【公務員試験】高知県庁行政職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです！

今回は「高知県庁の行政職採用試験」について、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

・高知県庁の行政職採用試験の概要が知りたい
・試験内容や日程を詳しく知りたい
・過去の実施結果や倍率が知りたい

こういった疑問が解消できます。

実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です。

それでは早速、内容に入っていきます。

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高知県庁行政職採用試験の概要

高知県庁の行政職採用試験は、大きく分けて以下の5つの区分があります。

それぞれ受験資格や試験内容が異なるので、自分に合った区分を選んで受験しましょう。

なお、この記事では上記5つの区分について詳しく解説していきますが、高知県庁には他にも障害者を対象とした採用試験などがあります。詳細は高知県庁のホームページでご確認ください。

高知県庁の職員として働くためには、まずこの採用試験に合格する必要があります。試験に合格すれば、晴れて高知県職員としてのスタートを切ることができます。

試験日程

令和6年度の高知県庁行政職採用試験の日程は以下の通りです。

大学卒業程度【チャレンジ型】

項目	日程
受付期間	3月1日（金）午前9時から3月22日（金）午後5時まで
第1次試験日	4月14日（日）
第1次試験合格発表	4月下旬
第2次試験	5月19日（日）から5月25日（土）まで
最終合格発表	6月上旬

大学卒業程度

項目	日程
受付期間	4月12日（金）午前9時から5月13日（月）午後5時まで
第1次試験日	6月16日（日）
第1次試験合格発表	6月下旬～7月上旬
第2次試験（論文試験・適性検査）	7月14日（日）
第2次試験（口述試験）	7月25日（木）から8月4日（日）まで
最終合格発表	8月中旬

高校卒業程度

項目	日程
受付期間	7月11日（木）午前9時から9月4日（水）午後5時まで
第1次試験日	9月29日（日）
第1次試験合格発表	10月10日
第2次試験（論文試験・適性検査）	10月19日（土）
第2次試験（口述試験）	10月24日（木）から10月28日（月）まで
最終合格発表	11月7日

社会人経験者

項目	日程
受付期間	4月12日（金）午前9時から5月13日（月）午後5時まで
第1次試験日	6月16日（日）
第1次試験合格発表	6月下旬～7月上旬
第2次試験	8月13日（火）から8月18日（日）まで
最終合格発表	8月下旬

就職氷河期世代等

項目	日程
受付期間	7月11日（木）午前9時から9月4日（水）午後5時まで
第1次試験日	9月29日（日）
第1次試験合格発表	10月10日
第2次試験（論文試験・適性検査）	10月19日（土）
第2次試験（口述試験）	10月24日（木）から10月28日（月）まで
最終合格発表	11月7日

受験申込はインターネットで行うので、通信環境などの予期せぬ不具合がある可能性を考えると、締め切り間際に申し込むのは危険ですね。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格（年齢制限など）

続いて気になる受験資格についてです。

大学卒業程度【チャレンジ型】

・平成2年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた者（学歴不問）
・平成15年4月2日以降に生まれた者で、学校教育法による4年制の大学等を卒業した者又は令和7年3月31日までに卒業見込みの者

大学卒業程度

・平成7年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた者（学歴不問）
・平成15年4月2日以降に生まれた者で、学校教育法による4年制の大学等を卒業した者又は令和7年3月31日までに卒業見込みの者

高校卒業程度

・平成15年4月2日から平成19年4月1日までに生まれた者
ただし、学校教育法による4年制の大学等を卒業した者及び令和7年3月31日までに卒業見込みの者は受験できません。

社会人経験者

・昭和40年4月2日以降に生まれた者（学歴不問）
・下表に定める民間企業等における職務経験（令和6年4月末日現在）を有する者

最終学歴	必要な職務経験年数
大学院（修士、博士）修了	卒業後3年以上
大学卒業	卒業後5年以上
専門学校（4年制）卒業	卒業後5年以上
短期大学（3年制）卒業	卒業後7年以上
専門学校（3年制）卒業	卒業後7年以上
短期大学（2年制）卒業	卒業後8年以上
専門学校（2年制）卒業	卒業後8年以上
高等専門学校（5年制）卒業	卒業後8年以上
専門学校（1年制）卒業	卒業後9年以上
高等学校卒業	卒業後10年以上
その他	15年以上

