【公務員試験】広島県庁の行政職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです！

今回は「広島県庁の行政職採用試験」について、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

・広島県庁の行政職採用試験の概要が知りたい
・試験内容や日程を詳しく知りたい
・過去の実施結果や倍率が知りたい

こういった疑問が解消できます。

実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です

それでは早速、内容に入っていきます。

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広島県庁行政職採用試験の概要

広島県庁の行政職採用試験は、大きく分けて以下の5つの区分があります。

それぞれ受験資格や試験内容が異なりますので、自分に合った区分を選んで受験しましょう。

なお、この他にも障害者採用などの区分もありますが、本記事では上記5つの区分に絞って解説していきます。

広島県庁の職員として働くためには、まずこの採用試験に合格する必要があります。試験に合格すれば、晴れて広島県職員としてのスタートを切ることができます。

試験日程

令和6年度の広島県庁行政職採用試験の日程は以下の通りです。

行政（大卒程度）【一般方式】

項目	日程
受付期間	令和6年5月10日（金）～5月30日（木）午後5時
第1次試験日	令和6年6月16日（日）
第1次試験合格発表	令和6年6月28日（金）
第2次試験	令和6年7月9日（火）～8月2日（金）のうち指定する日
最終合格発表	令和6年8月9日（金）

行政（大卒程度）【SPI・アピール方式】

項目	日程
受付期間	令和6年5月10日（金）～5月30日（木）午後5時
第1次試験日	令和6年6月16日（日）
第1次試験合格発表	令和6年6月28日（金）
第2次試験	令和6年7月9日（火）～7月16日（火）のうち指定する日
第2次試験合格発表	令和6年7月18日（木）
第3次試験	令和6年8月5日（月）～8月8日（木）のうち指定する日
最終合格発表	令和6年8月22日（木）

行政（社会人経験者）【第１回】

項目	日程
受付期間	令和6年5月10日（金）～5月30日（木）午後5時
第1次試験日	令和6年6月16日（日）
第1次試験合格発表	令和6年7月5日（金）
第2次試験	令和6年7月27日（土）～7月28日（日）のうち指定する日
第2次試験合格発表	令和6年8月2日（金）
第3次試験	令和6年8月18日（日）
最終合格発表	令和6年8月23日（金）

行政（社会人経験者）【第２回】

項目	日程
受付期間	令和6年8月26日（月）～9月25日（水）午後5時
第1次試験日	令和6年10月20日（日）
第1次試験合格発表	令和6年11月1日（金）
第2次試験	令和6年11月16日（土）～11月17日（日）のうち指定する日
第2次試験合格発表	令和6年11月22日（金）
第3次試験	令和6年12月8日（日）
最終合格発表	令和6年12月13日（金）

行政（高卒程度）

項目	日程
受付期間	令和6年7月1日（月）～9月10日（火）午後5時
第1次試験日	令和6年9月29日（日）
第1次試験合格発表	令和6年10月11日（金）
第2次試験	令和6年10月23日（水）～11月1日（金）のうち指定する日
最終合格発表	令和6年11月11日（月）

受験申込はインターネットで行うので、通信環境などの予期せぬ不具合がある可能性を考えると、締め切り間際に申し込むのは危険ですね。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格（年齢制限など）

続いて気になる受験資格についてです。

行政（大卒程度）【一般方式】

行政（大卒程度）【SPI・アピール方式】

行政（社会人経験者）【第１回】・【第２回】

学歴区分	必要な職務経験年数
大学卒	5年以上
短大卒（2年制）	7年以上
高校卒（3年制）	9年以上
中学卒	12年以上

行政（高卒程度）

平成15年4月2日から平成19年4月1日までに生まれた者（学歴を問いません。）

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ただし、日本国籍を有しない方や、禁錮以上の刑に処せられた方などは受験できません。詳しくは広島県庁のホームページで確認してください。

行政（大卒程度）は【一般方式】と【SPI・アピール方式】で年齢制限が異なっています。ご注意ください。

採用予定数

続いてこちらも気になる採用予定数について。

令和6年度の広島県庁行政職採用試験の採用予定数は以下の通りです。

大卒程度で合計114名程度、社会人経験者で21名程度、高卒程度で8名程度と、かなり大規模な採用を予定しています。

チャンスは十分にありそうですね。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

広島県庁行政職採用試験の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

行政（大卒程度）【一般方式】

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	1時間50分	択一式（30題）
第1次試験	専門試験	2時間	択一式（行政・法律・経済の3科目から1科目を選択）
第1次試験	論文試験	1時間30分	記述式（800字程度）
第2次試験	面接試験	–	個別面接（2段階）

行政（大卒程度）【SPI・アピール方式】

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	SPI3基礎能力検査	1時間10分	択一式
第1次試験	アピールシート試験	1時間	記述式
第1次試験	論文試験	1時間30分	記述式（800字程度）
第2次試験	面接試験	–	オンライン面接（2段階で実施し、2回目の冒頭でプレゼンテーションあり）
第3次試験	面接試験	–	個別面接

