こんにちは、まさちゃんです。いつも当ブログ(masablog)をご覧いただきありがとうございます。資格についての情報を発信しているブログになりますので、参考にしていただけましたら幸いです。
さて、今回は「公務員試験に残念ながら落ちてしまい絶望されている方の今後の選択肢」について書いていきます。
公務員試験は科目数も多く、合格するまでに1,000時間もの勉強時間が必要と言われている難関試験です。近年の公務員人気もあり、倍率も高いです。なので「頑張って勉強したのに合格できなかった」という方もたくさんいらっしゃいます。
この記事を書いている僕も、公務員試験には1発合格できたわけではありません。試験に落ちて将来が見えなくなり、不安な気持ちはよくわかります。
そういった経験や、その後公務員になって感じたことをもとに、この記事を書いています。不安でもやもやした気持ちを整理するのに役立てていただければと思います。
簡単に自己紹介
- この記事を書いている僕は、29歳のときに国家公務員一般職の試験に合格し、地方出先機関で5年間働きました。
- そのときの経験をもとに記事を書いているので、これから受験する方々の参考になるようなリアルな情報をお伝えできるかと思います。
公務員試験は約60%の人が不合格になる
まず前提として、公務員試験は約60%の方が不合格になります。
具体的な数字をいくつか紹介しますね。
試験の種類 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 不合格者の割合 |
国家一般(大卒・行政) | 16,318人 | 6,476人 | 約40% | 約60% |
東京都Ⅰ類B(行政・一般方式) | 1,525人 | 626人 | 約41% | 約59% |
特別区Ⅰ類(春試験・事務) | 7,668人 | 3,013人 | 約39% | 約61% |
東京都HPより
特別区人事委員会(採用試験情報)より
多くの方が受験する3試験について、令和5年度の試験結果をまとめました。
いずれも合格率は40%前後となっていますね。なので不合格者の割合は約60%ということになります。公務員試験は半数以上の人が不合格になる難しい試験ということがわかりますね。
公務員試験に落ちてしまったらショックな気持ちになるかもしれませんが、同じ状況の人がたくさんいるということを知っておいてください。
どんな人が不合格になるのか
不合格になる人はどんな特徴があるのか。
公務員試験には筆記試験、面接を基本として、論文や集団討論、体力測定、SPIなどが課される試験もあります。そのどこで落ちたかによって原因は様々です。
以下が、落ちた原因として考えられるものですね。
筆記試験で落ちた | 単純に勉強不足 要領の悪い勉強をしていた |
面接で落ちた | 志望動機や自己PRが薄かった 用意してきた受け答えしかできなかった 相手の話を聞かなかった |
筆記試験で落ちた
筆記試験で落ちた場合、単純に勉強不足である可能性が高いです。
公務員試験は合格までに1,000時間以上の勉強が必要と言われている試験です。
その時間数が確保できていなかったら、そりゃ落ちますね。
また、その時間数を確保できていた場合でも、勉強のやり方が悪かったら落ちます。
重要でない部分に時間をかけていたり、反対に大事な部分をサラッと流してしまっていたりしたら、これも落ちるのは当たり前ですね。
面接で落ちた
面接で落ちた場合には、そもそも準備不足だったパターンがまず第一に考えられますね。
志望動機や自己PRなどの確実に聞かれるであろう質問に対しての受け答えが薄かったら、「本当にうちで働きたいのか?」と思われるのも当然です。
特に公務員の場合は仕事内容よりも、安定性や給料、その他の福利厚生に魅力を感じて志望する方が多いです。
そういった方は公務員になったとしても業務で活躍してくれる可能性は低いため、なるべく採用したくないと思うのが普通ですよね。
その他、用意してきた受け答えしかできない方や、相手の話をしっかり聞けない方は、コミュニケーション力がないと判断されて落ちます。
公務員試験に落ちたら…選択肢は5つある
公務員試験に落ちてしまった場合、今後の選択肢として考えられるのは以下の5つです。
- 日程の違う自治体の試験に挑戦する
- 公務員浪人して来年の試験を目指す
- 大学院に進学する(大学生の場合)
- 民間企業で働く
- 民間企業で働きながら、公務員試験に再挑戦する
順番に説明していきますね。
日程の違う自治体の試験に挑戦する
公務員試験は、日程が違う試験であればいくつでも併願が可能です。
なので多くの方は、本命の試験以外にも併願して、落ちてしまった場合の被害を最小限に抑えるようにうまく立ち回っているかと思います。
それでも予定していた試験に全て落ちてしまった場合は、今まで併願の選択肢として考えていなかった自治体に挑戦することを考えてもいいですね。
二次募集や追加募集などもあるので、その辺りも受験するとなるとかなり選択肢の幅が広がります。
注意点としては以下の2つですね。
- 倍率が高くなる傾向にある
- 希望の自治体でないため、面接対策が難しい
他の自治体と日程がずれているということは、当然その試験に合わせて多くの受験生が集まります。
二次募集や追加募集となると採用予定数も少ないため、かなりの倍率になることは覚悟しておいた方がいいですね。
また、これまで全く希望していなかった、縁もゆかりもない自治体を受けることになる可能性も高いため、志望動機を考えることがかなり難しいです。
事前にHPを調べつつ、実際に足を運んでみて魅力に感じる部分をイメージしておくくらいは最低限やっておいた方がいいですね。
公務員浪人して来年の試験を目指す
どうしても公務員になりたいという方であれば、これ一択でいいと思います。
