こんにちは、まさちゃんです。
今日も公務員関係の記事を書いていきます。
テーマは「公務員の残業」についてです。
僕が国家公務員一般職として働いていた経験談を交えながら詳しく解説していきます。
といった疑問に答えていきます。
この記事を書いている僕は29歳のときに国家公務員一般職試験に合格。5年間、地方出先機関で勤務した経験があります。
実際に働いた経験をもとに記事を書いているので、現場のリアルは情報をお伝えできると思います。
それでは早速、内容に入っていきます!
目次
公務員の残業時間の平均は、意外と多い
まずは公式に発表されている残業時間の平均値に関するデータを見ていきます。
国家公務員
平成29年国家公務員給与等実態調査によると、平成28年の超過勤務の年間総時間数は、全府省平均で235時間であった。これを組織区分別にみると、本府省では366時間、本府省以外では207時間となっていた。
人事院HPより引用
国家公務員の年間総残業時間の平均は、本省勤務で366時間、本省以外勤務で207時間となっています。
単純に12で割って月平均の残業時間を算出すると、本省勤務で30.5時間、本省以外勤務で17.25時間になります。
本省勤務の場合は部署によりかなりばらつきがあります。
法改正があった場合も、担当部署の職員は明け方まで残業する場合もありますね。
そういった部署を含めての平均が30.5時間なので、早く帰れる部署ももちろんありますが、定期的に人事異動があることを考えると、いつかは深夜まで残業する部署を経験する可能性がとても高いと言えますね。
こちらも部署によって大きく差があるのですが、終電を逃してまで残業することはほぼ無いです。
この辺りについては記事の後半で僕の体験談を書いているので、詳しくはそちらを読んでいただければと思います。
地方公務員

地方公務員の場合は、本庁勤務で月18.3時間、出先機関等の勤務で月9.9時間となっています。
確かに地域のコミュニティーセンターとか、まったり勤務なイメージがあります。
落ち着いた環境でまったり働きたいなら、地方公務員になって出先機関勤務を希望するのが良いですね。
めちゃめちゃ競争倍率高そうですが。。。笑
公務員の残業の多さは部署による!こんな部署は危険!
次に、残業の多い公務員の部署について説明していきます。
先ほども書きましたが、公務員の残業時間は配属される部署によってかなり差があります。
毎日定時で帰れる部署もありますし、一年を通して残業が続く部署もあります。
具体的にどのような部署が残業時間が増える傾向にあるのかは、おおむね以下の通りです。
1つずつ説明していきますね。
その部署のかかえる仕事量が多い
そもそもが忙しい部署である場合、当然ですが残業が多くなります。
僕が働いていた国家公務員の地方出先機関の場合だと、人事担当の部署がかなり忙しかったという話をよく聞きます。
人事担当の部署は優秀な職員が集まる部署なのにも関わらず残業が多いということは、かなりの仕事量をかかえているということになりますね。
もちろんですが、忙しい部署で頑張った方は評価が上がり、その後の出世にもプラスに影響します。
忙しい部署に異動になったからといって、ハズレくじを引いたような感覚にはならないので安心してください。
繁忙期がある
忙しくない部署の場合でも、一年を通して全く残業がないということはあまり聞いたことがないです。
繁忙期だけは残業が発生するという部署が多いですね。
僕が働いていた地方出先機関の現場でも、繁忙期はとても忙しく、4月は月間で80時間くらい残業してなんとか乗り切った経験があります。
年間を通してこの状態だったらさすがに体がもたないですが、一時的なものでしたし、夏場以降は定時で帰れていたので許容範囲かなといったところでした。
部署の人員が足りていない
単純に人が足りていない部署の場合も、残業が多くなります。
最近は公務員の人数をどんどん減らす方向に進んでいるので、どうしてもギリギリの人数しか配置されないんですよね。
その中で病気で長期休養に入る職員も出てくることがあるので、どう頑張っても残業なしでは仕事が回らないことがあります。
部署内のメンバーのやる気がない
正直これが一番ストレスが溜まるパターンかと思います。
最近は人事評価制度も導入されて改善されてはきたものの、いまだに公務員は年功序列の社会といえます。
まじめに仕事をやらなくても自動的に上の役職につけるため、やる気のない人が一定数存在しています。
そういった人と同じ職場になれば、まじめに働く人にしわ寄せがくるのは避けられませんね。
ちなみに、当たり前の話ですがやる気のない人の情報は人事に筒抜けです。
同じ部署にやる気のない人が集結してしまうとカオスな状況になるので、やる気のない人には優秀な人を組み合わせて人事が決められます。
やる気のない人と同じ部署になったら、評価されている証拠です。
2人分働いてやる!くらいの気持ちで働くと、マジで2年分まとめて給料が上がるので、ある意味チャンスと言えますよ。
その辺りについては以下の「公務員の年功序列はおかしいから廃止!成果主義で給料にこれだけ差がつく!」記事に詳しくまとめていますので、気になる方はチェックしてみてください!
