【公務員試験】熊本県庁の行政職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです!

今回は「熊本県庁の行政職採用試験」について、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

・熊本県庁の行政職採用試験の概要が知りたい
・試験内容や日程を詳しく知りたい
・過去の実施結果や倍率が知りたい

こういった疑問が解消できます。

簡単に自己紹介

  • この記事を書いている僕は、29歳のときに公務員試験に合格し、実際に5年間働きました。
  • そのときの経験をもとに記事を書いているので、これから受験する方々の参考になるようなリアルな情報をお伝えできるかと思います。

実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です。

それでは早速、内容に入っていきます。

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目次

熊本県庁行政職採用試験の概要

熊本県庁の行政職採用試験は、大きく分けて4つの区分があります。

  1. 大学卒業程度(行政)
  2. 民間企業等経験者対象(行政)
  3. 高等学校卒業程度(一般事務)
  4. 就職氷河期世代対象(一般事務)

大学卒業程度試験は主に新卒者や20代、30代前半の方を対象とし、民間企業等経験者対象は職務経験がある方を対象としています。高等学校卒業程度試験は高校や短大を卒業見込みの方などが対象で、就職氷河期世代対象は特定の年齢層を対象としています。

それぞれ受験資格や試験内容が異なりますので、自分に合った区分を選んで受験しましょう。

なお、この記事では上記4つの区分について詳しく解説していきますが、熊本県庁では他にも障害者採用などの区分があります。詳細は熊本県庁のホームページでご確認ください。

熊本県庁の職員として働くためには、まずこの採用試験に合格する必要があります。試験に合格すれば、晴れて熊本県職員としてのスタートを切ることができます。

試験日程

令和6年度の熊本県庁行政職採用試験の日程は以下の通りです。

大学卒業程度(行政)

項目日程
受付期間4月15日(月)~5月10日(金)
第1次試験日6月16日(日)
第1次試験合格発表6月21日(金)
第2次試験7月1日(月)~7月9日(火)のうち指定する1日
第2次試験合格発表7月12日(金)
第3次試験7月22日(月)~7月27日(土)のうち指定する1日
最終合格発表8月2日(金)

民間企業等経験者対象(行政)上期

項目日程
受付期間3月1日(金)~3月21日(木)
第1次試験日4月14日(日)
第1次試験合格発表4月30日(火)
第2次試験5月13日(月)~5月19日(日)のうち指定する1日
第2次試験合格発表5月24日(金)
第3次試験6月8日(土)~6月9日(日)のうち指定する1日
最終合格発表6月21日(金)

民間企業等経験者対象(行政)下期

項目日程
受付期間7月26日(金)~8月16日(金)
第1次試験日10月20日(日)
第1次試験合格発表11月7日(木)
第2次試験11月21日(木)~11月22日(金)のうち指定する1日
第2次試験合格発表11月29日(金)
第3次試験12月14日(土)~12月15日(日)のうち指定する1日
最終合格発表12月20日(金)

高等学校卒業程度(一般事務)

項目日程
受付期間7月26日(金)~8月13日(火)
第1次試験日9月29日(日)
第1次試験合格発表10月4日(金)
第2次試験10月15日(火)~10月18日(金)のうち指定する1日
最終合格発表10月25日(金)

就職氷河期世代対象(一般事務)

項目日程
受付期間7月26日(金)~8月13日(火)
第1次試験日9月29日(日)
第1次試験合格発表10月25日(金)
第2次試験11月7日(木)~11月8日(金)のうち指定する1日
最終合格発表11月15日(金)

受験申込はインターネットで行うので、通信環境などの予期せぬ不具合がある可能性を考えると、締め切り間際に申し込むのは危険ですね。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格(年齢制限など)

続いて気になる受験資格についてです。

大学卒業程度(行政)

・平成元年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた者
・平成15年4月2日以降に生まれた者で、大学を卒業した者または令和7年3月31日までに大学を卒業する見込みの者(人事委員会が同等の資格があると認める者を含む)

民間企業等経験者対象(行政)

次の要件を全て満たす者

・昭和39年4月2日以降に生まれた者
・民間企業等における職務経験を4年以上(上期は令和6年3月1日時点、下期は令和6年7月26日時点)有する者

高等学校卒業程度(一般事務)

・平成15年4月2日から平成19年4月1日までに生まれた者

就職氷河期世代対象(一般事務)

・昭和45年4月2日から昭和61年4月1日までに生まれた者
・学歴・職務経験は不問

ただし、日本国籍を有しない方や、禁錮以上の刑に処せられた方などは受験できません。詳しくは熊本県庁のホームページで確認してください。

採用予定数

続いてこちらも気になる採用予定数について。

令和6年度の熊本県庁行政職採用試験の採用予定数は以下の通りです。

・大学卒業程度(行政):112人程度
・民間企業等経験者対象(行政)上期:9人程度
・民間企業等経験者対象(行政)下期:3人程度
・高等学校卒業程度(一般事務):20人程度
・就職氷河期世代対象(一般事務):3人程度

