【公務員試験】熊本市の事務職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです！

いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

今回は「熊本市の事務職採用試験」について、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

こういった疑問が解消できます。

実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です。

それでは早速、内容に入っていきます。

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熊本市事務職採用試験の概要

熊本市の事務職採用試験は、大きく分けて以下の5つの区分があります。

それぞれ受験資格や試験内容が異なりますので、自分に合った区分を選んで受験しましょう。

なお、この他にも障害者を対象とした採用試験などもありますが、本記事では上記5区分について詳しく解説していきます。

熊本市の職員として働くためには、まずこの採用試験に合格する必要があります。試験に合格すれば、晴れて熊本市職員としてのスタートを切ることができます。

試験日程

令和6年度の熊本市事務職採用試験の日程は以下の通りです。

大学卒業程度（早期枠）

項目	日程
受付期間	3月1日（金）～3月15日（金）
第1次試験日	4月1日（月）～4月18日（木）のうち受験者が選択
第1次合格発表	5月1日（水）
第2次試験	5月23日（木）～5月28日（火）のうち指定する日時
最終合格発表	6月7日（金）

大学卒業程度

項目	日程
受付期間	4月12日（金）～5月2日（木）
第1次試験日	6月16日（日）
第1次合格発表	7月10日（水）
第2次試験（論文・適性検査）	6月16日（日）※第1次試験日に実施
第2次試験（口述試験）	7月27日（土）～8月16日（金）のうち指定する日時
最終合格発表	8月23日（金）

社会人経験者対象

項目	日程
受付期間	4月12日（金）～4月25日（木）
動画選考	動画提出期間：4月15日（月）から5月2日（木）まで
動画選考結果通知	5月29日（水）午前10時
第1次試験	6月9日（日）から6月29日（土）までの期間のうち、受験者が選択
第1次合格発表	7月10日（水）
第2次試験	7月27日（土）～8月4日（日）のうち指定する日時
最終合格発表	8月23日（金）

就職氷河期世代対象

項目	日程
受付期間	7月11日（木）～7月24日（水）
第1次試験日	9月21日（土）～10月4日（金）のうち受験者が選択
第1次合格発表	10月18日（金）
第2次試験（適性検査）	10月21日（月）～10月27日（日）
第2次試験（作文及び口述試験）	11月5日（火）～11月6日（水）のうち指定する日時
最終合格発表	11月22日（金）

高等学校卒業程度

項目	日程
受付期間	7月11日（木）～7月24日（水）
第1次試験日	9月29日（日）
第1次合格発表	10月18日（金）
第2次試験（作文・適性検査）	10月26日（土）
第2次試験（口述試験）	11月7日（木）～11月12日（火）のうち指定する日時
最終合格発表	11月22日（金）

受験申込はインターネットで行うので、通信環境などの予期せぬ不具合がある可能性を考えると、締め切り間際に申し込むのは危険ですね。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格（年齢制限など）

続いて気になる受験資格についてです。

大学卒業程度（早期枠・通常）

社会人経験者対象

就職氷河期世代対象

昭和45年（1970年）4月2日から平成2年（1990年）4月1日までに生まれた方

高等学校卒業程度

平成15年（2003年）4月2日から平成19年（2007年）4月1日生まれの方

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いずれの区分も、次のいずれかに該当する方が受験できます。

ただし、次の地方公務員法第16条の各号のいずれかに該当する方は受験できません。

採用予定数

令和6年度の熊本市事務職採用試験の採用予定数は以下の通りです。

合計で197人程度の大規模な採用を予定しています。特に大学卒業程度の採用が多いですね。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

熊本市事務職採用試験の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

大学卒業程度（早期枠）

試験段階	試験科目	試験内容
第1次試験	基礎的な能力試験	職務の遂行に必要となる基礎的な能力（文章読解力・数理的能力・論理的思考力等）についての択一式による試験。（60分）
第2次試験	個別面接	個別面接による口述試験を同日に2回。

大学卒業程度

試験段階	試験科目	試験内容
第1次試験	教養試験	公務員として必要な一般的な知識及び知能についての大学卒業程度の択一式による筆記試験。（150分）
第1次試験	専門試験	事務職に必要な知識についての大学卒業程度の択一式による筆記試験。（120分）
第1次試験	資格加点	一定水準以上の資格を有する方に、教養試験において10点の加点。（ただし教養試験の配点に達するまで。）
第1次試験（2次で採点）	論文試験	課題に対する認識力、論理性、文章構成力等についての筆記試験。（90分）
第2次試験	集団討論	課題に対する討論形式による口述試験。
第2次試験	個別面接	個別面接による口述試験を同日に2回。