基本的に残業なし!僕の公務員時代の残業時間

僕が実際に働いていた、国家公務員の出先機関での残業の実態について紹介していきますね。
5年間勤務し、3つの部署を経験しましたが、どの部署でも共通して言えることは次の2点です。
それぞれ以下のような感じでした。
繁忙期以外は定時退庁が可能
それぞれの仕事によって状況は異なりますが、基本的には繁忙期以外は定時退庁が可能です。
窓口がある職場だったので突発で残業が発生することもありましたが、それでも月に10時間以内の残業時間で抑えられていましたね。
残業しようと思えば残業できるのですが、猛スピードで仕事を片付けて翌日に回せるものは回せば定時退庁は問題なくできます。
繁忙期でも基本的には終電までには帰れる
つぎに繁忙期についてですが、さすがにこの時期に定時退庁をすることはできません。
部署にもよりますが、遅くても終電では帰れるので、泊まり込みとかはありませんでした。
ここで少し、僕自身が経験した部署の話をさせていただきますね。
最初の職場(2年間)
最初の2年間は書類の審査業務が中心で、たまに窓口業務が発生する職場でした。
会社の担当者が提出してきた書類を審査するのですが、提出の締め切りが月末だったため、その時期は多少の残業が発生しました。
それでも一年を通して残業時間は10時間未満で乗り切っていました。
一度だけ法改正が絡んだことがあり、そのときは20時間を超えましたが、ほんの2ヶ月くらいのことでしたね。
次の職場(2年間)
次の2年間は基本的に窓口業務を中心に行う職場でした。
人数も多い部署だったので、繁忙期も特に残業をすることはなかったですね。
窓口のしまるギリギリにお客さんがきたときに少しだけ残業が発生する程度だったので、基本的には毎月残業ゼロで定時上がりしていました。
最後の職場(1年間)
最後の1年は窓口と書類の受付業務を中心に行う職場でした。
4月、5月が繁忙期だったのですが、今までに比べたらかなりの残業が発生しました。
4月は80時間弱、5月は40時間くらいだったと思います。
終電を逃すことはありませんでしたが、4月の平日はプライベートな時間は皆無でしたね。
帰って寝て、起きて仕事行って。
の繰り返しで時間が過ぎ去っていきました。
しんどかったです。笑
それ以降は落ち着いてきたので、6月からはほぼ残業ゼロでした。
本省(霞ヶ関)勤務の公務員の残業は多いです。
続いて本省勤務の公務員の実態についても解説していきます。
地方出先機関とは人事交流があるので、本省での勤務経験がある人に実際の状況について聞いたことを書いていきますね。
本省の残業実態として、主なものは以下です。
1つずつ解説していきます。
国会対応で深夜まで
本省勤務の場合には、国会対応業務が発生する部署があります。
国会の答弁で使われる質問の回答を準備したりする仕事で、深夜まで残業になることがあります。
繁忙期はタクシー帰りやホテル泊もある
もちろん、本省勤務の場合にも繁忙期は存在します。
出先機関で勤務するのと違い、残業が深夜にまで及ぶこともあります。
終電の時間を過ぎているので、庁舎前で列を作って待ち構えてくれているタクシーに乗り帰宅することや、近隣のホテルに宿泊することもあります。
緊急事態時は夜通し勤務もある
イメージしやすいのは新型コロナウイルスの関係ですかね。
緊急事態時には、事態の収束に向けて公務員が動き回ります。
法改正時は夜通し勤務もある
法改正があった場合、その施行に向けての準備などを短期間で行わなければならないこともあります。
僕が出先機関で最初に配属された職場は、本省と直接やり取りすることがあったのですが、法改正時にはメールが明け方に届く(僕が見るのは翌日出勤してからです)など、大変さが伝わってきましたね。
残業を減らす取り組み増!残業で稼ぎたい組は評価ダウン!