行政（社会人経験者）【第１回】・【第２回】

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	職務能力試験	1時間	択一式
第1次試験	職務適応性検査	20分	–
第1次試験	アピールシート試験	1時間	記述式
第1次試験	論文試験	1時間30分	記述式（800字程度）
第2次試験	面接試験	–	個別面接（2段階で実施し、2回目の冒頭でプレゼンテーションあり）
第3次試験	面接試験	–	個別面接

行政（高卒程度）

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	2時間	択一式
第1次試験	作文試験	1時間	記述式（800字程度）
第2次試験	面接試験	–	個別面接（2段階）

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

教養試験（行政（大卒程度）【一般方式】、行政（高卒程度））

教養試験は、公務員として必要な基礎的な能力を測る試験です。大卒程度の場合、出題分野は以下の通りです。

高卒程度は具体的な出題数は示されていませんが、知能分野と知識分野から出題されることには変わりません。もちろん内容は高校卒業程度のものです。

公務員試験の鬼門である数的処理系の科目もしっかり出題されるので、他の公務員試験同様に数的処理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。

はっきりとしたボーダーは不明ですが、他の公務員試験同様に6割程度の得点をボーダーと考えておくといいですね。

専門試験（行政（大卒程度）【一般方式】のみ）

専門試験は、大学で学ぶような専門的な内容を問われる試験です。出題分野は以下の通りです。

この3つの中から1つを選択して受験することになります。かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要がありますね。

専門試験のボーダーは7割くらいです。はっきりとした数字が示されているわけではありませんが、多くの予備校でも言われている数字なので、この数字を目指すといいでしょう。

SPI3基礎能力検査（行政（大卒程度）【SPI・アピール方式】のみ）

SPI3は、民間企業の採用試験でも広く使われている適性検査です。言語分野と非言語分野から構成されており、基礎的な学力や論理的思考力を測ります。

言語問題の方は国語、非言語問題の方は算数や数学のイメージです。

対策本なども多く出ているので、対策しやすい試験です。かなりスピーディーに解答していくことが求められるので、問題に慣れる意味でも対策本には触れておきましょう。

職務能力試験（行政（社会人経験者）のみ）

職務能力試験は、論理的に思考する力、文章を正確に理解する力、統計等の資料を分析する力、国内外の社会情勢への理解等を確認するための基礎的な試験です。

広島県庁独自の試験なので対策が難しいですが、例題を見る限り、そこまで難しい問題は出ない印象です。一般常識的な問題、時事に絡んだもの、数的処理系の問題も出題されています。

アピールシート試験

アピールシート試験は、これまでの経験や活動を通じて培った能力や成果、県職員として働く意欲等に関する自己アピールを行う試験です。

行政（社会人経験者）のアピールシート試験については詳細が公表されており、以下の通りです。

アピールシートは第1次試験当日に配付される様式（A4判両面）に試験時間中に記入します。履歴書や資料を閲覧することはできません。

各項目の枠内に分かりやすく丁寧に記入することが求められます。なお、アピールシートは第2次試験の際も参考資料として使用されます。

自己PRをエピソード付きで、志望動機に絡めて書けるように、しっかり準備して臨みましょう。

論文試験・作文試験

論文試験（大卒程度・社会人経験者）や作文試験（高卒程度）は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。800字程度、1時間30分（高卒程度は1時間）という時間の中で、自分の考えをまとめる力が問われます。

広島県の課題や政策などについて、日頃からアンテナを張っておくことが大切です。

面接試験

全ての区分で個別面接が実施されます。コミュニケーション能力、協調性、主体性、行動力、積極性などが評価されます。

「なぜ広島県庁なのか」「広島県の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

基本的には対面ですが、行政（大卒程度）【SPI・アピール方式】の第2次試験ではオンライン面接が実施されます。また、第3次試験では個別面接の冒頭でプレゼンテーションを行います。

行政（社会人経験者）の第2次試験では、2回目の個別面接の冒頭で経歴に関連するプレゼンテーションを行います。

配点

広島県庁行政職採用試験の配点は以下のようになっています。

行政（大卒程度）【一般方式】

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	教養試験	45点
第1次試験	専門試験	55点
第1次試験	論文試験	20点
第2次試験	面接試験	60点

行政（大卒程度）【SPI・アピール方式】

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	SPI3基礎能力検査	45点
第1次試験	アピールシート試験	45点
第1次試験	論文試験	20点
第2次試験	面接試験	60点
第3次試験	面接試験	120点

行政（社会人経験者）【第１回】・【第２回】

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	職務能力試験	45点
第1次試験	アピールシート試験	45点
第1次試験	論文試験	20点
第2次試験	面接試験	60点
第3次試験	面接試験	120点

行政（高卒程度）

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	教養試験	70点
第1次試験	作文試験	30点
第2次試験	面接試験	100点

