こんにちは、まさちゃんです!
いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は「東京都Ⅰ類Bの採用までの流れ」というテーマで、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。
この記事の内容
- 東京都Ⅰ類Bの採用までの流れが知りたい。
- 東京都Ⅰ類Bの試験内容が知りたい。
- 東京都Ⅰ類Bの過去の実施結果が知りたい。
こういった疑問が解消できます。
東京都Ⅰ類Bにはいくつか試験区分がありますが、今回は事務職についてをメインにまとめています。ご了承ください。
簡単に自己紹介
- この記事を書いている僕は、29歳のときに国家公務員一般職の試験に合格し、地方出先機関で5年間働きました。
- そのときの経験をもとに記事を書いているので、これから受験する方々の参考になるようなリアルな情報をお伝えできるかと思います。
実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です。
東京都Ⅰ類Bの一般方式と新方式
東京都Ⅰ類Bの試験には「一般方式」「新方式」の2種類の受験方式があります。
それぞれ試験で課される内容は以下の通りです。
東京都I類B | 一般方式 | 新方式 |
---|---|---|
1次試験 | 教養試験、論文、専門試験 | 適性検査、プレゼンテーションシート作成 |
2次試験 | 口述試験(個別面接) | 口述試験(プレゼンテーション、個別面接) |
3次試験 | 口述試験(グループワーク、個別面接) |
一般方式は2次試験まで、新方式は3次試験まで課されます。
大きな違いとしては「専門試験の有無」ですね。
公務員試験は専門試験の対策に最も時間がかかるので、プレゼンに自信がある人は新方式で受験することで学習時間を短縮することができます。
それ以外の人は専門試験の勉強を頑張って、一般方式での合格を狙いましょう。
【令和6年度】東京都Ⅰ類Bの日程
続いて東京都Ⅰ類Bの日程を見ていきましょう。
令和6年度は以下のスケジュールとなっています。
東京都Ⅰ類B | 一般方式 | 新方式 |
---|---|---|
申込受付期間 | 2月27日(火)午前10時〜3月13日(水)午後3時まで(受信有効) | 2月27日(火)午前10時〜3月13日(水)午後3時まで(受信有効) |
1次試験日 | 4月21日(日) | 4月21日(日) |
1次合格発表 | 5月31日(金) | 5月2日(木) |
2次試験日 | 6月14日(金)〜6月27日(木)までの間で指定する1日 | 5月15日(水)〜5月21日(火)までの間で指定する1日 |
2次合格発表 | - | 5月28日(火) |
3次試験日 | - | 6月5日(水)〜6月12日(水)までの間で指定する1日 |
最終合格発表 | 7月10日(水) | 6月28日(金) |
申込は3月13日の午後3時まで。1次試験は4月21日です。
それ以降は一般方式と新方式で日程が異なっています。
最終合格発表は一般方式が7月中旬、新方式が6月下旬となっています。
【令和6年度】東京都Ⅰ類Bの年齢制限
続いて気になる年齢制限について。
東京都職員採用サイトによると、以下の通りです。
平成7年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた人
→22歳〜29歳
一般方式も新方式も、同じ年齢制限になっています。
年齢制限の上限は平成7年4月2日生まれの方です。年齢に直すと、29歳の方が年齢制限の上限ですね。
【令和6年度】東京都Ⅰ類Bの採用予定数
採用予定数についても気になるところですね。
過去の数字も含め、今年度の採用予定数は以下の通りです。
採用予定者数 | 行政(一般方式) | 行政(新方式) |
---|---|---|
令和6年度 | 555名 | 210名 |
令和5年度 | 455名 | 174名 |
令和4年度 | 360名 | 105名 |
令和3年度 | 85名 | 25名 |
令和2年度 | 265名 | 90名 |
令和元年度 | 290名 | 100名 |
平成30年度 | 320名 | 110名 |
平成29年度 | 340名 | 110名 |
行政(一般方式)は555名という採用数。昨年度が455名、その前の年が360名だったことを考えると、今年度はかなり多い採用数と言えますね。
新方式についても210名の採用予定なので、昨年度の174名と比べてかなり増加しています。
今年は狙い目ですね。
【令和6年度】東京都Ⅰ類Bの試験科目
次は試験科目について見ていきましょう。
行政(一般方式)
行政(一般方式) | 試験内容 | 試験詳細 |
---|---|---|
1次試験 | 教養試験 | ■内容 一般教養についての五肢択一式(40題必須解答) ■試験時間 2時間10分 ■出題分野 ①知能分野(24題必須解答)文章理解、英文理解、判断推理、数的処理、資料解釈、空間概念 ②知識分野(16題必須解答)人文科学系(文化・歴史・地理)、社会科学系(法律・政治・経済)、自然科学系(物理・化学・生物・地学)、社会事情 |
専門試験 | ■内容 職務に必要な専門知識についての記述式(10題中3題選択解答) ■試験時間 2時間 ■出題分野 憲法、行政法、民法、経済学、財政学、政治学、行政学、社会学、会計学、経営学 |
|
論文 | ■内容 課題式(1題必須解答)字数は1,000字以上1,500字程度 ■試験時間 1時間30分 |
|
2次試験 | 口述試験 | ■内容 主として人物についての個別面接 |