就職氷河期世代等

・昭和45年4月2日から平成2年4月1日までに生まれた者（学歴不問）
・令和6年7月11日以前1年間に正規雇用労働者として雇用されていない者、かつ、令和6年7月11日以前5年間に正規雇用労働者としての雇用期間が通算1年以下の者

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いずれの区分も、日本国籍を有する方、または出入国管理及び難民認定法に定められている永住者、特別永住者の方が受験できます。

また、禁錮以上の刑に処せられた方や、高知県職員として懲戒免職の処分を受けてから2年を経過していない方などは受験できません。詳しくは高知県庁のホームページで確認してください。

採用予定数

続いてこちらも気になる採用予定数について。

令和6年度の高知県庁行政職採用試験の採用予定数は以下の通りです。

・大学卒業程度【チャレンジ型】：15名程度
・大学卒業程度：50名程度
・高校卒業程度：20名程度
・社会人経験者：13名程度
・就職氷河期世代等：7名程度

合計で105名程度の採用を予定しています。かなり大規模な採用ですね。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

高知県庁行政職採用試験の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

大学卒業程度【チャレンジ型】

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	基礎能力試験（SPI3能力検査）	1時間10分	択一式（70題）
第1次試験	アピールシート（提出書類）	–	–
第2次試験（1次試験日に実施）	論文試験	–	記述式
第2次試験	口述試験	–	集団討論及び個別面接（2回）
第2次試験（1次試験日に実施）	適性検査	–	–

大学卒業程度

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	2時間30分	択一式（50題）
第1次試験	専門試験	2時間	択一式（40題）
第2次試験	論文試験	–	記述式
第2次試験	口述試験	–	集団討論及び個別面接（2回）
第2次試験	適性検査	–	–

高校卒業程度

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	2時間	択一式（50題）
第2次試験	論文試験	–	記述式（1,020字以内）
第2次試験	口述試験	–	集団討論及び個別面接（2回）
第2次試験	適性検査	–	–

社会人経験者

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	職務能力試験（BEST-A）	–	択一式
第1次試験	職務適応性検査（BEST-P）	–	–
第2次試験（1次試験日に実施）	論文試験	–	記述式
第2次試験	口述試験	–	個別面接（2回）
第2次試験	プレゼンテーション試験	10分程度	–
第2次試験（1次試験日に実施）	適性検査	–	–

就職氷河期世代等

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	2時間	択一式（50題）
第2次試験	論文試験	1時間	記述式（1,020字以内）
第2次試験	口述試験	–	集団討論及び個別面接（2回）
第2次試験	適性検査	–	–

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

基礎能力試験（SPI3能力検査）

基礎能力試験は、公務員として必要な基礎的な能力を測る試験です。大学卒業程度【チャレンジ型】で実施されます。

民間企業の採用試験でも広く使われているSPI3を使用するので、公務員試験対策をしていない人でも受験しやすい試験と言えます。

言語分野と非言語分野に分かれており、言語分野では語彙や読解力、非言語分野では計算力や論理的思考力が問われます。

教養試験

教養試験は、公務員として必要な一般的知識及び知能に関する試験です。大学卒業程度、高校卒業程度、就職氷河期世代等の試験で実施されます。出題分野は以下の通りです。

・社会、人文、自然、文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈

公務員試験の鬼門である数的処理系の科目もしっかり出題されるので、他の公務員試験同様に数的処理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。

