元公務員が教える公務員試験の自己PRの書き方【例文付きで徹底解説】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです。

今回は公務員試験の自己PRについて、徹底的に解説していきます。

「公務員試験の自己PRってどう書けばいいの?」

「面接カードの自己PR欄が埋まらない…」

「他の受験生との差別化ができる自己PRを書きたい!」

こんな悩みを持っている受験生の皆さんに向けて、この記事を書いています。

この記事を読めば、あなたも魅力的な自己PRが書けるようになります。

僕は29歳のときに公務員試験に合格し、5年間国家公務員として働いた経験があります。その経験を活かして、公務員試験の自己PRのコツをお伝えします。

それでは、さっそく本題に入っていきましょう!

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目次

公務員試験における自己PRの重要性

近年の公務員試験では面接の比重が高くなってきています。特に地方公務員の採用試験では、筆記試験よりも面接を重視する自治体が多いですし、「新方式」という形でさらに人物重視の採用枠を増やすところも増えてきています。

つまり、自己PRの出来不出来が合否を分ける大きな要因になっているということです。

自己PRは以下の場面で重要になります。

1. 面接カードの記入

2. 個人面接での質問対応

3. 集団面接やグループディスカッションでの自己アピール

ですので、自己PRはしっかり準備しておく必要があります。「まぁ、なんとかなるでしょ」なんて思っていると、痛い目を見ますよ。

公務員試験の自己PRで評価されるポイント

では、公務員試験の自己PRではどんなポイントが評価されるのでしょうか?

僕の経験上、以下の5つのポイントが重要だと考えています。

1. 協調性

2. 責任感

3. 問題解決能力

4. コミュニケーション能力

5. 公共奉仕の精神

これらのポイントを意識しながら、自己PRを作成していきましょう。

あたりまえですが、単にこれらの言葉を並べるだけでは説得力はありません。具体的なエピソードを交えて、自分の強みを示す必要があります。

自己PRの基本的な構成

自己PRを書く際は、以下のような構成にするとわかりやすくなります。

1. 結論(自分の強み)

2. 具体例(エピソード)

3. そこから学んだこと

4. 公務員としてどう活かすか

この流れで書くことで、論理的で説得力のある自己PRになります。

では、実際に例文を見ながら、具体的な書き方を確認していきましょう。

公務員試験の自己PR例文5選

ここからは、公務員試験で使える自己PR例文を5つ紹介します。それぞれ、先ほど挙げた評価ポイントに沿った内容になっています。

【例文1:協調性をアピールする場合】

「私の強みは、どんな状況でも周囲と協力して物事を進められる協調性です。

大学時代、学園祭の実行委員として100人規模のイベントの企画・運営に携わりました。意見の対立や予算不足など様々な困難に直面しましたが、メンバー全員の意見を丁寧に聞き、折衷案を提示することで問題を解決していきました。

この経験から、多様な意見を尊重しつつ、全体の目標に向かって調整する力が身につきました。

公務員として働く際も、市民の方々や他部署との連携が必要な場面が多いと思います。培った協調性を活かし、円滑な行政サービスの提供に貢献したいと考えています。」

【例文2:責任感をアピールする場合】

「私の強みは、与えられた仕事を最後までやり遂げる強い責任感です。

アルバイト先のカフェで、突然店長が体調不良で倒れるという事態がありました。その日は私含め新人2人だけのシフトでしたが、パニックにならず冷静に状況を判断し、救急車の手配と同時に本部への連絡、そして営業継続の判断を行いました。

結果として、店長の早期回復につながり、また売上目標も達成することができました。

この経験から、どんな状況でも投げ出さず、自分にできることを考え抜く大切さを学びました。

公務員の仕事は市民の生活に直結する重要なものです。どんな困難な状況でも責任を持って職務を全うし、市民の皆様の信頼に応えていきたいと考えています。」

【例文3:問題解決能力をアピールする場合】

「私の強みは、課題を分析し効果的な解決策を導き出す問題解決能力です。

大学のゼミ活動で地域の少子化問題について研究していた際、単に出生率の統計を見るだけでなく、実際に子育て世帯にアンケートを実施し、具体的なニーズを把握しました。その結果、働く親のサポート不足が大きな課題だとわかり、企業主導型保育所の設置を提案。実際に地元企業と連携して実現に至りました。

この経験から、表面的な情報だけでなく、本質的な課題を見極めることの重要性を学びました。

公務員として働く際も、地域が抱える様々な問題に直面すると思います。培った問題解決能力を活かし、市民の皆様にとって本当に必要な施策を立案・実行していきたいと考えています。」

【例文4:コミュニケーション能力をアピールする場合】

「私の強みは、相手の立場に立って考え、適切なコミュニケーションを取る能力です。

大学時代、外国人留学生のサポート活動に携わっていました。言葉の壁だけでなく、文化の違いから生じる誤解も多く、留学生が孤立しがちでした。そこで、留学生一人一人と積極的に交流し、彼らの不安や悩みをヒアリング。それを踏まえて、日本人学生と留学生が気軽に交流できるイベントを企画しました。

