こんにちは、元公務員のまさちゃんです。今回は「公務員試験のプレゼンテーション面接」について詳しく解説していきます。
最近は公務員試験でプレゼンテーション面接を導入する自治体が増えてきていますね。「プレゼン経験ないのにどうしよう…」とか「資料の作り方がわからない」と悩んでいる受験生の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、プレゼンテーション面接の基本から具体的な対策法まで、公務員の仕事の特性を踏まえながら解説していきます。ぜひ最後まで読んで、プレゼン面接を突破する力をつけてくださいね!
それでは、さっそく解説していきます!
プレゼンテーション面接とは?
まず、そもそもプレゼンテーション面接とは何なのか。簡単に言うと、与えられたテーマについて資料を作成し、面接官の前で発表する試験のことです。
普通の面接と違って、自分で準備した内容を発表するので、「自分の強みを存分にアピールできる」というメリットがあります。逆に言えば、準備不足だとすぐにバレてしまうので、しっかりと対策が必要になってきます。
プレゼンテーション面接が導入される背景には、公務員に求められる能力の変化があります。昔は「言われたことをきちんとこなす」ことが重視されていましたが、最近は「自ら課題を見つけて解決策を提案できる」人材が求められています。
そのため、プレゼンテーション能力や論理的思考力、課題解決力などを見るために、このような形式の面接が増えているんですね。
公務員の仕事では、市民の方や上司に対して、自分の考えをわかりやすく説明する機会が多いです。その意味で、プレゼンテーション面接は実際の公務員の仕事に近い試験だと言えるでしょう。
プレゼンテーション面接の形式と特徴
プレゼンテーション面接の形式は自治体によって様々です。主な特徴をまとめると、こんな感じになります。
– 発表時間:3分~15分程度(自治体によって異なる)
– 資料:パワーポイントや手書きの資料など(指定がある場合も)
– テーマ:事前に知らされる場合と、試験直前に発表される場合がある
– 質疑応答:プレゼン後に質問時間がある場合が多い
大事なのは、受験する自治体の募集要項をしっかりチェックすること。形式を間違えると、内容の良し悪し以前の問題になっちゃいますからね。
ここで、いくつかの自治体のプレゼンテーション面接の例を紹介しておきます。
清瀬市:「あなたがこれまで、学びの場や職務を遂行してきた中、あなたの能力を発揮させることが出来たという経験を説明してください。また、その能力を、清瀬市職員として、清瀬市政にどのように活かすことができるか述べてください。」
名古屋市:「あなたが直近3年間でチャレンジしたことについて、A4用紙(片面)1枚以内にまとめてください。」
徳島県:「名刺は自己紹介や事業内容をPRするアイテムとして、社会人にとっては欠かすことのできないものです。名刺の表面には名前や連絡先を記載するとして、裏面において、今の自分をアピールするとしたら、どういった内容にするか、説明してください。」
これらの例を見ると、自己PRや経験談を求めるものが多いことがわかりますね。ですが中には徳島県のように少し変わった題材を出してくる自治体もあります。どんなテーマが出ても対応できるよう、幅広い準備が必要になってきます。
プレゼンテーション面接で評価されるポイント
さて、プレゼンテーション面接で面接官は一体何を見ているのでしょうか?主な評価ポイントをまとめてみました。
1. 内容の適切さと知識の深さ
2. 論理的な構成力
3. 表現力とコミュニケーション能力
4. 資料の作成能力
5. 時間管理能力
6. 質問への対応力
要するに、「公務員としての資質」を総合的に判断されているということです。例えば、市民にわかりやすく説明する能力や、限られた時間で的確に情報をまとめる能力なんかが問われます。
公務員の仕事経験から言うと、特に大事なのは「論理的な構成力」と「わかりやすい説明」です。どんなに良いアイデアでも、グダグダと説明されたら伝わりませんからね。
ここで、各評価ポイントについて詳しく解説していきます。
内容の適切さと知識の深さ