はっきりとしたボーダーは不明ですが、他の公務員試験同様に6割程度の得点をボーダーと考えておくといいですね。

専門試験

専門試験は、大学で学ぶような専門的な内容を問われる試験です。大学卒業程度の試験でのみ実施されます。出題分野は以下の通りです。

・政治学、行政学、憲法、行政法、民法、刑法、労働法、経済学、財政学、社会政策、国際関係、経営学

かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要がありますね。

専門試験のボーダーは7割くらいです。はっきりとした数字が示されているわけではありませんが、多くの予備校でも言われている数字なので、この数字を目指すといいでしょう。

職務能力試験（BEST-A）

職務能力試験（BEST-A）は、公的部門の職員としての職務遂行に必要な基礎的な能力を測る試験です。社会人経験者の試験でのみ実施されます。出題内容は以下の能力を確認するための基礎的な問題です。

・論理的に思考する力
・文章を正確に理解する力
・統計等の資料を分析する力
・国内外の社会情勢への理解

特別な対策や勉強は不要で、60題60分のコンパクトな試験となっています。「国内外の社会情勢への理解等」の問題では、公的部門の職員として必要な基礎知識（社会常識や義務教育レベルの知識）や、ニュースなどで報道された内容が出題されます。

職務適応性検査（BEST-P）

職務適応性検査（BEST-P）は、公的部門の職員として求められる性格特性の傾向を把握するための検査です。社会人経験者の試験でのみ実施されます。

論文試験

論文試験は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。全ての区分で実施されます。職務遂行に必要な識見、判断力、思考力等が評価されます。

口述試験

全ての区分で実施される口述試験は、個別面接が基本です。大学卒業程度【チャレンジ型】、大学卒業程度、高校卒業程度、就職氷河期世代等の試験では集団討論も行われます。コミュニケーション能力、協調性、主体性、行動力、積極性などが評価されます。

「なぜ高知県庁なのか」「高知県の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

集団討論

大学卒業程度【チャレンジ型】、大学卒業程度、高校卒業程度、就職氷河期世代等の試験で実施されます。

集団討論では、与えられたテーマについてグループで意見を出し合い、一定の結論を導き出します。積極的に発言することはもちろん、他の参加者の意見をしっかり聞き、建設的な議論ができることが求められます。

プレゼンテーション試験

社会人経験者の試験でのみ実施されます。これまでの民間企業等での職務経験を通じて培った能力の活用について、10分程度のプレゼンテーションを行います。

自分の強みや経験を効果的に伝えられるよう、事前に十分な準備と練習を行っておくことが重要です。

適性検査

全ての区分で実施される適性検査は、職務遂行に必要な適格性に関する検査です。

特別な対策は不要です。嘘をつかず、正直に回答しましょう。

アピールシート

大学卒業程度【チャレンジ型】の試験でのみ実施されます。自らの経験や能力等に関するアピールシートを作成し、第1次試験の際に提出します。このアピールシートは口述試験でも使用されるので、しっかりと準備しておきましょう。

配点

高知県庁行政職採用試験の配点は以下のようになっています。

大学卒業程度【チャレンジ型】

試験科目	配点
基礎能力試験	60点
論文試験	90点
口述試験	150点
総合得点	300点

大学卒業程度

試験科目	配点
教養試験	50点
専門試験	50点
論文試験	50点
口述試験	150点
総合得点	300点

高校卒業程度

試験科目	配点
教養試験	100点
論文試験	50点
口述試験	150点
総合得点	300点

社会人経験者

試験科目	配点
職務能力試験	50点
論文試験	50点
プレゼンテーション試験	50点
口述試験	150点
総合得点	300点

就職氷河期世代等

試験科目	配点
教養試験	100点
論文試験	50点
口述試験	150点
総合得点	300点

いずれの区分も口述試験の配点が高くなっていますね。人物重視の選考であることがわかります。

最終合格者は、第1次試験と第2次試験の総合得点（300点満点）に基づいて決定されます。ただし、以下の点に注意が必要です。

つまり、どれか一つの試験で極端に低い点数を取ってしまうと、他の試験で高得点を取っていても合格できない可能性があるということです。バランスの取れた準備が大切ですね。