結果として、留学生の満足度が大幅に向上し、日本人学生の国際交流への関心も高まりました。

この経験から、相手の気持ちを理解し、適切な方法でコミュニケーションを取ることの重要性を学びました。

公務員として働く際も、様々な背景を持つ市民の方々と接する機会が多いと思います。培ったコミュニケーション能力を活かし、市民の皆様の声に真摯に耳を傾け、わかりやすい説明と適切な対応を心がけていきたいと考えています。」

【例文5:公共奉仕の精神をアピールする場合】

「私の強みは、常に公共の利益を考え、行動する姿勢です。

大学時代、地域のボランティア団体で活動していた際、高齢者の買い物支援プロジェクトに参加しました。当初は単に買い物を代行するだけでしたが、高齢者の方々と接する中で、外出の機会減少による孤立が問題だと気づきました。

そこで、買い物ツアーを企画。高齢者の方々が安全に外出し、地域の人々と交流できる機会を作りました。この取り組みは参加者から好評で、高齢者の生活の質向上に貢献できました。

この経験から、目の前の課題だけでなく、その先にある本当の社会的ニーズを考えることの大切さを学びました。

公務員として働く際も、常に市民全体の利益を考え、長期的な視点で施策を考えていきたいと思います。培った公共奉仕の精神を活かし、市民の皆様にとって本当に必要な行政サービスを提供していきたいと考えています。」


これらの例文を参考に、自分自身の経験を振り返って自己PRを作成してみてください。

自己PRを書く際の注意点

自己PRを書く際は、以下の点に注意しましょう。

1. 具体的なエピソードを入れる

抽象的な表現だけでは説得力がありません。必ず具体的なエピソードを交えましょう。

2. 数字を盛り込む

「大幅に向上した」ではなく「〇〇%向上した」など、できるだけ数字で表現すると印象に残ります。

3. 公務員の仕事との関連性を示す

単に自分の強みを述べるだけでなく、それをどのように公務員の仕事に活かせるか、具体的に述べましょう。

4. 志望動機と一貫性を持たせる

自己PRと志望動機がちぐはぐだと、印象が悪くなります。両者に一貫性を持たせましょう。

5. 長すぎず、短すぎず

面接カードの場合、与えられたスペースの8割程度を目安に書きましょう。口頭で話す場合は1分程度で話せる量が適切です。

自己PRのNG例と改善ポイント

ここでは、よくある自己PRのNG例と、その改善ポイントを紹介します。

【NG例1:抽象的な表現】

「私は責任感が強く、どんな仕事も最後までやり遂げます。」

→改善ポイント:具体的なエピソードを加える

「私は責任感が強いです。大学のサークル活動で会計を担当した際、前任者から引き継いだ帳簿に不明な点が多々ありました。そこで、3年分の領収書を全てチェックし、正確な収支を再計算。結果、約10万円の誤差を発見し、修正することができました。この経験から、与えられた仕事は最後まで責任を持ってやり遂げることの大切さを学びました。」

【NG例2:公務員の仕事との関連性がない】

「私の趣味は料理で、毎週新しいレシピに挑戦しています。」

→改善ポイント:公務員の仕事との関連性を示す

「私の趣味は料理で、毎週新しいレシピに挑戦しています。この経験を通じて、計画性と創造性を養うことができました。例えば、材料の無駄を減らすために、週単位で献立を考え、効率的な買い物計画を立てています。また、余った食材を使って新しい料理を考案することで、柔軟な発想力も身につきました。これらのスキルは、限られた予算と資源の中で効果的な行政サービスを提供する公務員の仕事にも活かせると考えています。」

【NG例3:自慢話に終始している】

「私は学生時代、成績優秀者として表彰され、部活動でも県大会で優勝しました。」

→改善ポイント:経験から学んだことや成長した点を強調する

「私は学生時代、勉強と部活動の両立に苦心しました。成績優秀者として表彰されたり、部活動で県大会優勝を果たしたりしましたが、そこに至るまでには多くの困難がありました。特に、睡眠時間を削って勉強する日々が続き、体調を崩したこともありました。しかし、この経験から効率的な時間管理の重要性を学び、限られた時間の中で最大限の成果を出す工夫を身につけました。この能力は、多忙な公務員の業務においても必ず活かせると考えています。」

自己PRと志望動機の関連性

自己PRと志望動機は密接に関連しています。志望動機で述べた内容を裏付けるような自己PRを作成することで、より説得力のある自己アピールができます。

例えば、志望動機で「地域の活性化に貢献したい」と述べている場合、自己PRでは地域活動やボランティアの経験を中心に据えるのが効果的です。以下に具体例を示します。

【志望動機】

「私は地元である〇〇市の活性化に貢献したいと考え、市役所職員を志望しました。〇〇市は近年、少子高齢化や商店街の衰退などの課題に直面しています。これらの問題に対し、市民の声を丁寧に聞きながら、効果的な施策を立案・実行していきたいと考えています。」