社会人経験者対象

試験段階	試験科目	試験内容
動画選考	–	「志望理由及び民間企業等における実務経験を活用し、熊本市に貢献できること」等のテーマをもとに受験者が撮影した1分程度の動画による選考。
第1次試験	基礎的な能力試験	職務の遂行に必要となる基礎的な能力（文章読解力・数理的能力・論理的思考力等）についての択一式による試験。（60分）
第2次試験	論文	課題に対する認識力、論理性、表現力、文章構成力、職務経験の有用性等についての筆記試験。（90分）
第2次試験	集団討論	課題に対する討論形式による口述試験。
第2次試験	個別面接	個別面接による口述試験を同日に2回。

就職氷河期世代対象

試験段階	試験科目	試験内容
第1次試験	基礎的な能力試験	職務の遂行に必要となる基礎的な能力（文章読解力・数理的能力・論理的思考力等）についての択一式による試験。（60分）
第2次試験	作文	課題に対する理解力、文章表現力等についての筆記試験。（60分）
第2次試験	集団討論	課題に対する討論形式による口述試験。
第2次試験	個別面接	個別面接による口述試験を同日に2回。

高等学校卒業程度

試験段階	試験科目	試験内容
第1次試験	教養試験（択一式）	公務員として必要な一般的な知識及び知能についての高等学校卒業程度の択一式による筆記試験。（120分）
第1次試験	教養試験（記述式）	文章理解、時事問題等についての記述式による筆記試験。（60分）
第2次試験	作文	課題に対する理解力、文章表現力等についての筆記試験。（60分）
第2次試験	集団討論	課題に対する討論形式による口述試験。
第2次試験	個別面接	個別面接による口述試験を同日に2回。

上記の他、全ての区分で適性検査があります。適性検査は口述試験の参考資料として使われます。

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

基礎的な能力試験

職務遂行に必要な基礎的な能力を測る試験です。文章読解力、数理的能力、論理的思考力などが問われます。

過去問は公開されていませんが、公務員試験の教養試験に近い内容で、「基礎的な」とあるとおり教養試験よりも簡単な出題となることが予想されます。

教養試験

公務員として必要な一般的知識と知能を測る試験です。出題分野は以下の通りです。

公務員試験の鬼門である数的処理系の科目もしっかり出題されるので、他の公務員試験同様に数的処理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。

はっきりとしたボーダーは不明ですが、他の公務員試験同様に6割程度の得点をボーダーと考えておくといいでしょう。

専門試験

大学で学ぶような専門的な内容を問われる試験です。出題分野は以下の通りです。

かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要がありますね。

専門試験のボーダーは7割くらいです。はっきりとした数字が示されているわけではありませんが、多くの予備校でも言われている数字なので、この数字を目指すといいでしょう。

論文試験・作文

与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。熊本市の課題や行政問題に関するテーマが出題されることが多いです。時間内に結論まで導き出せるよう、構成を意識して書く練習をしておくとよいでしょう。

集団討論

与えられたテーマについてグループで意見を出し合い、一定の結論を導き出します。積極的に発言することはもちろん、他の参加者の意見をしっかり聞き、建設的な議論ができることが求められます。

個別面接

志望動機や自己PR、熊本市の課題に対する考えなどを問われます。「なぜ熊本市なのか」「熊本市の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

動画選考（社会人経験者対象のみ）

1分程度の自己PR動画を作成・提出します。志望動機や自身の強み、熊本市にどう貢献できるかなどを簡潔にまとめる必要があります。事前に十分な準備と練習を行っておくことが重要です。

資格加点（大学卒業程度のみ）

特定の資格を持つ受験者は、教養試験の得点に最大10点が加算されます。

加点対象となる資格の例としては以下になります。

上記の他にも、加点となる資格があります。詳細は試験案内で確認してください。

配点

熊本市事務職採用試験の配点は以下のようになっています。

大学卒業程度（早期枠）

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	基礎的な能力試験	100点
第2次試験	個別面接	250点

大学卒業程度

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	教養試験	100点
第1次試験	専門試験	100点
第2次試験	論文試験	100点
第2次試験	集団討論	50点
第2次試験	個別面接	250点

※資格加点で教養試験にプラス10点される制度あり。教養試験の配点の範囲内の加点のため、合計得点に影響なし。

社会人経験者対象

試験段階	試験科目	配点
動画選考	–	80点
第1次試験	基礎的な能力試験	100点
第2次試験	論文	100点
第2次試験	集団討論	50点
第2次試験	個別面接	250点