公務員試験はしっかり勉強すれば合格できる試験です。公務員になりたいという夢があり、勉強すればその夢が叶う。もうやることは見えていますね。
今後どうしようとか考えている時間がもったいないので、今すぐ勉強を再スタートしましょう。
浪人している期間は基本的には無職ですからね。
何年もかけて頑張ったのに、残念ながら合格できなかった場合、ただの職歴のない人間になってしまいます。
最悪の最悪で公務員試験に合格できずに終わったとして、そうなると一般企業への就職も危うくなります。
浪人するなら1年までですね。
それ以上かかるようなら、どこか他の会社で経験を積みながら公務員試験の勉強を続けていくほうがいいです。
1年頑張って勉強して残念ながら不合格になってしまった方なら、おそらく惜しいところまではいっているでしょうから、本業の片手間に勉強する形で十分合格が狙えるはずです。
夜型の仕事なので、午前中に予備校に行ったりして勉強を重ね、なんとか合格できた感じです。
このパターンだと仕事で得た成功体験などのエピソードを公務員試験の面接にも盛り込めますし、なにより収入も確保できます。
というわけで公務員試験で浪人するなら1年まで。それ以上の年数をかけて挑戦する場合には民間企業で働きながらがいいです。
大学院に進学する(大学生の場合)
こちらは大学生の場合にのみ存在する選択肢ですが、大学院に進学するという道もありますね。
在学中に公務員試験の合格を勝ちとり、中退して公務員になるのもあり。
そのまま大学院を卒業して民間企業に就職するのもありです。
この選択肢の魅力は、なんといっても「空白期間を作らずに済む」という点ですね。
民間企業で働く
どうしても公務員になりたい方は浪人してでも公務員を目指すべきですが、そこまでの熱意がない方は民間企業で働くことを考えるのもありですね。
というより、公務員になることにそこまで本気になれない方は、正直公務員には向いていない可能性が高いです。
「公務員になってこんな仕事がしてみたい!」という目標がある人は、本気で勉強しますからね。
そういった目標がなく、安定とか給料とか休みの多さだけを求めて公務員を目指している方は、浪人しても本気になれませんし、公務員になれたとしても後悔します。
公務員試験に向けて勉強していたことを活かして、行政書士や社労士の資格を取れば勉強していた期間も無駄にはなりません。
公務員試験で勉強していたことが自分に合わないと感じたのであれば、全く別の道に進むことで楽しい未来が手に入るかもしれません。
切り替え時と考えるのもありです。
注意点としては、時期的に受けられる民間企業の選択肢がかなり少ない点ですね。
少ない情報を確実に得るためにも、転職サイトに複数登録してエージェントに頼ることも検討していきましょう。
民間企業で働きながら、公務員試験に再挑戦する
民間企業で働くという意味では上で説明した選択肢と同じですが、こちらはいわゆる「仮面浪人」というやつです。
民間企業で働くことを選択したように見せかけて、実は裏で公務員試験の準備を着々と進め、合格したらそちらに転職するという選択肢ですね。
公務員浪人をする場合に比べ、「空白期間を作らずに公務員を目指せる」という点がメリットになります。
ただしこの選択肢には大きなデメリットがありまして、それが以下です。
試験日程に合わせて休みが取りづらい
これですね。
民間企業に就職して間もない時期は、なかなか自由に休みが取れない可能性が高いです。
仕事を覚えなきゃいけない段階の新人がポンポン休みを取りまくるのは、イメージ的に良くないですし、そもそも最初のうちは有給休暇が付与されていない可能性もあります。
公務員試験は、1次試験は日曜日に実施されることが多いので問題ないですが、面接まで進むと平日を指定されることがほとんどです。
1回や2回なら仮病を使うこともできるかもしれませんが、それ以上になるときついですね。
とはいえ面接まで進んだということは、内定はすぐ近くまで来ているということ。
気持ち的にはかなりモチベーションが上がってきている状況なので、その場の機転でなんとかできるかと思います。
最適な選択肢を選ぶ手順
というわけで、公務員試験に落ちてしまったときの選択肢として5つを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
この5つの中から最適な選択肢を選ぶ方法としては、以下になります。
- まず、一息入れる
- その後、改めて公務員に本当になりたいのかを考える
- 5つの選択肢の中から自分に合ったものを選ぶ
まずは一度、冷静になる時間をとってください。
これまで公務員試験のことばかりを考えて、大変な毎日を送ってきたはずです。
疲れも溜まっていることでしょう。
なかなか内定がもらえないことで、焦りの気持ちも大きいでしょう。
いいわけないですよね。
ムキになって再チャレンジを選択して、あとあと取り返しがつかなくなったらやばいです。
まずは気持ちを落ち着かせて、次の道を冷静に考えていきましょう。
民間企業を目指す場合の注意点
5つの選択肢のうち、「民間企業で働く」「民間企業で働きながら、公務員試験に再挑戦する」の2つを選択した場合、以下の点に注意してください。
民間企業の面接で、仮面浪人対策の質問がくる可能性が高い
これですね。
当たり前ですが、民間企業は公務員試験の仮面浪人生を採用したくありません。
辞める前提で働いている人が大きな成果を上げられるわけないですし、仕事を覚えるスピードも「この会社で長く働いていくんだ」と考えている方よりも遅いでしょう。
そんなわけで、「公務員試験を目指していて就職活動のスタートが遅れた方」に対しては以下のような質問がされることが多いです。
- 公務員試験は、もう諦めたんですか?