大学卒業程度で112人程度、民間企業等経験者対象で12人程度、高等学校卒業程度で20人程度、就職氷河期世代対象で3人程度と、かなり大規模な採用を予定しています。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

熊本県庁行政職採用試験の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

大学卒業程度(行政)

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験教養試験2時間30分択一式(50題出題・40題解答)
第1次試験専門試験2時間択一式(80題出題・40題解答)
第1次試験(2次で採点)論文試験1時間10分記述式
第2次試験面接試験個別面接
第3次試験面接試験個別面接及び集団討論

民間企業等経験者対象(行政)

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験教養試験:SPI31時間10分択一式
第1次試験論文試験1時間10分記述式
第2次試験面接試験個別面接(WEB)
第3次試験面接試験個別面接(対面)

高等学校卒業程度(一般事務)

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験教養試験2時間択一式(50題)
第1次試験(2次で採点)作文試験1時間記述式
第2次試験面接試験集団面接及び個別面接

就職氷河期世代対象(一般事務)

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験教養試験2時間択一式(50題)
第2次試験作文試験1時間記述式
第2次試験面接試験個別面接

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

教養試験

教養試験は、公務員として必要な基礎的な能力を測る試験です。出題分野は以下の通りです。

・社会、人文、自然、文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈

公務員試験の鬼門である数的処理系の科目もしっかり出題されるので、他の公務員試験同様に数的処理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。

はっきりとしたボーダーは不明ですが、他の公務員試験同様に6割程度の得点をボーダーと考えておくといいですね。

専門試験(大学卒業程度のみ)

専門試験は、大学で学ぶような専門的な内容を問われる試験です。出題分野は以下の通りです。

・政治学、行政学、憲法、行政法、民法、刑法、労働法、経済学、財政学、社会政策、国際関係

かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要がありますね。

専門試験のボーダーは7割くらいです。はっきりとした数字が示されているわけではありませんが、多くの予備校でも言われている数字なので、この数字を目指すといいでしょう。

SPI3(民間企業等経験者対象のみ)

SPI3は、民間企業の採用試験でも広く使われている適性検査です。

言語分野と非言語分野に分かれており、言語分野では語彙や読解力、非言語分野では計算力や論理的思考力が問われます。

論文試験・作文試験

論文試験(大学卒業程度・民間企業等経験者対象)や作文試験(高等学校卒業程度・就職氷河期世代対象)は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。制限時間内に、自分の考えをまとめる力が問われます。

個別面接と集団面接

全ての区分で面接試験が実施されます。大学卒業程度試験と民間企業等経験者対象試験、就職氷河期世代対象試験では個別面接が実施されます。高等学校卒業程度試験では集団面接と個別面接の両方が実施されます。

また、民間企業等経験者対象試験ではWEB面接も実施されます。

いずれの形式においても、コミュニケーション能力、協調性、主体性、行動力、積極性などが評価されます。

「なぜ熊本県庁なのか」「熊本県の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

集団討論

大学卒業程度(行政)の第3次試験では、集団討論も行われます。

集団討論では、与えられたテーマについてグループで意見を出し合い、一定の結論を導き出します。積極的に発言することはもちろん、他の参加者の意見をしっかり聞き、建設的な議論ができることが求められます。

資格加点

大学卒業程度(行政)、民間企業等経験者対象(行政)、高等学校卒業程度(一般事務)、就職氷河期世代対象(一般事務)のいずれの区分でも、一定水準以上の資格を有する方は第1次試験において加点されます。

加点の対象となる資格は以下の通りです。

  1. 語学資格(英語、中国語、韓国語):20点
  2. 情報処理資格:10点または20点(資格の種類による)

高等学校卒業程度(一般事務)、就職氷河期世代対象(一般事務)は語学資格のみ加点対象です。

加点の対象は1つの資格に限られ、加点の点数は満点に達するまでとなります。つまり、最大で20点の加点となります。

配点

熊本県庁行政職採用試験の配点は以下のようになっています。

大学卒業程度(行政)

試験段階試験科目配点小計
第1次試験教養試験200点440点
第1次試験専門試験240点
第1次試験資格加点最大20点(満点に達するまで)
第2次試験論文試験50点250点
第2次試験面接試験200点
第3次試験面接試験300点300点

民間企業等経験者対象(行政)

試験段階試験科目配点小計
第1次試験教養試験:SPI3120点270点
第1次試験論文試験150点
第1次試験資格加点最大20点(満点に達するまで)
第2次試験面接試験(WEB)300点300点
第3次試験面接試験(対面)300点300点

高等学校卒業程度(一般事務)

試験段階試験科目配点小計
第1次試験教養試験200点200点
第1次試験資格加点最大20点(満点に達するまで)
第2次試験作文試験50点250点
第2次試験面接試験200点

就職氷河期世代対象(一般事務)

試験段階試験科目配点小計
第1次試験教養試験200点200点
第1次試験資格加点最大20点(満点に達するまで)
第2次試験作文試験50点250点
第2次試験面接試験200点

いずれの区分も面接試験の配点が高くなっていますね。人物重視の選考であることがわかります。

最終合格者の決定方法

最終合格者は、各試験段階の合計点数の高い順に決定されます。1次試験は1次試験のみの点数で、2次試験は2次試験のみの点数で、3次試験は3次試験の点数のみで合否が決まるということです。