就職氷河期世代対象

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	基礎的な能力試験	100点
第2次試験	作文	100点
第2次試験	集団討論	50点
第2次試験	個別面接	250点

高等学校卒業程度

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	教養試験（択一式）	100点
第1次試験	教養試験（記述式）	50点
第2次試験	作文	100点
第2次試験	集団討論	50点
第2次試験	個別面接	250点

各区分とも個別面接の配点が250点と最も高くなっていますね。人物重視の選考であることがわかります。

最終合格者の決定方法

いずれの区分も、最終合格者は第2次試験の総合得点の高い順に決定されます。1次試験の得点は持ち越されないということです。

なお、基準点に満たない試験種目がある場合には、総合得点にかかわらず不合格になります。いわゆる足切りというやつです。

配点の低い試験も、最低限の対策はしておいた方がいいですね。

過去の実施結果（倍率など）

令和3年度から令和5年度までの試験実施結果を以下にまとめました。

大学卒業程度

年度	採用予定者数	受験者数	合格者数	倍率
令和5年度	63人	277人	63人	4.4倍
令和4年度	75人	313人	75人	4.2倍
令和3年度	52人	325人	52人	6.3倍

高等学校卒業程度

年度	採用予定者数	受験者数	合格者数	倍率
令和5年度	33人	133人	31人	4.3倍
令和4年度	36人	169人	36人	4.7倍
令和3年度	25人	163人	25人	6.5倍

社会人経験者対象

年度	採用予定者数	受験者数	合格者数	倍率
令和5年度	18人	227人	18人	12.6倍
令和4年度	10人	224人	10人	22.4倍
令和3年度	5人	201人	4人	50.3倍
令和3年度（10月採用）	10人	234人	10人	23.4倍

就職氷河期世代対象

年度	採用予定者数	受験者数	合格者数	倍率
令和5年度	5人	210人	5人	42.0倍
令和4年度	5人	253人	5人	50.6倍
令和3年度	5人	282人	2人	141.0倍

大学卒業程度と高等学校卒業程度の試験は、公務員試験の平均的な倍率である3～4倍前後となっています。一方で、社会人経験者対象と就職氷河期世代対象の試験は非常に高い倍率となっていますね。

初任給と待遇

熊本市職員の初任給は以下の通りです。

これに各種手当が加算されます。また、6月と12月には期末・勤勉手当（いわゆるボーナス）が支給されます。

社会人経験者対象の場合、経歴に応じて給与が決定されます。例えば、大学卒業後、採用時30歳の場合（8年勤務実績）で約250,000円となります。

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの1日7時間45分、週38時間45分です。年次有給休暇は年間20日付与されます。

その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問（FAQ）

Q1. 熊本市の採用試験は難しいですか？

A1. 大学卒業程度と高等学校卒業程度の試験は、倍率が4倍前後と公務員試験としては平均的な難易度と言えます。一方で、社会人経験者対象や就職氷河期世代対象の試験は倍率が高くなっています。

いずれの区分を受験するにせよ。試験内容自体は公務員試験としての一定の難易度がありますので、しっかりとした対策は必要です。

Q2. 大学卒業程度の早期枠と通常の試験、どちらを受験すべきでしょうか？

A2. 早期枠は4月に第1次試験があり、6月には最終合格発表があるため、就職活動を早く終わらせたい方に向いています。また、テストセンター方式で受験できるため、遠方の方も受験しやすいです。一方、通常の試験は専門試験があるため、公務員試験の勉強をしっかりしたい方に向いています。自分の状況に合わせて選択しましょう。

Q3. 熊本市出身でなくても受験できますか？

A3. はい、受験できます。熊本市職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ熊本市を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、熊本市に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか？

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特に大学卒業程度試験を受験する場合は、教養試験と専門試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。社会人経験者対象の場合は、職務経験を整理し、自己アピールを準備する時間が必要です。高校卒業程度試験の場合も、教養試験の対策に時間がかかるため、早めの対策開始が望ましいです。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。熊本市の事務職採用試験について、5つの区分それぞれの詳細を解説してきました。

熊本市は、豊かな自然環境や独自の文化、食といった魅力的な地域資源を持つ一方で、人口減少や産業振興といった課題にも直面しています。そんな熊本市の発展に貢献できる熊本市職員は、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

自分に合った区分を選び、自分のペースで準備を進めていってください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしております。頑張ってください！

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。