まずは一般方式からです。
1次試験は筆記でして、教養試験、専門試験、論文の3つが課されます。
2次試験は個別面接ですね。
それぞれどんな内容なのかを詳しく解説していきます。
教養試験
教養試験は五肢択一式で40題が出題され、全て必須解答となっています。
公務員試験の鬼門である数的処理系の科目は、例年16問程度出題されています。他の公務員試験同様、東京都Ⅰ類Bも数的処理の出来が合否を左右するといっても過言ではないですね。しっかり対策をしておきましょう。
教養試験のボーダーは6割と言われていますが、東京都Ⅰ類Bは人気の試験なので、7割くらいの得点を狙っていくといいですね。
教養試験の重要科目や勉強方法は別記事「【教養試験】公務員試験の科目【合格ラインは意外と簡単に超えられます】」にまとめてありますので、よろしければ以下の記事をどうぞ。
専門試験
続いて最重要試験の専門試験について。
こちらは法律や経済などの、大学で学ぶような専門的な内容を問われる試験になります。10題中3題の選択解答ということなので、自分の答えられそうな問題を選んで解答することができます。
注意しなければならないのは、記述式であるということ。よくある択一式の出題ではないので、より深い理解が求められる試験と言えますね。
とはいえ問題自体はそれほど難しくはないため、予備校や市販のテキストの内容をしっかり理解していれば大丈夫です。
専門試験のボーダーは7割くらいです。はっきりとした数字が示されているわけではありませんが、多くの予備校でも言われている数字なので、この数字を目指すといいでしょう。
専門試験についても「【専門試験】公務員試験の科目【科目をしぼれば合格ラインは超えは余裕です】」に勉強方法などをまとめているので、よろしければ参考にしてみてください。
論文
論文は与えられた資料から課題を見つけ、その課題に対してどのような取組を進めるべきかを記述する問題が出題されます。東京都の課題をどのように解決していくかを考える力が問われます。
一般的な内容なので、通常の論文対策で十分対応できるでしょう。予備校の講義や市販のテキストで学習していれば大丈夫です。
口述試験(面接)
そして最後の関門、2次試験は個別面接になります。
東京都に限らず、公務員試験は面接の配点が高いと言われているので、1次試験の結果でギリギリ2次試験に進んだ方も、ここで逆転が狙えます。
逆に面接が苦手な方は、1次試験でかなりの点数を稼いでおかないと逃げ切るのは難しいでしょう。
1次試験の受験日から面接までは1ヶ月以上の期間があるので、しっかり対策しておいてください。
行政(新方式)
行政(新方式) | 試験内容 | 試験詳細 |
---|---|---|
1次試験 | 適性検査(SPI3) | ■内容 基礎能力検査(職務遂行に必要な総合的な基礎能力についての択一式) ■試験時間 1時間10分 |
プレゼンテーション・シート作成 | ■内容 都政課題に関するプレゼンテーション・シート作成(1題必須解答) ■試験時間 1時間30分 |
|
2次試験 | 口述試験 | ■内容 プレゼンテーションおよび人物についての個別面接 |
3次試験 | 口述試験 | ■内容 グループワークおよび人物についての個別面接 |
続いて新方式についても見ていきましょう。
1次試験は筆記試験で、適性検査とプレゼンテーションシートの作成が課されます。
そして2次試験では個別面接に加え、1次試験で作成したシートをもとに実際にプレゼンテーションを行います。
最後の3次試験は個別面接とグループワーク、という流れで進んでいきます。
それぞれの試験の内容について、順番に説明しますね。
適性検査
適性検査はSPI3です。
SPI3はリクルートが提供している検査で、民間企業の就職試験などでも使われていますね。
言語問題と非言語問題があり、言語問題の方は国語、非言語問題の方は算数や数学のイメージです。
対策本なども多く出ているので、対策しやすい試験です。
かなりスピーディーに解答していくことが求められるので、問題に慣れる意味でも対策本には触れておきましょう。
プレゼンテーション・シート作成
2次試験で行われるプレゼンテーション用のシートを作成します。
資料を見て東京都の課題を指摘し、その解決に向けた取り組みを示していくものになります。
方眼用紙を渡されるので、そこに自由に書いていく形式です。
図や絵などを入れて自分なりにアレンジするのもOK。
シートに書いた内容について、2次試験までにしっかり整理してプレゼンできるようにしておきましょう。
口述試験(2次)
新方式の2次試験では、プレゼンテーションと個別面接が課されます。
プレゼンテーションは、1次試験で作成したプレゼンテーションシートをもとに面接官に対して5分間のプレゼンを行います。
プレゼンの後は、そのプレゼンに対する質問タイム、その後に個別面接という流れになります。
口述試験(3次)
3次試験では、グループワークと個別面接が課されます。
グループワークは、6〜7名くらいのグループで東京都の課題について意見を出し合い、解決策をまとめていく形式です。民間企業の採用試験で行われているものと同じようなものだと思っていただいて大丈夫です。
当然ですが、グループメンバーはみんな最終試験まで残ったメンバーなので、優秀な方々が多いです。何もしなくてもスムーズに進んでいくと思うので、他のメンバーに頼れる部分は頼りまくっちゃいましょう。
というより他のメンバーに頼れない独りよがりな人は採用されません。出しゃばったり相手を否定したり、チームワークを乱す行為をしたら不合格ですね。
グループワークの後は2次試験同様、個別面接を受け、全ての試験が終了となります。
