければ全てが水の泡になります。
全ての試験を突破すると、晴れて採用内定となります。
一次試験は筆記、二次試験は面接が基本
地方公務員も国家公務員とほとんど同じ流れですね。
基本は一次試験で筆記、それを通過すると二次試験で面接が課されます。
官庁訪問はないです。
面接は複数回実施されることが多い
面接の回数は自治体によって様々です。
2回のところが多いですね。
個別面接の他、集団面接やグループディスカッションなど、形式を変えて複数回実施するところもあります。
この辺りは自分が受験する自治体がどのスタイルなのか、事前に確認しておくと気持ちが楽になりますよ。
特別区は最終合格後に区ごとの面接がある
特別区(東京23区)の試験は、最終合格後をもらっただけでは内定にはなりません。
その後に実施される区ごとの面接に通過して、初めて内定です。
申込時に希望区を第3希望まで書いて提出し、最終合格後に区側から面接の連絡が入る形です。
最終合格の順位によっては希望の区から連絡が来ないこともあるので、どうしても行きたい区がある場合にはなるべく上位で合格しておく必要がありますね。
公務員試験の内容【しんどいのは筆記試験】
試験の内容としては大まかに以下の感じです。
- 一次試験の内容
筆記試験
論文試験 - 二次試験の内容
個別面接
集団面接
集団討論(一部試験のみ)
一番しんどいのは筆記試験の対策
論文や面接など、試験で課される内容は様々ですが、その中で圧倒的に対策に時間がかかるのは筆記試験です。
ここが公務員試験の学習の中で一番しんどいところと言われています。
なのでこれから学習を始める方は、とにかくこの筆記試験の勉強をどんどんやっていけば大丈夫です。
筆記試験の内容
その筆記試験ですが、試験の種類によっていくつかパターンがあります。
主なパターンとしては以下になります。
- 教養試験+専門試験
- 教養試験のみ
- その他(SPI・SCOAなど)
最近の傾向として、SPIやSCOAなどの民間企業の就職試験でも使われるテストを筆記試験代わりに課す自治体が増えてきました。
とはいえ一部の市役所だけなので、基本的には「教養試験」「専門試験」の2つが公務員試験対策のメインということになります。
教養試験・専門試験とは
その教養試験と専門試験は、以下のようなものです。
- 教養試験
→英数国理社の基本科目を中心に、幅広く知識を問われる試験 - 専門試験
→法律や経済、政治などの大学で専門的に学ぶ知識を問う問題が出題される試験
パッと見でわかるかと思いますが、専門試験の方が難しいです。
専門試験がない公務員試験は?
専門試験の方が難しいとなると、「じゃあ教養試験だけで受験できる公務員試験を狙えばいいじゃん」となりますね。
ですが実際のところ、以下のような現実があります。
- 国家公務員
→教養試験+専門試験 - 東京都
→教養試験+専門試験 - 道府県・政令市・特別区
→教養試験+専門試験 - 一般市役所
→教養試験
というわけで、「一般市役所」を狙う方であれば、専門試験の勉強を回避することができます。
その他、国立大学法人や各自治体の「新方式」を受験する場合には、専門試験を避けられます。
新方式というのは、民間企業に優秀な人材が流れていっている現状を打破するために各自治体が実施している「教養試験のみ」で受験できる試験のこと。
学習負担を減らして、なるべく多くの方に受験してもらおうという意図があります。
専門試験を回避できるのは大きいですが、普通の募集に比べて採用枠も少ないため、倍率も高くなる傾向にあります。
公務員になれる可能性を高めたいのであれば、専門試験の勉強までやって倍率が低い方で勝負するのが得策かと思います。
出題される科目は?
筆記試験の学習を始めるにあたり、戸惑うのはその科目数の多さです。
ざっくりですが以下の感じです。
- 教養試験:数的処理・現代文・英文・古文・世界史・日本史・地理・思想・芸術・物理・化学・法律・政治・経済・・・
- 専門試験:憲法・民法・行政法・刑法・労働法・商法・ミクロ経済学・マクロ経済学・財政学・政治学・社会学・経営学・会計学・心理学・・・
ありすぎて途中で書くの諦めました。笑
気が遠くなるような科目数ですね …
ですが、これらの科目を全て完璧にしなきゃいけないわけではないです。
重要度の高い科目をしっかり仕上げて、残りのマイナー科目はサラッと済ませる、場合によっては捨てることで、効率よく合格を目指せます。
重要度が高い科目は?