プレゼンのテーマに沿った内容を、十分な知識を持って説明できているかが問われます。例えば、自治体の政策について話す場合、その自治体の現状や課題をきちんと把握していることが求められます。
公務員の仕事では、常に最新の情報を把握し、それを基に判断を下す必要があります。なのでこのポイントが見られるわけですね。
論理的な構成力
プレゼンの流れが論理的で、聞き手が理解しやすいかどうかが重要です。「現状分析→課題抽出→解決策提案→期待される効果」といった基本的な流れを押さえつつ、各パートの繋がりが自然であることが求められます。
実際の仕事でも、複雑な情報を整理して、わかりやすく説明する機会が多いです。論理的な思考力は、公務員にとって必須のスキルと言えるでしょう。
表現力とコミュニケーション能力
わかりやすい言葉遣いや、適切な声の大きさ、アイコンタクトなど、聞き手に伝わりやすいプレゼンができているかが評価されます。また、質疑応答での受け答えも、このポイントに含まれます。
公務員の仕事は、市民や他の職員とのコミュニケーションの連続です。なのでこの能力の有無が評価ポイントになるわけです。
資料の作成能力
見やすく、内容を補完する効果的な資料が作れているかどうかが問われます。情報の整理能力や視覚的な表現力が評価されます。
公務員の仕事では、会議資料や市民向けの説明資料を作ることが多いです。わかりやすい資料を作る能力は、実際の仕事でもかなり重要ですよ。
時間管理能力
与えられた時間内に、過不足なくプレゼンを終えられるかどうかも重要なポイントです。時間配分を考えながら話を組み立てる能力が求められます。
公務員の仕事は常に時間との戦いです。締め切りに追われることも多いので、時間管理能力は必須のスキルと言えるでしょう。
質問への対応力
プレゼン後の質疑応答では、臨機応変な対応力が問われます。質問の意図を正確に理解し、的確に回答する能力が評価されます。
実際の仕事でも、上司や市民からの質問に答える機会は多いです。その場で適切に対応できる能力は、公務員にとってとても重要です。
これらのポイントを意識しながらプレゼンの準備を進めていけば、きっと良い評価につながるはずです。次は、具体的な準備の方法について見ていきましょう。
プレゼンテーション資料の作り方
ここからは具体的な対策に入っていきます。まずは資料の作り方について。
資料作りで気をつけるポイントは以下の通りです。
1. シンプルで見やすいデザイン
2. 箇条書きや図表の活用
3. フォントサイズは大きめに(最低でも18ポイント以上)
4. 色使いは3色程度に抑える
5. 1枚あたりの情報量を絞る
当たり前ですが、「シンプルで見やすい」というのが大前提ですね。プレゼン資料の役割は「話の補助」であって「全てを説明する」ことではないです。
実際の公務員の仕事でも、複雑な情報をいかにシンプルにまとめるかが重要です。情報を詰め込みすぎて、わかりにくい資料を作ってしまうことは避けたいですね。
結局、「現状分析→課題→解決策→期待される効果」といった基本的な流れを押さえつつ、キーワードや簡単な図表だけを載せる形にするのが一番効果的です。
ちなみに、資料作りに慣れていない人は、受験する自治体の広報資料を参考にするのがおすすめです。市民向けにわかりやすく作られているので、そのスタイルを真似るといいでしょう。
効果的な資料作りのコツ
1. ストーリー性を持たせる:資料全体を通して一貫したストーリーがあると、聞き手の理解が深まります。
2. 視覚的要素を効果的に使う:グラフや図、イラストなどを適切に使うと、言葉だけでは伝わりにくい情報も簡単に伝えられます。
3. 余白を大切に:情報を詰め込みすぎず、適度な余白を設けることで、見やすさが格段に向上します。
4. 一貫性を保つ:フォントや色使い、レイアウトなどに一貫性を持たせることで、プロフェッショナルな印象を与えられます。
5. キーメッセージを強調:最も伝えたいポイントが一目でわかるよう、強調する工夫をしましょう。
資料作りに時間をかけすぎて、肝心のプレゼンの練習時間が足りなくなる…なんてことにならないよう注意してくださいね。適度なバランスが大切です。
プレゼンテーションの練習方法