令和5年度までの実施結果
過去の実施結果も気になることかと思うので、以下にまとめました。
採用予定数や受験者数、倍率などを予測する際の参考にしていただければと思います。
行政(一般方式)
実施年度 | 採用予定者数 | 申込者数 | 1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 最終合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
令和5年度 | 455名 | 2,122名 | 1,525名 | 1,094名 | 984名 | 626名 | 2.4倍 |
令和4年度 | 360名 | 2,501名 | 1,677名 | 1,040名 | 924名 | 540名 | 3.1倍 |
令和3年度 | 85名 | 2,313名 | 1,507名 | 252名 | 245名 | 110名 | 13.7倍 |
令和2年度 | 265名 | 3,400名 | 1,626名 | 776名 | 664名 | 352名 | 4.6倍 |
令和元年度 | 290名 | 3,198名 | 2,276名 | 843名 | 797名 | 403名 | 5.6倍 |
平成30年度 | 320名 | 3,637名 | 2,564名 | 1,066名 | 1,020名 | 421名 | 6.1倍 |
平成29年度 | 340名 | 3,929名 | 2,751名 | 1,137名 | 1,093名 | 439名 | 6.3倍 |
一般方式については上の表の通りです。
令和3年度は採用予定数が少なかった関係で倍率が跳ね上がっていますが、その他の年はそこまで高い倍率ではないですね。
特にここ2年間は採用予定数の増加と受験者数の減少が重なってかなり低倍率となっています。
今年度も555名という大量募集なので、倍率は低くなることが予想されます。
行政(新方式)
実施年度 | 採用予定者数 | 申込者数 | 1次受験者数 | 1次合格者数 | 2次受験者数 | 2次合格者数 | 3次受験者数 | 最終合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
令和5年度 | 174名 | 560名 | 433名 | 366名 | 315名 | 259名 | 253名 | 230名 | 1.9倍 |
令和4年度 | 105名 | 697名 | 521名 | 352名 | 311名 | 206名 | 189名 | 139名 | 3.7倍 |
令和3年度 | 25名 | 616名 | 443名 | 83名 | 72名 | 47名 | 44名 | 31名 | 14.3倍 |
令和2年度 | 90名 | 886名 | 494名 | 299名 | 255名 | 176名 | 171名 | 115名 | 4.3倍 |
令和元年度 | 100名 | 1,070名 | 806名 | 329名 | 292名 | 192名 | 184名 | 123名 | 6.6倍 |
平成30年度 | 110名 | 1,250名 | 927名 | 362名 | 315名 | 253名 | 245名 | 127名 | 7.3倍 |
平成29年度 | 110名 | 1,414名 | 1,043名 | 340名 | 299名 | 235名 | 222名 | 132名 | 7.9倍 |
新方式も一般方式と同じですね。
令和3年度だけ採用予定数が少ない関係で倍率が高いです。
今年度は210名の採用が予定されているので、昨年度同様に低い倍率となることが予想されます。
狙い目ですね。
東京都Ⅰ類Bの初任給
そしてこちらも気になる初任給について。
東京都Ⅰ類Bの初任給は現時点で以下の金額です。
約235,400円
令和6年4月1日時点の給料月額に地域手当を加えたものが上記金額です。
今年度の試験を受験する方は令和7年4月1日に初任給をもらうわけなので、その頃には給与改訂などが入って若干変動があるかもしれませんね。
ちなみに地域手当というのは、勤務している地域に応じて支給される手当のことで、東京都庁がある新宿区は20%が支給されます。
東京都Ⅰ類Bの過去問
東京都Ⅰ類Bは過去問が公開されています。
公開されているページへのリンクを以下に掲載したので、問題のレベル感などを確認する際にお使いください。
東京都職員採用サイトの該当ページに飛べます。
【令和6年度】東京都Ⅰ類Bまとめ
というわけで今回は「東京都Ⅰ類B」の試験について、詳細をまとめました。
採用までの流れや試験の内容など、具体的にイメージはできましたでしょうか。
行政職は一般方式と新方式でかなり試験内容が違うので、自分の特性に合った方を受験し、少しでも合格の可能性を上げていきたいですね。
難しい試験ですが、ぜひチャレンジしてみてください!
今回は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
読者の皆様の合格を、心よりお祈りしております。
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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。
僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。
「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。
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