いずれの区分も面接試験の配点が高くなっていますね。人物重視の選考であることがわかります。

過去の実施結果（倍率など）

過去の試験実施結果を以下にまとめました。

行政（大卒程度）【一般方式】（旧：一般事務A）

年度	採用予定数	受験者数	合格者数	倍率
令和5年度	79名	362名	117名	3.1倍
令和4年度	91名	450名	166名	2.7倍
令和3年度	53名	414名	98名	4.2倍

行政（大卒程度）【SPI・アピール方式】（旧：一般事務B）

年度	採用予定数	受験者数	合格者数	倍率
令和5年度	21名	74名	22名	3.4倍
令和4年度	27名	141名	31名	4.5倍
令和3年度	18名	76名	20名	3.8倍

行政（社会人経験者）【第１回】

年度	採用予定数	受験者数	合格者数	倍率
令和5年度	11名	170名	11名	15.5倍
令和4年度	13名	233名	14名	16.6倍
令和3年度	11名	220名	12名	18.3倍

行政（社会人経験者）【第２回】

年度	採用予定数	受験者数	合格者数	倍率
令和5年度	10名	150名	16名	9.4倍
令和4年度	13名	191名	21名	9.1倍
令和3年度	11名	173名	16名	10.8倍

行政（高卒程度）

年度	採用予定数	受験者数	合格者数	倍率
令和5年度	9名	71名	13名	5.5倍
令和4年度	10名	83名	14名	5.9倍
令和3年度	6名	58名	10名	5.8倍

これらの結果から、大卒程度の試験は比較的低い倍率を維持しており、社会人経験者の試験は高い倍率となっていることがわかります。高卒程度の試験は中程度の倍率を維持しています。

全体的に見ると、他の都道府県や政令指定都市と比べても、比較的受かりやすい試験だと言えます。特に大卒程度の試験は狙い目かもしれませんね。

初任給と待遇

広島県庁職員の初任給は以下の通りです。

これは広島市内に勤務した場合の金額です。学歴や職歴などにより増額されることがあります。

上記のほか、諸手当として、期末・勤勉手当（1年間に給料月額等の4.5か月分）、扶養手当、住居手当、通勤手当、時間外勤務手当等が支給されます。

社会人経験者として採用された場合、経験年数に応じて以下のような初任給となります。

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの1日7時間45分、週38時間45分です。年次有給休暇は年間20日付与されます。

その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問（FAQ）

Q1. 広島県庁の採用試験は難しいですか？

A1. 倍率が3〜5倍台と比較的低いため、他の都道府県庁や政令指定都市と比べると受かりやすい試験だと言えます。ただし、試験内容自体は公務員試験としての一定の難易度がありますので、しっかりとした対策は必要です。

Q2. どの区分を受験すべきでしょうか？

A2. 自分の学歴や経験に応じて選択しましょう。大学卒業（見込み含む）の方は行政（大卒程度）【一般方式】または【SPI・アピール方式】、社会人経験が5年以上ある方は行政（社会人経験者）も視野に、高校卒業（見込み含む）の方は行政（高卒程度）が対象となります。

大学卒業（見込み含む）の方で【一般方式】と【SPI・アピール方式】のどちらを選ぶか迷っている場合は、以下の点を考慮して決めると良いでしょう。

【一般方式】：専門試験（行政・法律・経済）の学習に自信がある方、または公務員試験の一般的な勉強をしてきた方に適しています。

【SPI・アピール方式】：SPIの対策に自信がある方、または自己アピールが得意な方に適しています。

自分の強みや準備状況、志望動機などを踏まえて、より自分をアピールしやすい方式を選択することをおすすめします。なお、【SPI・アピール方式】は採用時の年齢上限が26歳までなので、年齢も考慮に入れてください。

Q3. 広島県出身でなくても受験できますか？

A3. はい、受験できます。広島県庁職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ広島県庁を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、広島県に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか？

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特に行政（大卒程度）【一般方式】を受験する場合は、教養試験と専門試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。行政（大卒程度）【SPI・アピール方式】や行政（社会人経験者）の場合も、自己アピールを準備する時間が必要です。行政（高卒程度）の場合も、教養試験の対策に時間がかかるため、早めの対策開始が望ましいです。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。広島県庁の行政職採用試験について、5つの区分それぞれの詳細を解説してきました。

広島県庁の試験は、他の都道府県と比べて比較的受かりやすい試験だと言えます。しかし、だからといって油断は禁物であることは言うまでもありませんね。しっかりとした対策を行い、万全の態勢で試験に臨みましょう。

広島県は、豊かな自然環境や独自の文化、食といった魅力的な地域資源を持つ一方で、人口減少や産業振興といった課題にも直面しています。そんな広島県の発展に貢献できる広島県庁職員は、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

自分に合った区分を選び、目標に向かって頑張ってください！

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしております。

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。