- そもそもなんで公務員になろうと思ったんですか?
- 民間企業に切り替えた理由はなんですか?
これらの質問に対して、はっきりと「公務員に未練は全くない」というニュアンスの回答をしないと、採用されません。
この辺りは公務員を目指していた方だけが受ける質問なので、一般的な面接対策本とかには回答例が載っていません。
不意を突かれて仮面浪人だと思われないよう、または仮面浪人だとバレないよう、しっかり回答を準備しておきましょう。
仮面浪人する場合におすすめの業界
最後に、仮面浪人する場合のおすすめの業界についても紹介しておきますね。
結論からお伝えすると、以下になります。
塾業界
実際に僕が20代の頃に勤めていた業界です。
仮面浪人をしていたわけではなく、本当に塾の仕事が好きで働いていたのですが、公務員試験を目指すにあたって色々と都合が良かったので、ここで紹介しました。
おすすめの理由は以下です。
- 塾生に教える内容が、公務員試験対策になる
- 遅い時間からの勤務なので、午前中に予備校に通える
- 仕事が遅い時間に終わるので、飲み会や残業が少ない
- 日曜は休みなので、休まなくても1次試験が受けられる
こんな感じですね。
特に①が大きいと感じました。
例えば僕は中高生の数学をメインに教えていたのですが、公務員試験の数的処理系科目はノー勉で8割以上得点できました。
日常的に方程式とか微分積分に触れていたので、他の受験生よりも問題を解くスピードが速かった自信もあります。
それから②と③も良かったですね。
塾業界は夜型の仕事ということもあり、離職率が高く、人手不足の業界でもあります。そのため、比較的採用もされやすいです。
というわけで、仮面浪人を考えている方には塾業界がかなりおすすめです。
アルバイトの募集も多いので、最低限の収入を確保しながら公務員試験を目指す方にもおすすめですね。アルバイトであれば、正社員に比べて面接日に突発で休みも取りやすいです。
公務員試験に落ちても、絶望する必要はない
今回は、残念ながら公務員試験に落ちてしまった方のその後の選択肢として、5つを紹介しました。
もう1度、以下に掲載します。
- 日程の違う自治体の試験に挑戦する
- 公務員浪人して来年の試験を目指す
- 大学院に進学する(大学生の場合)
- 民間企業で働く
- 民間企業で働きながら、公務員試験に再挑戦する
自分にどの選択肢が合っているか、じっくり考えみてください。
繰り返しになりますが、これだけの選択肢があるので、落ちたからといって絶望する必要はありません。
また、公務員だけが仕事ではないです。民間企業にも魅力的な仕事はたくさんありますし、もしかしたら公務員よりも自分に向いている仕事が見つかるかもしれません。
絶望している時間がもったいないので、前を向いて進んでいきましょう。
公務員試験に再チャレンジする方へ
このブログでは、僕が実際に公務員試験に合格した経験をもとに、公務員試験についてのあれこれを記事にしています。
いくつか参考になりそうな記事を以下に置いておくので、気になる方はチェックしてみてください。
また、公務員試験に合格している方の多くは、予備校に通って効率よく勉強をしています。
公務員予備校はいくつかあるので、それらについて僕の意見や他の方の評判をまとめた記事も作成したので、こちらも参考にしていただければと思います。
公務員予備校選びの参考記事
- 元公務員が予備校16校をガチ比較!【TAC、LEC、大原、クレアールなど】
- アガルート公務員の評判・口コミ23件まとめ【テキストや面接対策が好評】
- TAC公務員講座の評判まとめ【通信講座はどうなの?料金や実績は?】
- LEC公務員講座の評判や合格実績まとめ!高難易度の試験にも対応!
- 【社会人におすすめ】クレアール公務員講座の評判を紹介!面接対策も充実
- 大原公務員講座の評判や合格実績まとめ!社会人や大学生でも通える!
- 伊藤塾公務員講座の評判まとめ【合格率や費用、面接対策の内容についても解説】
- EYE公務員講座の評判まとめ【合格率の高さと面倒見の良さが特徴】
- 東京アカデミー公務員講座の評判まとめ【面接対策と生講義、個別サポートが好評】
今回は以上になります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
追伸
この記事が役に立ったと思った方は、SNSなどでシェアしていただけると嬉しいです。一人でも多くの方に、公務員試験のリアルな情報が届きますように!
また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。
僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。
「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。
過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。
人気記事
あわせて読みたい記事
コメント