公務員の魅力とやりがいを元公務員が解説【志望動機はこう書きました】

いつも当ブログ(masablog)をご覧いただきありがとうございます。資格についての情報を発信しているブログになりますので、参考にしていただけましたら幸いです。

今回は「公務員の魅力とやりがい」というテーマでお話ししていきます。

皆さんは公務員の魅力というと、何を思い浮かべますか?

  • 給料が高い
  • ボーナスも高い
  • 休みが取りやすい
  • クビにならない

こんな感じで待遇面の魅力がまず頭に浮かぶのではないでしょうか。

もちろんこれらも公務員の大きな魅力なのですが、これから公務員を目指す方にとっては、もっと仕事内容の面での魅力とかやりがいも知りたいところですよね。

一生働いていく職場の魅力が「お金」「休み」「安定」だけだとちょっとね…志望動機にも書けないですし…

というわけでこの記事を読むと、以下の疑問が解消できます!

  • 公務員のやりがいってなに?
  • 公務員の魅力ってなに?
  • 志望動機の書き方が知りたい!

この記事を書いている僕は、29歳で民間企業から国家公務員一般職に転職し、地方出先機関で5年間働きました。現在は退職していますが、公務員の職場をある程度の期間体験してきたので、具体的な実体験も交えながらお話できると思います。

僕の体験談をもとに書いているので、国家公務員寄りな内容になっていることはご了承ください。また、部署によりかなり差があることもご理解いただいた上で、あくまでも参考として読んでいただけたらと思います。

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目次

公務員のやりがい2つ

まずは公務員のやりがいについて書いていきます。

やりがいはたくさんありますが、「公務員ならでは」ということで言うと、主に以下の2つが挙げられるかと思います。

  • 国民・地域住民のために働くやりがい
  • 規模の大きい仕事ができるやりがい

順番に説明していきますね。

国民・地域住民のために働くやりがい

まず公務員の魅力として最初に挙げておきたいのは、国家公務員であれば国民、地方公務員であれば地域住民のために働くやりがいを感じられるという点です。

民間企業が手を出せない、全くお金にならない分野でも、国民・住民のために必要なことであれば公務員が手を差し伸べることができます

例えば僕が勤めていたハローワークでは、障害者の就職支援をしている部署がありました。この分野は、なかなか民間の職業紹介会社では手厚くサポートしづらいところなんです。

というのも、民間の紹介会社は通常、就職が成功した場合にその会社から紹介料をもらうことで運営しています。となると当然、就職しやすい健常者のサポートが中心になってきますよね。

障害者の中にも、働く意欲が高く、働くための知識や技能を持ち合わせている方はたくさんいますが、民間の職業紹介会社ではなかなか手厚くサポートできないのが現状です。そういった方のサポートができるということが、公務員として働く大きなやりがいだと感じます。

その他にも、生活保護や補助金、労働保険など、社会的弱者を助ける仕事をすることができますね。

利益を追求していかなければならない民間企業と違い、公務員であれば、お金にならなくても困っている人に手を差し伸べることができます。

「困っている人を助けたい」という気持ちが強い方には向いている仕事ですね。

規模の大きい仕事ができるやりがい

2つ目のやりがいとして、「規模の大きい仕事ができる」という点が挙げられます。

具体的に何の規模が大きいかというと、主に以下の2つですね。

  • 関わる地域の規模が大きい
  • かかる責任の規模が大きい

地域については当然のことですが、国家公務員であれば国全体に関わる仕事をしますし、地方公務員であればその地域全体に関わる仕事をします。

責任については、公務員として働いてみて改めてその大きさを感じました。

例えば、僕は派遣会社の営業許可の申請を受け付ける部署にいたことがあるのですが、「僕がこの申請を受け付けなければ、この会社はそもそも派遣会社として営業することもできないんだよなあ。」と思うと、会社の命、社員の生活を預かるめちゃめちゃ責任ある仕事だと改めて感じましたね。

公務員の魅力【給料や有休など待遇面】

次に、公務員の待遇面での魅力についてもみていきましょう。

冒頭でも書いた通り、「給料が高い」「休みが多い」などのインパクトの強い魅力もありますが、公務員の待遇面の魅力はそれだけではありません。

  • 給料が安定している
  • 手当が充実している
  • 休みが多く、有給休暇も取りやすい
  • 基本的にクビにならない
  • 基本的に年功序列で出世する

こんな感じですね。

基本的にクビになることはなく、年功序列で出世し、給料も手当も充実している。そして休みも取りやすいときました。

最近の公務員人気の理由がわかるような気がしますね。

順番に説明していきます。

給料が安定している

まずは給料についてです。

公務員の給料は上場企業の平均をとって決められています。

  • 景気が良くなって上場企業の給料が上がる
    →公務員の給料も上がる
  • 景気が悪くなって上場企業の給料が下がる
    →公務員の給料も下がる

こんな感じなので、民間企業のように「ヒット商品が出たからボーナスがたくさん出た」「業績悪化のためボーナスが無くなった」ということはありません。いきなり給料が大幅に上がったり下がったりがないので、安定していると言えますね。