重要度の高い科目について説明していきます。
まずそもそも重要度が高い科目というのは、以下のような科目のことです。
- 配点が高い科目
- 多くの試験で出題されている科目
具体的には以下の科目ですね。
- 教養試験:数的処理
- 専門試験:憲法・民法・行政法・ミクロ経済学・マクロ経済学
これだけです。
これらの科目をやっておけば、学習は8割型完了したようなもんです。
この辺りについては、以下の記事で詳しく解説しています。
さらに深く知りたい方は、こちらをどうぞ。
公務員試験の合格ライン【6〜7割くらい】
さて、ここまでで公務員試験の内容については大体説明が終わったのですが、気になるのは「果たしてどのくらい得点すれば合格できるのか」というところですよね。
結論だけお伝えすると、以下になります。
- 教養試験の合格ライン
→6割 - 専門試験の合格ライン
→7割
専門試験の合格ラインの方が高いんかい…
と思った方が大多数かと思いますが、これは試験の形式によるものが大きいです。
というのも専門試験は、出題された科目の中からいくつかの科目を自分で選択して回答する形式が一般的です。
例えば以下の通りですね。
国家一般職 | 16科目が5問ずつ、合計80問が出題 その中から8科目40問を選択して回答 |
特別区 | 11科目が5問ずつ、合計55問が出題 その中から8科目40問を選択して回答 |
自分の得意な科目を選択できるので、高い点数が取れる可能性が高いですよね。
なのでボーダーも高くなるというわけです。
ちなみに国家一般職も特別区も、出題数としては憲法・行政法・ミクロ・マクロが5問ずつ、民法は2科目分の出題なので10問出題されます。
この点からも、これらの科目が「重要科目」と説明した理由がわかるかと思います!
公務員試験の合格ボーダーラインについて、さらに詳しく知りたい方は「公務員試験の合格ボーダーは教養6割、専門7割【ギリギリの点数だと面接できつい】」の記事をご覧ください!
公務員試験は併願できる【しまくるべし】
もうみなさんわかっているかと思いますが、公務員試験は併願が可能です。
日程が被らない限り、何個でも併願できます。
例えば以下のような併願パターンは、多くの方が使っています。
- 4月 国家総合職
- 5月 東京都Ⅰ類B
- 6月 国税専門官、国家一般職、地方上級(県庁・政令指定都市)
- 7月 国立大学法人
- 9月 市役所C日程
「試験に慣れる」という意味でも、「合格する可能性を高める」という意味でも、なるべくたくさん併願した方がいいですね。
なお、どの試験を併願するにしても、先ほど重要科目とお伝えした科目は出題される可能性が高いため、使い回しがききます。
現時点で本命試験が決まっていなくても、とりあえず勉強をスタートして、あとでゆっくり「どこを本命にしてどこを併願するか」を決めいくのもありです。
勉強していくうちにイメージが湧いてくるので、具体的にどこを受験するかとかは最初からあまり考え過ぎずに「とりあえず最終的に公務員なる」という気持ちだけ持って学習をスタートさせましょう。
実際に僕が公務員試験の勉強を始めたときもそんな感じでした。
よくわからないけどとりあえず勉強を始めて、ある程度勉強のコツがつかめてきたら受験先を考えて…
みたいな順番で大丈夫です!
ちなみに併願については「公務員試験の併願パターンを紹介!【併願状況は面接で隠すべきなのか】」にまとめているので、詳しくはこちらを参考にしてください!
公務員試験の合格率【大体40%前後】
ここで、気になる公務員試験の合格率についても説明しておきます。
国家一般、東京都、特別区の令和5年度試験の結果が以下です。
試験の種類 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
国家一般(大卒・行政) | 16,318人 | 6,476人 | 約40% |
東京都Ⅰ類B(行政・一般方式) | 1,525人 | 626人 | 約41% |
特別区Ⅰ類(春試験・事務) | 7,668人 | 3,013人 | 約39% |
東京都HPより
特別区人事委員会(採用試験情報)より
合格率はいずれも40%程度となっていますね。
どうでしょう。
思ったより高くないですか?