【関連する自己PR】

「私の強みは、地域の課題に対して積極的に取り組む行動力です。大学時代、地元の商店街の活性化プロジェクトに参加しました。高齢者が多い地域特性を踏まえ、商店主の方々にヒアリングを行い、高齢者向けの宅配サービスを提案。実際に10店舗で導入され、売上が平均15%向上しました。この経験から、地域の特性を理解し、具体的な解決策を提案・実行することの重要性を学びました。市役所職員として、この経験を活かし、〇〇市の抱える課題に対して、市民の皆様と協力しながら効果的な解決策を見出していきたいと考えています。」


このように、志望動機と自己PRを関連付けることで、より一貫性のある自己アピールが可能になります。

自己PRの練習方法

自己PRは、書いて終わりではありません。実際の面接で上手く伝えられるよう、練習を重ねることが大切です。以下に効果的な練習方法を紹介します。

1. 録音して聞く

自己PRを声に出して録音し、客観的に聞いてみましょう。話し方や内容の分かりやすさをチェックできます。

2. 鏡の前で練習

表情や姿勢も重要です。鏡の前で練習することで、自分の表情や態度を確認できます。

3. 家族や友人に聞いてもらう

第三者の意見は非常に参考になります。分かりにくい点や印象に残る点などをフィードバックしてもらいましょう。

4. 時間を計る

面接では制限時間内に自己PRを終える必要があります。時間を計りながら練習し、適切な長さに調整しましょう。

5. 想定質問に答える練習

自己PRの内容に関連して、どのような質問が来そうか想定し、その回答も準備しておきましょう。

6. 模擬面接に参加する

可能であれば、学校や予備校の模擬面接に参加しましょう。本番に近い環境で練習できます。

よくある質問(FAQ)

最後に、自己PRに関してよくある質問とその回答をまとめておきます。

Q1. 自己PRと長所の違いは何ですか?

A1. 長所が単に自分の良い点を述べるのに対し、自己PRはその長所を裏付けるエピソードや、それをどう仕事に活かすかまで含みます。自己PRの方がより具体的で説得力があります。

Q2. 学生時代にこれといった活動をしていません。自己PRのネタがありません。どうすればいいですか?

A2. 日常生活や、アルバイトでの経験でも十分です。例えば、アルバイト先で効率化を提案したこと、家族のサポートで工夫したことなど、小さな経験でも構いません。大切なのは、そこから何を学び、どう成長したかです。

Q3. 自己PRは志望先によって変えるべきですか?

A3. 基本的な強みは変える必要はありませんが、志望先の特性や求める人物像に合わせて、エピソードの選び方や、強みをどう活かすかの部分は調整した方が良いでしょう。

Q4. 自己PRで短所も述べた方がいいですか?

A4. 基本的には自己PRでは長所をアピールします。短所については、別途「自己の短所」という質問で聞かれることが多いです。ただし、「〇〇が苦手でしたが、こうして克服しました」といった成長のストーリーとして短所を組み込むのは効果的です。

Q5. 面接カードの自己PR欄と面接での自己PRは同じ内容でいいですか?

A5. 基本的な内容は同じで構いませんが、面接では面接カードの内容を踏まえてさらに掘り下げた質問がされる可能性が高いです。面接カードの内容をベースに、さらに詳しい説明ができるよう準備しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?公務員試験の自己PRについて理解が深まったでしょうか。

ポイントをまとめておきます。

1. 自己PRは公務員試験で非常に重要

2. 協調性、責任感、問題解決能力、コミュニケーション能力、公共奉仕の精神がアピールポイント

3. 具体的なエピソードを交えて説得力を持たせる

4. 公務員の仕事との関連性を示す

5. 志望動機と一貫性を持たせる

6. NGパターンに注意し、改善する

7. 練習を重ねて、本番で自信を持って話せるようにする

自己PRは、すぐには完成しません。何度も書き直し、ブラッシュアップしていく必要があります。面倒くさがらずに、じっくり取り組んでくださいね。

きっと素晴らしい自己PRが完成し、面接官を唸らせることができるはずです!

皆さんの公務員試験合格を心からお祈りしています。頑張ってください!

最後に、自己PRを作成する際のチェックリストを紹介します。これを参考に、自分の自己PRを見直してみてください

【自己PRチェックリスト】

□ 具体的なエピソードが含まれているか

□ 公務員の仕事との関連性が示されているか

□ 志望動機と一貫性があるか

□ 数字や固有名詞など、具体的な情報が含まれているか

□ 学んだこと、成長した点が明確か

□ 長すぎず、短すぎず適切な長さか

□ 読み手・聞き手を意識した分かりやすい表現になっているか

□ 誤字脱字はないか

このチェックリストを使って、自己PRを何度も見直し、完成度を高めていってください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。皆さんの公務員試験合格を心より応援しています!

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。

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