こんにちは、元公務員のまさちゃんです!
「福岡市の公務員試験、上級区分の特徴は?」
「教養試験と専門試験の対策はどうすればいい?」
「倍率はどのくらい?合格するためのポイントは?」
このような疑問をお持ちの方のために、福岡市公務員試験の「上級(行政事務)」区分について詳しく解説します。
福岡市の上級(行政事務)区分は、教養試験と専門試験の両方が課される従来型の公務員試験です。6〜8月に試験が実施され、法律・経済系の専門知識が問われます。
この記事では、上級(行政事務)区分の試験日程、受験資格、試験内容、対策法までを徹底解説。効率的な学習方法で合格を目指しましょう!
※この記事は2024年版です。2025年版は最新の試験案内が出次第更新します。
試験日程

項目 | 日程 |
---|---|
受付期間 | 4月30日(火)午前9時~5月20日(月)午後5時(受信有効) |
第1次試験(筆記試験) | 6月16日(日) |
口頭試問受験該当者発表 | 6月20日(木) |
第1次試験(口頭試問) | 6月29日(土)~7月6日(土)のうち一日を指定 |
第1次合格者発表 | 7月11日(木) |
第2次試験 | 7月下旬~8月上旬 |
最終合格者発表 | 8月上旬 |
※日程は2024年度のものです。2025年の日程は最新の試験案内が出次第更新します。
受験資格(年齢制限など)

年齢制限は以下になります。
次のいずれかに該当する人
①平成7(1995)年4月2日から平成15(2003)年4月1日までに生まれた人
②平成15(2003)年4月2日以降に生まれた人で、次のいずれかに該当する人
ア 大学(短大を除く。)を卒業した人又は令和7(2025)年3月31日までに卒業見込みの人
イ 人事委員会がアに掲げる資格と同等の資格があると認める人
年齢以外の要件として、以下の条件も満たす必要があります。
- 地方公務員法第16条の各号のいずれにも該当しない人
- 日本国籍を有する人、または出入国管理及び難民認定法に定められている永住者、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法に定められている特別永住者
ただし、外国籍の方は、採用後、担当できる職務等に制限があります。詳しくは、福岡市職員募集ホームページをご確認ください。
採用予定数

令和6年度の採用予定数は以下の通りです。
- 上級(行政事務):55人(定期採用)、20人(早期採用)
試験内容

試験内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。
試験段階 | 試験科目 | 試験内容 |
---|---|---|
第1次試験 | 教養試験 | 公務員として必要な一般教養についての5肢択一式による筆記試験を行います。(150分・50問) |
第1次試験 | 専門試験 | 各募集区分に必要な専門知識及び能力についての5肢択一式による筆記試験を行います。(120分・40問) |
第1次試験 | 口頭試問(Web) | 個別面接(Web)を行います。 |
第2次試験(1次試験日に実施) | 論文 | 論文試験を行います。(75分・1,000字程度) |
第2次試験 | 口頭試問(対面) | 個別面接(対面)を行います。 ※口頭試問の参考とするために適性検査を実施します。 |
どんな試験なのか

教養試験
教養試験は、公務員として必要な基礎的な能力を測る試験です。出題分野は以下の通りです。
- 社会、人文、自然、文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈
公務員試験の鬼門である数的処理系の科目もしっかり出題されるので、他の公務員試験同様に数的処理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。
はっきりとしたボーダーは不明ですが、他の公務員試験同様に6割程度の得点をボーダーと考えておくといいでしょう。
以下の記事に対策方法をまとめていますので参考にしてみてください。
専門試験
専門試験は、大学で学ぶような専門的な内容を問われます。出題分野は以下の通りです。
- 政治学、行政学、憲法、行政法、民法、刑法、労働法、経済学、財政学、社会政策、国際関係、経営学
かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要がありますね。
専門試験のボーダーは7割くらいです。はっきりとした数字が示されているわけではありませんが、多くの予備校でも言われている数字なので、この数字を目指すといいでしょう。
以下の記事に対策方法をまとめていますので参考にしてみてください。
論文試験
論文試験は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。制限時間内に1,000字程度の文章を書くことが求められます。
福岡市の現状や課題に関する理解、論理的思考力、文章構成力、表現力などが評価されます。
以下の記事に対策方法をまとめていますので参考にしてみてください。
口頭試問(面接)
口頭試問は個別面接です。コミュニケーション力、情緒安定性、協調性・関係構築力、責任感・積極性などが評価されます。
「なぜ福岡市役所なのか」「福岡市の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。
以下の記事に対策方法をまとめていますので参考にしてみてください。
配点