ただし、試験の種類ごとに基準があり、1つでも基準を満たさない場合は、総合得点に関わらず不合格となります。

<試験の基準>

  • 面接試験以外の試験:平均点または配点の4割の点のいずれか低い点
  • 面接試験:配点の6割の点

過去の実施結果(倍率など)

過去3年間の試験実施結果を以下にまとめました。

大学卒業程度(行政)

年度受験者数最終合格者数倍率
令和5年度307名91名3.4倍
令和4年度313名68名4.6倍
令和3年度354名60名5.9倍

民間企業等経験者対象(行政)

年度受験者数最終合格者数倍率
令和5年度87名8名10.9倍
令和4年度85名6名14.2倍
令和3年度108名5名21.6倍

高等学校卒業程度(一般事務)

年度受験者数最終合格者数倍率
令和5年度66名21名3.1倍
令和4年度74名10名7.4倍
令和3年度98名10名9.8倍

就職氷河期世代対象(一般事務)

年度受験者数最終合格者数倍率
令和5年度98名3名32.7倍
令和4年度111名3名37.0倍
令和3年度165名3名55.0倍

大学卒業程度(行政)は3〜6倍程度、高等学校卒業程度(一般事務)は3〜10倍程度となっています。徐々に下がってきていて、令和5年度は低い倍率ですね。狙い目です。

一方で、民間企業等経験者対象(行政)は10〜22倍程度、就職氷河期世代対象(一般事務)は30〜55倍程度と、かなり高めの倍率になっています。こちらは激戦です。

初任給と待遇

熊本県庁職員の初任給は以下の通りです。

・大学卒:202,400円程度
・高校卒:170,900円程度

これに各種手当が加算されます。また、6月と12月には期末・勤勉手当(いわゆるボーナス)が支給されます。

民間企業等経験者対象(行政)の場合、経歴等に応じて初任給が決定されます。参考として、以下のような目安が示されています。

・採用時に30歳前後の場合の初任給は、月額256,200円程度
・採用時に40歳前後の場合の初任給は、月額314,600円程度
・採用時に50歳前後の場合の初任給は、月額343,600円程度

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの1日7時間45分、週38時間45分です。年次有給休暇は年間20日付与されます。

その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 熊本県庁の採用試験は難しいですか?

A1. 大卒程度試験と高卒程度試験は、令和5年度の倍率が3倍台と低いため、他の都道府県庁と比べると受かりやすい試験だと言えます。民間企業経験者試験と就職氷河期世代対象試験は倍率がかなり高く、激戦です。

倍率が低い試験を受ける場合でも、試験内容自体は公務員試験としての一定の難易度がありますので、しっかりとした対策は必要です。

Q2. 大学卒業程度、民間企業等経験者対象、高等学校卒業程度、就職氷河期世代対象のどれを受験すべきでしょうか?

A2. 自分の学歴や経験に応じて選択しましょう。大学卒業(見込み含む)の方は大学卒業程度、民間企業等で4年以上の職務経験がある方は民間企業等経験者対象、高校卒業(見込み含む)の方は高等学校卒業程度が対象となります。就職氷河期世代対象は特定の年齢層が対象で、学歴や職務経験は問われません。

Q3. 熊本県出身でなくても受験できますか?

A3. はい、受験できます。熊本県庁職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ熊本県庁を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、熊本県に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか?

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特に大学卒業程度試験を受験する場合は、教養試験と専門試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。民間企業等経験者対象の場合は、SPI3の対策と論文試験の準備が必要です。高等学校卒業程度試験と就職氷河期世代対象試験の場合も、教養試験の対策に時間がかかるため、早めの対策開始が望ましいです。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めましょう。

Q5. 資格を持っていると有利ですか?

A5. はい、特定の資格を持っていると加点されます。例えば、大学卒業程度(行政)と民間企業等経験者対象(行政)では、一定水準以上の語学資格(英語、中国語、韓国語)や情報処理資格を持っている場合、第1次試験で加点されます。高等学校卒業程度(一般事務)と就職氷河期世代対象(一般事務)でも、語学資格による加点があります。詳細は熊本県庁のホームページで確認してください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。熊本県庁の行政職採用試験について、大学卒業程度(行政)、民間企業等経験者対象(行政)、高等学校卒業程度(一般事務)、就職氷河期世代対象(一般事務)の4区分それぞれの詳細を解説してきました。

熊本県庁の試験は、大学卒業程度(行政)と高等学校卒業程度(一般事務)の2区分の倍率が低めなので、狙い目な試験だと言えます。ですがだからといって、油断は禁物です。しっかりとした対策を行い、万全の態勢で試験に臨みましょう。

熊本県は、豊かな自然環境や独自の文化、食といった魅力的な地域資源を持つ一方で、人口減少や産業振興といった課題にも直面しています。そんな熊本県の発展に貢献できる熊本県庁職員は、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

ぜひ、この記事を参考に、自分に合った区分を選び、目標に向かって頑張ってください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしております。

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。

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