先ほども説明した通り、公務員試験は日程が被らない限りいくらでも併願できます。
しっかり勉強すれば、合格できる可能性は高いと言えますね!
公務員になるためにやるべきこと【半年】
さて、ここからは実際にどのように勉強したらいいのかを説明していきます。
まずは試験の内容を確認する
まず最初にやることとしては、試験内容の確認ですね。
公務員試験は受験する試験によって、課される試験内容(教養だけなのか専門まであるのかなど)や出題される科目が異なります。
現時点で本命試験が決まっている方は、必ずHPで以下を確認しておきましょう。
- 試験内容
- 出題科目
- 試験日程
まだはっきりと本命試験が定まっていない方は、先ほどもお伝えした通り「重要科目」から手をつけていけば大丈夫です。
筆記試験の対策(具体的な勉強方法)
気になる勉強のやり方ですが、基本的に参考書を買って1冊ずつ順番に極めていけばOKです。
使う参考書はスー過去がおすすめですね。
公務員試験の参考書の中だと定番中の定番です。
多くの受験生に長年愛されているだけあって、めちゃめちゃわかりやすいです。
具体的にどんなところがおすすめなのかという話は「独学で公務員試験を狙うなら参考書はスーパー過去問ゼミ一択です」にまとめました。
気になる方はこちらをどうぞ。
使い方としては以下の流れで繰り返し解いていけばOKです。
- 1周目は全体像を掴みつつ繰り返し出てきている大事そうなところをインプット。2割くらいの理解でOK。
- 2周目は1周目で理解しきれなかったところを理解しながら読んで半分くらいの理解度に。
- 3周目以降は理解できているところは読み飛ばして、理解できていないポイントを潰していく感じで仕上げる。
コツとしては、あまり考えすぎずにさらっと1周目を終えること。
読み進めていくうちにわかってくるところもありますし、読み慣れてくるので2周目以降に意外とスッと理解できたりします!
筆記試験の対策(優先すべき科目)
勉強する科目としては先ほども書いた通り出題数が多く、どの試験でも出題される可能性の高い以下の科目から仕上げていくといいです。
改めて、以下ですね。
- 教養試験:数的処理
- 専門試験:憲法・民法・行政法・ミクロ経済学・マクロ経済学
もう1度言いますが、これらの科目を仕上げられれば筆記試験の勉強は8割型終わったようなもんです。
教養のみの試験を受ける方は数的処理だけを集中的に勉強して、ある程度得点できるようにしておけば合格はかなり近付きます。
とりあえず1冊(憲法・ミクロ・数的あたり)買ってスー過去との相性を確認しつつ、大丈夫そうならその他の科目も追加してみる感じでOKです。
本屋さんにも普通に売ってるので、実物を見てから買いたいという方はこの記事を読み終わり次第、本屋さんに走ってください!
ネットで注文する方は、以下にリンクを貼っておくので使ってください。
先ほどの「独学で公務員試験を狙うなら参考書はスーパー過去問ゼミ一択です」の記事にその他科目のリンクも貼っておきましたのでどうぞ。
筆記試験の対策(優先科目学習後にやること)
ここまでで筆記試験の勉強は8割終わっていますが、残りの2割を取りにいくために次にやることは以下です。
- とりあえず1度、実際の過去問を解いてみる。
- 得点が低かった科目を個別に勉強する。
- その後、マイナー科目にも手を付ける。
過去問の使い方について
腕試しに一度過去問に挑戦してみるのがおすすめです。
ここまで学習してきた科目がいかに重要だったかが実感できるので、「自分が頑張ってきたことは無駄じゃなかった!」と思えるはず。
合格点に乗せられる手応えがかなり掴めると思います。
使う過去問としては「過去問500シリーズ」が使いやすいのでおすすめです。
こちらは国家一般職の専門試験の過去問ですが、この他にも試験ごと販売されています。
必要なものを調達して、解いてみてください。
過去問を解くと、自分が得点できていない苦手科目を洗い出すことができます。
あとはひたすら、その科目を潰していくだけです。
1つ知っておいてほしいのは、公務員試験の問題は基本的にどれも「かなり難しい」ということです。
どれだけ勉強を重ねてきても、得点できない問題は必ず出題されます。
なので完璧を目指すのではなく、「5問出てきたら3問か4問正解できればいいかな。」くらいのレベル感で進めちゃって大丈夫です。
「あんなにやったのにまた満点取れなかった…」と落ち込む必要は全くないですよ!
