こんにちは、まさちゃんです!
今日は「公務員試験の併願」についてお話ししていきます。
公務員試験にはたくさんの種類があり、日程が被らない限りいくらでも併願できます。受験料も無料なので、「どこでもいいからとにかく公務員になりたい」という人はなるべくたくさん併願した方が有利ですね。
とはいえ何も考えずに併願しまくっても対策が追いつかずにしんどいだけなので、ある程度の絞り込みは必要です。
この記事では公務員試験の併願について「併願パターン」や「併願先の選び方」「面接で併願先について聞かれたときの対処法」など幅広く解説していきます。
簡単に自己紹介
- この記事を書いている僕は、29歳のときに国家公務員一般職の試験に合格し、地方出先機関で5年間働きました。
- そのときの経験をもとに記事を書いているので、これから受験する方々の参考になるようなリアルな情報をお伝えできるかと思います。
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公務員試験は併願をするのが基本
公務員試験は、いくつか併願をするのが基本です。
一本に絞ってその試験のためだけに頑張るスタイルもありですが、多くの受験生がそのスタイルは取らずに併願をします。
それくらい普通のことなので、遠慮せずに併願していきましょうね。
併願をすることで得られるメリットとしては例えば以下のものがあります。
- 本命の試験前に試験慣れ
- 落ちても次がある安心感
順番に説明していきます。
本命の試験前に試験慣れ
公務員試験はたくさんの種類がありますが、試験科目が被っているものが多くあります。
- 教養試験には数的処理が多く出題されて。
- 専門試験には法律や経済が出題されて。
- 5肢択一の試験がほとんどで。
- 論文があって。
- 面接が複数回あって。
などなどですね。
なので、いくつかの試験に併願することで、公務員試験自体に慣れることができます。
試験会場の雰囲気や、ペース配分などが本命の試験前に経験できるのはありがたいですね。
せっかくなので、活用できるものは活用すべきです。
落ちても次がある安心感
公務員試験に限らず、高校受験とか大学受験でも併願って大事なものですよね。
1発勝負のプレッシャーで本来の力が発揮できないのは避けたいところ。
大げさな表現かもですが、「人生をかけた試験」に挑戦するわけです。
思ったよりも緊張することを想定しておいた方がいいかと思います。
併願先の選び方
併願の数は7つくらいまでが無難
ここからは併願先の選び方について説明していきます。
まず併願の数ですが、多くても7つくらいに抑えておくといいかと思います。
いくらでも併願できるとはいえ、あまり増やしすぎても対策が大変です。
試験自体も丸1日がかりで実施されるので、試験疲れなども心配です。
体力的にも7つくらいまでがいいかなと思います。
というよりもそれ以上増やしたとして、例えば第8志望のところだけ受かった場合に、本当にそこに行きますかね…
僕だったらもう1年勉強して翌年に本命合格を目指します。
その辺りも考えつつ、バランスを見ながら併願先を決めましょう。
試験科目が本命と被っているところを併願しよう
これも大事ですね。
当たり前ですが、本命の対策を最優先にするべきなので、プラスアルファの勉強をする必要がある試験は併願すべきではありません。
例えば市役所C日程を本命として考えているのであれば、教養試験のみで受けられる試験を併願先に選びましょう。
専門試験があるところに併願するのは時間の無駄ですね。
その時間を使って教養試験の勉強をした方が本命の合格率を上げられます。
譲れない条件があれば、それを満たすところを
譲れない条件があるのであれば、その条件を基準に併願先を選びましょう。
例えば鳥取県に住んでいて、「地元から離れたくない」という場合。
この場合は鳥取県庁と地元の市役所、それらの試験前にどこかの試験を練習で1〜2箇所、のような感じで併願するといいかと思います。
本命試験の前に1度は受けておこう
上記でも書きましたが、公務員試験の併願は「本命試験の前に試験慣れしておく」という使い方もできます。
受かってもいく予定がないのに試験を受けるのは申し訳ないという気持ちもわかりますが、自分の将来のために使えるものは全部使いましょう。
いきなり本命の試験を受けて、ペース配分がわからずに最後まで解ききれずに試験時間終了…
とかになったら後悔しか残りませんよ。
ちなみに僕はTACという予備校の「国家一般や地方上級を目指すコース」に通っていたのですが、そこの先生も「国家総合職は皆さん練習で必ず受けましょうね」と言っていました。
予備校も先生も練習受験を推奨しています!