過去の実施結果（倍率など）

令和5年度の試験実施結果を以下にまとめました。

大学卒業程度（行政）

年度	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	184名	46名	4.0倍
令和4年度	218名	55名	4.0倍
令和3年度	218名	54名	4.0倍

高校卒業程度（行政）

年度	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	97名	15名	6.5倍
令和4年度	110名	26名	4.2倍
令和3年度	126名	16名	7.9倍

社会人経験者（行政）

年度	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	207名	18名	11.5倍
令和4年度	240名	31名	7.7倍
令和3年度	275名	36名	7.6倍

就職氷河期世代等（行政）

年度	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	36名	3名	12.0倍
令和4年度	53名	3名	17.7倍
令和3年度	49名	3名	16.3倍

高知県庁の採用試験の倍率を見ると、区分によってかなりの差があることがわかります。

大学卒業程度の試験は4.0倍と、公務員試験としては平均的な倍率を維持しています。一方で、社会人経験者や就職氷河期世代等の試験は10倍を超える高倍率となっており、これらの区分ではかなりの競争率となっています。

全体として、高知県庁の採用試験は公務員試験の中では極端に倍率が高いわけではありませんが、決して簡単な試験ではないと言えるでしょう。特に社会人経験者や就職氷河期世代等の試験では、高い競争率に備えた十分な準備が必要です。

初任給と待遇

高知県庁職員の初任給は以下の通りです。

・大学卒：201,400円程度
・高校卒：168,300円程度

これに各種手当が加算されます。また、6月と12月には期末・勤勉手当（いわゆるボーナス）が支給されます。

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの1日7時間45分、週38時間45分です。年次有給休暇は年間20日付与されます。

その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問（FAQ）

Q1. 高知県庁の採用試験は難しいですか？

A1. 高知県庁の採用試験の難易度は、区分によって異なります。大学卒業程度の試験は4.0倍と公務員試験としては平均的な倍率ですが、社会人経験者や就職氷河期世代等の試験では10倍を超える高倍率となっています。全体的に見て、極端に難しいわけではありませんが、決して簡単な試験でもありません。

試験内容自体は公務員試験としての一定の難易度があり、特に専門試験や論文試験、面接試験では高い水準が求められます。

Q2. 大学卒業程度【チャレンジ型】と大学卒業程度の違いは何ですか？

A2. 大学卒業程度【チャレンジ型】は、従来の大学卒業程度試験より試験日程が約2ヶ月早く、第1次試験はSPI3のみで合格者を決定します。一方、大学卒業程度試験は従来通りの教養試験と専門試験があります。チャレンジ型は受験しやすい反面、倍率が高くなる傾向があります。

Q3. 高知県出身でなくても受験できますか？

A3. はい、受験できます。高知県庁職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ高知県庁を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、高知県に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか？

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特に大学卒業程度試験を受験する場合は、教養試験と専門試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。社会人経験者や就職氷河期世代等の試験を受験する場合も、自己アピールの準備や一般常識の復習に時間がかかるため、早めの対策開始が望ましいです。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めましょう。

Q5. 併願は可能ですか？

A5. 大学卒業程度【チャレンジ型】と大学卒業程度試験の併願はできません。また、社会人経験者試験と大学卒業程度試験の併願もできません。ただし、他の自治体の試験との併願は可能です。自分に合った試験区分を選び、効率的に受験計画を立てましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。高知県庁の行政職採用試験について、5つの区分それぞれの詳細を解説してきました。

高知県庁の試験は、倍率が平均的か、やや高めの水準です。他の都道府県と比べて極端に難易度が高い試験というわけではありませんが、しっかりとした対策を行い、万全の態勢で試験に臨む必要があるでしょう。

高知県は、豊かな自然環境や独自の文化、食といった魅力的な地域資源を持つ一方で、人口減少や産業振興といった課題にも直面しています。そんな高知県の発展に貢献できる高知県庁職員は、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

自分に合った区分を選び、目標に向かって頑張ってください！高知県庁採用試験の合格を目指して、しっかり準備を進めていきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしております。

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。