資料ができたら、次は練習です。これが一番大切!しっかり練習することで、本番での緊張も和らぎますよ。
おすすめの練習方法を紹介します。
1. 時間を計りながら、声に出して練習する
2. 鏡の前で練習して、姿勢や表情をチェック
3. 家族や友人の前で発表する
4. スマホで自分の様子を撮影して客観的に見る
5. 想定問答を作って、質疑応答の練習もする
公務員の仕事では、市民向けの説明会や、上司への報告の機会が多いです。こういった練習方法は、実際の仕事でも役立ちます。特に、録画して自分の様子を確認するのは効果的です。思わぬ癖に気づくことができますからね。
例えば、「えーと」を連発してしまう癖があったり、早口だったり、といった癖に気づければ、そこを改善することでより良いプレゼンになります。
効果的な練習のポイント
プレゼン面接の練習について、僕なりに効果的だと思うポイントをまとめてみたので、参考にしてみてください。
1. 本番を意識した環境づくり
完璧に同じ環境は無理ですが、なるべくそれに近い環境で練習しましょう。例えば、制限時間を設定したり、本番で着る服を着て練習したり。誰かに見てもらったりするとなお良しですね。
2. 声の調整を忘れずに
声の大きさやスピードも重要ですね。小さすぎず、早すぎず。録音して聞いてみると、自分の癖がわかりやすいですよ。
3. 適度なジェスチャーを取り入れる
直立不動で話すのは不自然ですよね。適度にジェスチャーを入れると、話にメリハリがつきます。やりすぎるとかえって印象が悪くなるので、ほどほどに。
4. 想定問答を用意する
プレゼン後の質疑応答も大事です。ここで詰まると一気に印象ダウンなので。よくありそうな質問とその回答をいくつか考えておきましょう。
5. 緊張対策も考えておく
緊張するのは当たり前ですが、あまり緊張しすぎても良くないですよね。深呼吸や軽い体操など、自分に合ったリラックス法を見つけておくと良いでしょう。僕は、直前にトイレに行くのが一番効果的でした(笑)
6. とにかく繰り返し練習
百聞は一見に如かず、ならぬ百見は一練に如かず。何度も練習することが一番の近道です。できれば誰かに聞いてもらって、フィードバックをもらうのが理想的ですね。
本番での注意点
さて、いよいよ本番の話に入ります。緊張すると思いますが、以下の点に気をつければ大丈夫です。
1. 姿勢を正す
2. 適度にアイコンタクトを取る
3. ゆっくり、はっきりと話す
4. 資料と話す内容を一致させる
5. 時間配分に注意する
特に大事なのは、時間配分です。公務員の仕事でも、限られた時間内で効果的に情報を伝えることが求められます。練習の時から、少し余裕を持った時間配分を心がけるといいでしょう。
それから、話すスピードは思っているより遅くてOKです。むしろ、ゆっくり話す方が落ち着いて聞こえますし、理解もしてもらいやすい。緊張すると早口になりがちですからね。焦らず、ゆっくり話しましょう。
ゆっくり、はっきりと話すことを意識すれば、相手の反応を見ながら話せるようになって、気持ちに余裕も出てきますよ。
質疑応答の対策
プレゼン後の質疑応答も侮れません。ここでグダグダになると、せっかくのプレゼンが台無しです。
質疑応答での注意点
1. 質問の意図をよく聞き取る
2. わからないことは正直に「わかりません」と答える
3. 具体例を交えて説明する
4. 質問に対して簡潔に答える
公務員の仕事では、市民や議員さんからの質問に答える機会が多いです。そこで大切なのは、「わからないことはわからないと正直に言う」ということ。適当なことを言って後で問題になるよりも、正直に「調べて後ほど回答します」と言う方が、よっぽど信頼されます。
質問の例としては、「この政策にどれくらいの予算を見込んでいるの?」なんて具体的な質問もあるかもしれません。そんな時は、「具体的な予算までは試算できていません。ただ、〇〇の部分でコストがかかると考えています」といった感じで、知っている範囲で答えるようにしましょう。
自己PRタイプのプレゼンテーション
最後に、自己PRタイプのプレゼンテーションについて触れておきます。例えば、横浜市では「Myストーリープレゼンテーション」という形式があり、「あなたが困難な課題を乗り越えた経験について、どのように行動し、解決に導いたか教えてください。(直近5年程度)」というテーマが出題されています。