マイナー科目の勉強について
過去問で重要科目の苦手を潰し終わったら、マイナー科目にもサラッと手をつけておきましょう。
マイナー科目を学習するにあたり、注意しておきたい点は以下です。
- 自分の得意そうな分野から選ぶ。
- 完璧を目指すのではなく、合格点に乗せることを考える。
「自分は法律が得意だな」という方であれば、商法とか刑法などの法律系科目を選べばいいですし、経済が得意であれば財政学ですね。
先ほど紹介した以下の記事を参考にしていただければ科目選びもしやすいかと思います。
筆記試験の対策(直前期にやること)
試験の1ヶ月前くらいになったら、筆記試験の勉強にプラスして以下のことにも手をつけていきましょう。
- 論文対策
- 時事問題対策
論文対策は正直不安な方も多いかと思いますが、そこまで心配しなくても大丈夫ですよ。
「書き方がわからない…」「自分には無理だ…」と思っていても、本番では絶対に書かなきゃいけない状況に追い込まれるので、自然と手が動きます。
日本人なので、文章を書こうと思えば書けちゃうものなんです!
なので直前期に基礎知識だけ頭に入れて、5本くらい実際に書いておけば対策としては十分です。
基礎知識の勉強におすすめは以下の本です。
僕がTACに通っていた時代にお世話になった先生の本です。
この先生の講義はとにかくわかりやすいです!
初心者でもスッと頭に入ってくるくらい噛み砕いて説明してくれます。
間違いない一冊です。
それから時事対策については全公務員試験受験生必携の1冊がありまして、それが以下の本です。
定番中の定番の時事対策本で、試験当日に試験会場に行くとかなりの人数がこれを開いて最後の追い込みをしています。
ページ数も多くないですし、ここから出題される問題も多いので、直前期には必ず買いましょう。
詳しい内容とかは本屋さんでちょろっと立ち読みさせていただくか、「公務員試験の時事問題の対策【おすすめ勉強法やアプリ・参考書などを紹介】」の記事を参考にしてもらえればと思います。
人物試験の対策(具体的な勉強方法)
無事に筆記試験を通過したら、人物試験(面接など)の対策をしていきます。
この部分については、今説明することじゃないですね。
筆記試験に通過したそのときに、以下の「公務員試験の面接対策はどうやる?想定される質問や練習方法など必要な準備を解説」の記事を読んでいただければと思います。
公務員予備校には通うという選択肢について
公務員試験の対策といえば、予備校に通うという選択肢もありますね。
実際に僕も公務員予備校に通って合格を勝ち取ったので、予備校のメリットなどについて説明していきますね。
予備校には通った方がいい?
予備校に通うべきか独学でやるべきか、結論から言いますと以下です。
- 公務員予備校は通わなくても合格できるけど、できるだけ通った方がいい。
確かに、独学で合格している人はいます。
ですが「公務員試験の独学割合は2割【予備校卒業生が圧倒的多数な理由】」でもまとめている通り、ほとんどの人は予備校の講座を受講して合格を勝ち取っているのが現実です。
公務員試験はとても難易度の高い試験で、基本的には合格するまでに1,000時間くらいの勉強時間が必要だと言われています。
それだけの時間を一人でコツコツと努力し続けるのはかなりしんどいです。
予備校でいい感じにモチベーションを上げてもらいつつ、効率よく学習できるカリキュラムで無駄を省いて対策していくのがベストです。
予備校に通うメリット
予備校に通うメリットとしては、他にも以下のようなことがあります。
予備校に通うメリット
- テキストや問題集を選ぶ時間が省略できる。
- 何を勉強したらいいのか悩む時間が省略できる。
- 周りの受講生や講師に刺激をもらえる。
- 面接や論文対策もしてもらえる。
- お金を払うことにより「無駄にしないために絶対に合格するぞ!」というモチベーション維持につなげられる。
などなどですね。
予備校に通うことで得られるメリットはかなり大きいというのが正直なところです。
通えるなら絶対に通った方がいいです。
今はスマホ1台で講義動画を視聴する形で学習する「Web通信」の予備校というのもありまして、費用面と時間面でコスパがとてもいいのでとてもおすすめです!