続いて残業を減らす取り組みを見ていきましょう。
こちらも、僕の経験をもとに書いていきます。
大きな取り組みとしては以下の3点があります。
- ノー残業デー
- 人事評価制度
- 時間外労働の上限規制
それぞれ詳しく解説していきます。
ノー残業デー
残業を減らす取り組みの1つめは「ノー残業デー」の制定です。
それぞれの職場でノー残業デーとする曜日を決め、その日は全員で残業せずに帰ることを促進します。
僕の職場では、毎週水曜日と金曜日がノー残業デーとして設定されていました。
職場全体として定時で帰る雰囲気になっているので、周りを気にすることなく時間ぴったりに帰ることができました。
ありがたい制度です♫
人事評価制度
公務員も、単純な年功序列ではなく、頑張っている人とそうでない人の給料の上がり方に差をつけようという制度が導入されています。
半年ごとに個人目標を立てて、その目標の達成度合いを評価するというものです。
その個人目標の中に、「残業時間を〇〇時間以内に抑える」という項目を入れるように言われていました。
残業しすぎると目標が達成できなくなるので、昇給やボーナスが下がるというデメリットが生じます。
また、上司は部下の残業時間についての目標を設定するので、部下が残業しすぎると上司の評価も下がってしまう可能性があります。
結果として、早く帰りやすい雰囲気の職場になるというわけですね。
時間外労働の上限規制
最近は、「働き方改革」という言葉をよく耳にしますよね。
公務員の職場でも働き方改革を進めていて、「原則として月45時間を超えてはいけない」というルールを守るように言われています。
繁忙期などに一時的に45時間を超えてしまう場合は、翌月以降で調整し、年間で360時間以内に抑えるようにしなければなりません。
長時間労働は悪だという雰囲気が徐々に公務員の職場にも広がってきています。
公務員の残業代は、予算を超えると出ない!
次に残業代の支給についてです。
当たり前の話ですが、基本的には残業した分の賃金が全額支給されます。
予算が少なくなってくると、上司から「あとこれくらいしか予算がないから残業は控えるように」というアナウンスがされます。
もちろんそれでも残業をしなければならない状況であればサービス残業をせざるを得ないということになります。
僕の場合は5年間働いている中でサービス残業をしたことはありませんでしたが、実際にサービス残業をしている職員を見たことはあります。
税金から給料をもらっている以上、この辺りは仕方のないことですね。
公務員だからといって、残業代が絶対に全額支給されるということではないので、これから公務員になろうと考えている方は注意してください。
まとめ
今回は「公務員の残業の実態」について記事を書きました。
いかがでしたでしょうか。
公務員の職場でも、少しずつ残業をせずに定時退庁しやすい雰囲気が根付いてきています。
なかなか毎日定時退庁というわけにはいきませんが、近い将来、そのような職場が実現されるといいですね!
というわけで、今回は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。