このような自己PRタイプのプレゼンテーションでは、以下の点に気をつけると良いでしょう。
1. 具体的なエピソードを選ぶ
2. その経験から学んだことを明確にする
3. 学んだことを公務員としてどう活かせるかを説明する
4. 感情を込めて話す(淡々と事実だけを述べるのは×)
自分の経験を語るので、比較的話しやすいテーマかもしれません。ですがだからこそ、他の受験者との差別化が難しいんです。
「どの経験を選ぶか」「その経験からどんな学びを得たか」「それをどう公務員の仕事に結びつけるか」をしっかり考えて、オリジナリティのあるプレゼンを心がけましょう。
公務員の仕事で重視されるのは「チームワーク」「課題解決能力」「コミュニケーション能力」などです。自分の経験をこういった能力と結びつけて話せると、より説得力が増すでしょう。
よくある質問
最後に、プレゼンテーション面接に関してよくある質問とその回答をまとめておきます。
Q1: プレゼンテーション面接の準備期間はどれくらい必要ですか?
A: 準備期間は人それぞれですが、最低でも2週間、できれば1ヶ月程度は確保したほうがいいです。資料作成、内容の構成、練習にはそれなりに時間がかかります。特に練習は繰り返し行うことが大切なので、余裕を持って準備を始めましょう。
Q2: プレゼン資料は手書きとパソコンどちらがいいですか?
A: 自治体の指示に従うのが一番大切です。指定がない場合は、見やすさと作成のしやすさを考えると、パソコンで作成するのがおすすめです。ただし、手書きの方が得意な人や、手書きの方が個性を出せると考える人は、手書きでも問題ありません。
Q3: プレゼンの時間配分はどうすればいいですか?
A: 一般的には、導入に10%、本論に80%、まとめに10%くらいの配分がいいでしょう。例えば10分のプレゼンなら、導入1分、本論8分、まとめ1分といった具合です。ただし、テーマによって多少の調整は必要です。
Q4: プレゼン中に緊張して頭が真っ白になったらどうすればいいですか?
A: まず、深呼吸をして落ち着きましょう。資料を見返すことで、話の流れを思い出せることが多いです。それでも思い出せない場合は、「少々お待ちください」と言って、次の話題に移るのも一つの手です。完璧を目指さず、できる範囲で話すことが大切です。
Q5: 質疑応答で答えられない質問をされたらどうすればいいですか?
A: 正直に「申し訳ありません。その点については把握していません」と答えるのが一番です。その上で、「ですが、〇〇については~」と関連する知識を話すか、「もし○○だとしたら~」と仮定の話をすることで、質問に対する姿勢を示すことができます。
まとめ
ここまで、プレゼンテーション面接の対策について詳しく見てきました。重要なポイントを最後におさらいしておきましょう。
1. 形式やルールをしっかり確認する
2. わかりやすい資料を作成する
3. 論理的な構成で話をまとめる
4. 十分に練習を重ねる
5. 時間配分に気をつける
6. 質疑応答の準備も怠らない
これらのポイントを押さえて準備すれば、きっと良い結果につながるはずです。プレゼンテーション面接は確かに大変ですが、自分の強みをアピールできる絶好の機会でもあります。
自信を持って試験に臨んでください。頑張ってください!
追伸
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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。
僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。
「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。
過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。
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