- 費用
→10万円台が相場。
→安いところだと5万円台もある。 - 時間
→通勤・通学の電車時間など、隙間時間にスマホで講義視聴や問題演習ができる。
上記の通りで、費用は相場の半分以下に抑えられます。
何より予備校に通学する時間が省略できて、隙間時間を使って効率よく学習が進められるのが良いですね。
どの予備校がいい?
予備校について、詳しくは「元公務員が予備校16校をガチ比較!【TAC、LEC、大原、クレアールなど】」で料金や評判、特徴などを徹底比較しています。
通学タイプの大手予備校の情報もまとめて載せているので、予備校選びを考えている方は参考にしてみてください!
公務員について、よくある質問
独学でも合格できる?
公務員試験は、独学でも合格できます。
ですがやはり、1,000時間の学習時間を独学で乗り切るのは、相当な精神力が必要になります。
勉強することに慣れている方であれば最後まで頑張り切れると思いますが、そうでない方は挫折してしまう可能性が高いです。
公務員予備校に通った方が合格できる可能性を高められます。
必要な勉強時間は何時間?
試験によって異なりますが、1,000時間程度の学習時間が必要です。
国家総合職などの難易度が高い試験になると、1,500時間が必要と言われていますね。
反対に教養試験のみで受験できる試験であれば、500時間程度の学習でも合格が可能です。
いずれにせよかなりのまとまった学習時間が必要になります。
それだけに、公務員試験の合格には価値があります。
給料・年収はどのくらい?
公務員の給料については、以下の「20代公務員の給料はどのくらい?【国家・地方それぞれの年収・月収まとめ】」でまとめています。
国家公務員、地方公務員それぞれについて、具体的な数字を掲載しています。
民間企業との比較もしているので、ぜひチェックしてみてください。
事前にとっておくべき資格は?
公務員試験を受けるにあたり、事前に取得しておくべき資格は特にありません。
ですが記事の前半でも説明した通り、一部の専門職は例外的に資格が必要です。
- 社会福祉士
- 臨床心理士
- 学芸員
- 保健師
- 管理栄養士
- 薬剤師
- 診療検査技師
- 理学療法士
- 獣医師 など
また、TOEICのスコアによって加点が得られる試験もあります。
あまり大きな加点ではないので必須ではありませんが、英語が得意な方は事前にスコアを提出することで有利になります。
詳しくは「公務員試験のTOEIC加点は狙うべき?【結論:国家総合職以外は不要】」の記事にまとめています。
この記事のまとめ
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
この記事は実際に公務員試験に合格した僕が、「もう一度学習開始当時に戻ったらどんな風に勉強するか」をイメージしながら書いたものです。
この方法が誰にでも当てはまる絶対に正しい方法とは限りませんが、参考にしていただけましたら幸いです。
ちなみに先ほども書いた通り、テキストを選んだり次にやる科目を考えたりして勉強のスタートが遅れてしまう方は、独学ではなく予備校の講座を受講するのがおすすめです。
余計なことは考えずに、予備校のカリキュラムに沿って学習していけば、最短距離で合格に近づくことができます。
料金や評判(悪い評判含む)、特徴を徹底比較したので、「元公務員が予備校16校をガチ比較!【TAC、LEC、大原、クレアールなど】」の記事を参考にしていただければと思います。
今回は以上になります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
公務員予備校選びの参考記事
- 元公務員が予備校16校をガチ比較!【TAC、LEC、大原、クレアールなど】
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