よくある併願のパターン
メジャーな公務員試験の日程はこんな感じ
というわけで実際にどんな感じで併願すればいいのかを例を出しつつ簡単に解説していきます。
公務員試験の中でも、多くの人が受験するメジャーな試験日程を以下にまとめました。
3月 | 国家総合職、衆議院事務局(総合職)、国立国会図書館(総合職・一般職) |
4月 | 東京都Ⅰ類B、特別区Ⅰ類 |
5月 | 衆議院事務局(一般職)、裁判所事務官(総合職・一般職)、国税専門官、財務専門官、労働基準監督官 |
6月 | 国家一般職(大卒)、外務省専門職員、地方上級(県庁・政令指定都市)、市役所A日程 |
7月 | 国立大学法人、市役所B日程 |
9月 | 市役所C日程 |
こんな感じですね。
実際にはもっともっとたくさんの試験がありますし、1つの試験の中でも区分があったりもするので、これが全てではありません。
この中から日程が被らない試験を受けるとすると、例えば以下の感じで併願できます。
国家一般職や地方上級が本命の場合
- 3月 国家総合職
- 4月 特別区Ⅰ類
- 5月 国税専門官
- 6月 国家一般職、地方上級(県庁・政令指定都市)
- 7月 国立大学法人
- 9月 市役所C日程
国家一般や地方上級が本命であれば、その前に数回練習で受験する日程を組むといいですね。
本命の試験でうまくいかなかった場合は気持ちを切り替えて教養のみの試験も併願することができます。
専門試験の勉強までしている人であれば、教養のみの試験にも対応できます。
幅広く併願する王道パターンが上記ですね。
市役所が本命の場合
次に市役所のC日程が本命の人の併願パターンを示します。
- 4月 東京都Ⅰ類B(新方式)
- 6月 地方上級(※教養試験のみのもの)
- 7月 市役所B日程
- 9月 市役所C日程
こんな感じですかね。
本命前に数回の練習受験ができます。
面接で併願状況を聞かれたら隠すべき?
無事に筆記試験を通過して面接まで進んだ場合、「併願状況を聞かれたらどう答えるか」という疑問がわくかと思います。
この疑問に対する回答としては以下の通りです。
- 併願状況は答えてもOK。
- でも面接を受けているところが本命であることをしっかりとアピールすべし。
併願先を隠す必要はないですね。
「あそこを併願しているやつは不採用」という謎な合否判定をされることはありません。
他も受けているけど、今面接を受けているここが第一志望であることを伝えましょう。
本命ではない併願先の面接で「第一志望」と答えるのは後ろめたい気持ちもあるかと思いますが、それくらい言えないと通らないです。
併願先とはいえ、本命に落ちたら行く可能性があるわけなので、本気度のアピールは絶対にしておくべきですね。
嘘と気付かれないくらいに、「本心から第一志望です」と言えるくらいの準備をしていきましょう。
併願状況を正直に答えて不合格になることはある?
併願状況を正直に答えても、それだけで不合格になることはないですね。
そもそも面接の場で併願状況を聞くのは以下の理由があります。
内定辞退される可能性が低い人を採用するため
公務員の人事担当者に話を聞いたことがありますが、公務員は内定辞退されることが非常に多いそう。
これが高校受験とか大学受験であれば、辞退されることを想定して多めに合格を出しておくという保険がかけられるのですが、公務員の場合は採用数が決まってるためこれができません。
採用数通りに内定を出し、辞退されたら他の人に声をかけるという流れ。
つまり、辞退されるまで次の人に内定を出せないんですね。
なのでなるべく優秀で、「辞退される可能性が低い人」に内定を出したいというのが本音です。
面接官はたくさんの人を面接してきているので、受験生の心を読むプロです。
併願先を正直に答えても、「ここが本命なんだ」という強い気持ちが伝われば問題なし。
逆に「第一志望です」と言ったところで気持ちがこもっていなければバレバレの可能性が高いですね。
しっかりと第一志望である理由を自信を持って答えられるように準備しておきましょう。
他の面接でも使い回せるような受け答えだと、落ちます。
併願先の内定を辞退するときは…
公務員の内定を辞退する場合は、できる限り早めに伝えてあげてください。
電話でもメールでも、人事担当者に一報を入れるだけです。
公務員の人事側としては辞退されたら次の人のアプローチしなければならないので、辞退の場合はまじで1日でも早く知りたいはず。
早くしないと次に採用したかった人が他のところに取られちゃいますからね。
僕が公務員試験を受けたときも、一度不採用をもらったところから後日「もう1度面接に来てくれませんか?」みたいな連絡をもらったことがあります。
当時29歳という公務員受験者としては高齢な僕に声がかかるくらいですがから、きっとたくさんの若い方々に内定辞退されたのでしょう。
というわけで合否には関係ありませんが、辞退連絡はお早めに。
内定を出してくれた感謝の意味も込めて、真摯に対応しましょう!
民間との併願も検討すべき?
公務員試験を受けるからと言って、民間企業を併願してはいけない決まりはありません。
時間に余裕があるなら併願も検討してもいいかと思います。
公務員試験の学習には膨大な時間がかかるので、「余裕があれば」です。
民間企業も、本気で自分の会社に入りたい気持ちがある人を採用したいですからね。ろくな対策もせずに中途半端な気持ちで併願しても、内定をもらえる可能性は低いでしょう。
勉強が進まずに、本命の公務員試験も不合格になってしまったら最悪なので、バランスを見て民間併願も検討しましょう。
なお、最近は民間企業と併願しやすいように、公務員試験も変わってきています。SPI3やプレゼンテーションなどの、公務員試験対策をやっていない方でも受験しやすいような試験内容とする自治体も多いです。
民間企業本命の方にとっては、公務員試験も検討する余地ができたわけです。
逆に公務員本命の方にとっては、今までライバルになるはずじゃなかった民間本命組がライバルになるわけなので、あまり喜ばしくない展開ですね。
まとめ
というわけで今回は「公務員試験の併願」について、「併願パターン」や「併願先の選び方」「面接で併願先について聞かれたときの対処法」などを解説しました。
公務員試験の併願には、「本命に落ちたときの保険」という役割以外にも「本命試験のための練習」という意味もあります。
うまく併願して本命試験の合格率を上げていきたいですね。
今回は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
追伸
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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。
僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。
「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。
過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。
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