配点は以下の通りです。
試験段階 | 試験科目 | 配点 |
---|---|---|
第1次試験 | 教養試験 | 100点 |
第1次試験 | 専門試験 | 100点 |
第1次試験 | 口頭試問(Web) | 180点 |
第2次試験 | 論文 | 30点 |
第2次試験 | 口頭試問(対面) | 160点 |
口頭試問の配点が高いですね。特に2次試験は論文の配点が極小で、ほぼほぼ面接の結果で合否が決まります。
ですが注意したいポイントがあり、以下の最終合格者の決定方法をご覧ください。
最終合格者の決定方法

最終合格者の決定方法については、以下のようになっています。
- 第1次試験の合格は、第1次試験科目の総合成績により決定しますが、一定の基準を満たさない試験科目がある場合は不合格となります。
- 最終合格は、第2次試験科目の総合成績のみにより決定し、第1次試験の成績は反映されません。また、一定の基準を満たさない試験科目がある場合は不合格となります。
つまり、第1次試験で高得点を取っても、第2次試験で失敗すれば不合格になる可能性があります。逆に、第1次試験でギリギリ合格しても、第2次試験で挽回すれば最終合格する可能性があるということです。
そして一定の基準を満たさない科目があった場合には問答無用で不合格になるとのこと。論文は配点が低いですが、しっかり対策をして基準を上回らないと足切りにあいます。ご注意を。
過去の実施結果(倍率など)

過去の実施結果も確認しておきましょう。
年度 | 採用区分 | 採用予定数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|
R6 | 定期採用 | 55人 | 414人 | 69人 | 6.0倍 |
R6 | 早期採用 | 20人 | 66人 | 21人 | 3.1倍 |
R5 | 定期採用 | 55人 | 511人 | 65人 | 7.9倍 |
R4 | 定期採用 | 45人 | 464人 | 56人 | 8.3倍 |
R4 | 早期採用 | 20人 | 115人 | 21人 | 5.5倍 |
R3 | 定期採用 | 46人 | 495人 | 53人 | 9.3倍 |
R3 | 早期採用 | 30人 | 105人 | 27人 | 3.9倍 |
倍率はめちゃくちゃ高いですね。定期採用は徐々に倍率が下がってきていますが、それでも6倍です。公務員試験の平均倍率は4倍程度なので、人気の試験と言えます。
早期採用の方は低めの倍率なので、10月採用でも問題ない方は早期採用枠で申し込んだ方がいいですね。
合格するためのポイント

福岡市の試験に合格するためには、教養試験と専門試験、そして論文と面接がポイントになるということは、ここまでに説明した通りです。
改めて、より詳しい対策法をまとめた記事を以下に置いておきます。
ぜひ参考にしてみてください!
おすすめの対策講座

公務員試験の対策は、予備校を活用するのが手っ取り早いです。効率よく対策するカリキュラムが組まれていますし、Web通信スタイルで受講すればスマホ1台で対策することもできます。
特におすすめの予備校は以下の2つです。
アガルートアカデミー
→Web通信専門で手厚いサポートが特徴。スマホ1台で隙間時間に学習できる。
資格の大原
→全国に教室を展開している大手予備校。長年の実績と豊富な教材で安心の対策が可能。
より詳しい予備校比較は以下の記事もご参照ください!
福岡県の公務員予備校事情については、以下の記事にもまとめています。こちらも併せて参考にしていただけば!
初任給と待遇

福岡市の上級(行政事務)で採用された場合の初任給(給料+地域手当)は以下の通りです。
- 上級:215,820円
このほかに、扶養手当、住居手当、通勤手当などが支給されます。また、6月と12月には期末・勤勉手当(いわゆるボーナス)が支給されます。
勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの1日7時間45分、週38時間45分です。年次有給休暇は年間20日付与されます。
その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。
まとめ:福岡市職員・上級(行政事務)試験の特徴と対策
この記事では、福岡市公務員試験の上級(行政事務)区分について解説してきました。
上級(行政事務)試験の主な特徴は以下の通りです。
- 教養試験と専門試験の両方が課される従来型の公務員試験
- 倍率は年々低下傾向ですが、それでも6〜9倍と公務員試験としては高め
- 早期採用枠は比較的倍率が低く(3〜5倍程度)、チャレンジしやすい
- 面接の配点が高く、人物重視の選考が行われている
- 第1次試験の成績は最終合格には影響せず、第2次試験の成績のみで決定される
合格するためには、教養試験と専門試験の対策はもちろん、論文試験や面接対策も疎かにできません。特に面接は配点が高いため、福岡市の地域課題や行政サービスについての理解を深め、自分の志望動機を明確にしておくことが重要です。
専門試験は分野が広いため、得意科目を中心に効率的な学習計画を立てることがポイントになります。予備校の活用も検討すると良いでしょう。
福岡市は九州の中心都市として魅力的な地域であり、公務員として多様な経験を積むことができます。しっかりとした対策で合格を勝ち取りましょう!
※試験情報は変更される可能性がありますので、最新情報は必ず福岡市公式サイトでご確認ください。
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