しかもこの「上場企業の平均」という部分がミソでして、「民間企業の平均」ではありません。

上場していない中小企業で働いている方や、今にも潰れそうな零細企業で働いている方の給料は公務員の給料に反映されていないことになります。

というわけで、公務員の給料は社会全体の平均よりも高くなります。

この辺りが、公務員が高級取りだと言われる理由ですね。

給料については僕が働いていたころのものを「公務員の給料明細を公開!34歳で手取り20万は高いのか安いのか」の記事で公開しているので、気になる方は以下をチェックしてみてください!

僕の給料を見る限りだとそこまで高いとは言えないと思いますが、一般的に公務員の給料は長く勤めれば勤めるほどしっかり昇給していくので、最初は安くてもそのうち高くなります

手当が充実している

給料そのものの安定感も魅力ですが、手当が充実している点も魅力です。

住居手当や扶養手当、通勤手当や超過勤務手当などの基本的な手当はもちろんありますし、広域異動手当や寒冷地手当などもあり、充実しています。本省に勤務している方は、本府省業務調整手当ももらえます。

僕が一番恩恵を受けたのは「地域手当」と呼ばれる手当です。地域手当は働く地域によって、給料に上乗せで支給される手当で、例えば東京23区内で働く場合には20%が自動的に上乗せして支払われます

でかいです。

休みが多く、有給休暇も取りやすい

公務員は休みが多いという話も良く聞きますね。

そして有給休暇も取りやすい。

実際に公務員として働いていた僕としても、確かに休みの多さは間違いないなと感じます。

公務員は基本的にカレンダー通りに休みが与えられています。土日祝休みってやつです。そのほかにも有給休暇や夏休みなどの特別休暇が存在しています。

有給休暇については民間企業よりも取得率が高いというデータがありますね。

年間で20日間の有給休暇が与えられるのですが、僕は毎年15日分くらいは使っていました。

というより、有給休暇を取らないと評価が下がって給料の上がり幅に影響が出る可能性があるので、「有給休暇を取らざるを得ない。」みたいな感じです。

こちらについても別記事で詳しくまとめているので、気になる方は「公務員の有給休暇の消化率はめちゃ高い!全ての日数を使い切る人も。」の記事をご覧ください!

基本的にクビにならない

公務員は余程のことをやらかさない限り、クビになりません。これはかなり大きな魅力ですね。

実際に僕が5年間働いて知っている限りだと、確かにクビになった方はいませんでした。

中にはここでは言えないようなかなりやばいことをやった方がいたのですが、そういった人でも数ヶ月休んで別の職場に異動して普通に働いていました。

普通の会社なら間違いなくクビになるレベルのやつです。

それでもクビになりません。

基本的に年功序列で出世する

公務員が年功序列社会だというのは良く耳にする話だと思いますが、これについても間違いないですね。

仕事ができない人でも、やる気がない人でも、勤続年数を重ねていくにつれて役職が上がっていきます。もちろん優秀な方と比べると出世のスピードは遅いのですが、それでもある程度の役職までは辿り着きます。

この点は賛否両論あるかと思いますが、人生設計が立てやすいという点で、魅力といえば魅力かなと思います。

ですが悲しいことに、そういった仕事ができずにやる気もないまま出世した方の部下には、優秀な方が配属されます。仕事ができない上司の下に、同じく仕事ができない部下をつけるわけにはいかないですからね。その辺りは人事もわかってるので、うまくバランスをとった配置になるわけです。

そこで上司の尻拭いをしつつ、自分の評価を上げて出世していくといった感じですね。

年功序列は確かに魅力ですが、悪い面もありますね。

しかしながら最近、この年功序列社会が崩壊しつつあります。徐々に優秀な方とやる気のない方で給料に差がつくような仕組みが導入されてきているんです!

こちらも以下の記事「公務員の年功序列はおかしいから廃止!成果主義で給料にこれだけ差がつく!」で詳しく書いているので、よろしければチェックしてみてください!

公務員の魅力【人間関係など環境面】

続いて給料や休み以外の魅力も紹介していきます。以下の点が魅力です。

  • 出先機関は基本的に残業が少ない
  • 研修が充実している
  • 女性が働きやすい環境が整っている
  • 落ち着いた人間関係
  • 社会的信用が高い

出先機関は基本的に残業が少ない

まずは残業についてです。

残業の多さは働く部署によるとしか言いようがないところなのですが、基本的に出先機関は残業が少ない傾向にあります。

僕は国家公務員一般職の地方出先機関勤務でしたが、5年間の間に経験した部署3つの残業は以下のような感じです。

  • 最初の2年
    →法改正が絡んだときは一時的に残業が増えたが、基本的に毎月10時間以内。
  • 次の2年
    →基本的に定時退庁。
  • 最後の1年
    →4月、5月は繁忙期のため月あたり50時間〜70時間ほどの残業。その後はほぼ定時退庁。

こんな感じで、繁忙期以外は基本的に定時で帰れていました

もちろん国家公務員の本省、いわゆる霞ヶ関勤務の場合はそうはいきません。こちらも部署によりますが、繁忙期はタクシー帰りになることもあります。霞ヶ関には終電を逃した公務員を待つタクシーが行列を作っているので、遅い時間まで残業する方も少なくないようです。

残業をなるべく避けたいのであれば、本省はやめといた方がいいですね。

公務員の残業については、僕の実体験や同僚の状況などを以下の「公務員の残業は平均どのくらい?予算次第で残業代がでないこともあるという事実…」にまとめています。気になる方は以下をチェックしてみてください!

研修が充実している

研修もかなりたくさんありましたね。

勤務し始めてすぐに初任者研修が1週間あり、公務員としての心構えやルールなどを学びます。その後も、全国共通の初任者研修が泊まり込みで2週間、メンタルヘルス研修や新しい業務の研修もありました。

部署ごとの研修もありましたし、役職についたときにはその研修もありました。パソコンの研修などもありましたね。

任意で受けられる研修も多いのですが、「部下に研修をどれだけ受けさせたか」が上司の評価にもつながるので、「仕事が忙しいから研修を受けさせてもらえない」ということもなかったです

女性が働きやすい環境が整っている

当たり前っちゃ当たり前なのですが、産休、育休を取得して復帰する女性職員の方はとても多買ったです。

復帰してからも、時短勤務もできますし、あまり残業が多くない部署への異動など、人事面でも配慮してもらえます。

男性の育休についても推進しているので、夫婦で一緒に子育てできる環境が整っていますよ!

落ち着いた人間関係

人間関係についても、公務員の魅力の1つだと感じましたね。

公務員はイメージ通り、落ち着いた方が多い職場です。

出世を求めてバリバリ働く人はそこまで多くはなく、優しい方が多いですね。

公務員の人間関係については以下の記事「公務員の人間関係は独特で最悪って聞いてたけど嘘だった件【普通に良い!】」で詳しく解説しているので、気になる方はチェックしてみてください!

社会的信用度が高い

社会的信用度の高さで恩恵が受けられることも、公務員の魅力の1つです。

例えば、「住宅ローンの金利優遇を受けやすい」とかですね。公務員は給料が安定していてクビになることもないので、お金を貸す側としても貸しやすい相手ということです。金利を下げてでも貸したいということですね。

あとは公務員限定のイベントとかに参加できるのも恩恵と言えますかね。婚活イベントとか、公務員人気は高いらしいです。

そりゃ安定して平均より高めのお金を稼いでくる人と結婚したいと考える方は多いですよね。お金目当てで近づいてくる方と良い夫婦関係が築けるかはわかりませんが…笑

出会いのチャンスは広がりますね。

公務員の最大の魅力

そして最後に大きな魅力を1つ。

試験に合格すれば誰でもなれる

公務員になるには基本的に、公務員試験に合格する必要があることはご存知かと思います。その公務員試験は、年齢制限に引っかからなければ誰でも受験することが可能です!

公務員試験の内容も、知識などを試す筆記試験や論文、面接なので、勉強すれば誰でも受かります

  • 一流とはいえない大学に通っている大学生
  • 公務員とは全く関係のない仕事をしている社会人
  • 高卒・中卒の人
  • ニート・フリーター

誰にでもチャンスがあります。

公務員への転職に興味がある方は、以下の記事「公務員になるためにやるべきこと【半年で安定を勝ち取る全手順】」で公務員になるために何をすべきかをまとめています。ぜひチェックしてみてください!

公務員の志望動機の基本型

次に、公務員試験の「志望動機の作り方」についても簡単に触れておきます。

ここまでで、公務員の魅力ややりがいについてを細かく説明してきましたが、志望動機に使えるのは「やりがい」のところで紹介した以下の2つのみです。

  • 国民・地域住民のために働くやりがい
  • 規模の大きい仕事ができるやりがい

その他の給料や休みの多さなどの待遇面については、志望動機に使ってはダメです。

本音はそっちかもしれませんが、志望動機にそんなことを書いてしまったら当然落ちます。

  • 給料が高いんで公務員になりたいです!
  • 休みが多いんで公務員になりたいです!

みたいな受験生は、本音と建前が使い分けられないので公務員に不向きなのはわかりますよね。

というより上記のような方は民間企業でも不採用です。

いかにやる気に満ち溢れているかを示さなければならないので、先ほどの2点を使って自分の魅力をアピールするべきですね。

僕が公務員試験を受けたときの志望動機は、2つ目の「規模の大きい仕事ができるやりがい」を使って作成しました。

ここに、民間(学習塾)時代にやりがいを感じていた「人に寄り添って人生をサポートする。」という部分を組み合わせて、ざっくり以下のようにまとめました。

「国全体に関わる規模の大きい仕事がしたい。民間時代の経験から、人に寄り添って人生をサポートする仕事にやりがいを感じているので、ハローワークなどの直接利用者と関われる職場で働きたい。」

という感じですね。

もちろん、実際にはこれに具体的なエピソードなどを盛り込んで完成させました。この志望動機を面接で答えたときはいくつか深堀りで質問されましたが、突っ込まれるポイントはわかっていたので、しっかりストーリーを作り上げていって対応しました。

志望動機というと「自分がやりたいこと」とか「その自治体でしかできないこと」のように狭い部分から考えがちですが、その方法でなかなか志望動機が書き上がらない方は、上記の「公務員ならではのやりがい」から考えてみるのもおすすめです。

公務員の魅力とやりがいまとめ

というわけで今回は、「公務員の魅力とやりがい」というテーマで記事にまとめました。お金とか休み、安定以外の魅力・やりがいもたくさんあることがお分かりいただけたかと思います。

簡単にこの記事の内容をまとめますね。

まず公務員ならではのやりがいとしては、以下のものが挙げられます。

  • 関わる地域の規模が大きい
  • かかる責任の規模が大きい

そしてお金や休み、安定などの待遇面に関する公務員の魅力が以下です。

  • 給料が安定している
  • 手当が充実している
  • 休みが多く、有給休暇も取りやすい
  • 基本的にクビにならない
  • 基本的に年功序列で出世する

人間関係や研修などの、職場の環境面に関する魅力は以下です。

  • 出先機関は基本的に残業が少ない
  • 研修が充実している
  • 女性が働きやすい環境が整っている
  • 落ち着いた人間関係
  • 社会的信用が高い

最後に、個人的に最大の魅力だと思っているのが、「公務員は試験に合格すれば誰でもなれる」という点です。以下のような方も、勉強の頑張り次第で公務員になれます。

  • 一流とはいえない大学に通っている大学生
  • 公務員とは全く関係のない仕事をしている社会人
  • 高卒・中卒の人
  • ニート・フリーター

僕自身も、さほど有名でない大学を5年もかけて卒業(留年しました)、その後は塾講師として中学生の受験指導をメインにやっていたので、公務員とは無縁でした。それでも予備校に通ってスキマ時間で勉強を重ねたら、公務員になれました。

誰でもなれます。

公務員試験の受験を考えている方へ

というわけで、本題としては以上なのですが、1つ補足させてください。

この記事を読んで「公務員になりたい」と感じた方もいらっしゃるかと思うので、いくつか公務員になるために必要な情報を置いておきます。

まず、公務員になるために何をやればいいかということについて、「公務員になるためにやるべきこと【半年で安定を勝ち取る全手順】」の記事にまとめました。これを読んでいただくと、何をどの順番でどのくらい勉強すればいいかが具体的にイメージできるかと思います。

それから、効率的に合格を目指すのであれば、やはり予備校に通うのが良いですね。公務員試験は出題範囲がかなり広いです。合格までには1,000時間ほどの勉強が必要と言われているので、独学だときついです。

予備校選びについては「元公務員が予備校16校をガチ比較!【TAC、LEC、大原、クレアールなど】」でめちゃめちゃ詳しくまとめているので、参考にしてみてください。

最後ですが、クレアールという公務員予備校がありまいて、ここに資料請求をすると、「公務員転職ハンドブック」「公務員試験入門ハンドブック」という資料が無料でもらえます。これらの冊子はかなり有益な情報が載っているので、とりあえずゲットしておくのがおすすめですね。

ハンドブックの内容については、以下の記事にざっくりまとめています。

その他、参考になりそうな記事を以下にピックアップしました。色々と情報収集に使っていただけたらと思います。

以上となります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

公務員予備校選びの参考記事

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