【公務員試験】広島市の行政事務職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです!

今回は「広島市の行政事務職採用試験」について、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

・広島市の行政事務職採用試験の概要が知りたい
・試験内容や日程を詳しく知りたい
・過去の実施結果や倍率が知りたい

こういった疑問が解消できます。

簡単に自己紹介

  • この記事を書いている僕は、29歳のときに公務員試験に合格し、実際に5年間働きました。
  • そのときの経験をもとに記事を書いているので、これから受験する方々の参考になるようなリアルな情報をお伝えできるかと思います。

実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です。

それでは早速、内容に入っていきます。

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目次

広島市行政事務職採用試験の概要

広島市の行政事務職採用試験は、大きく分けて5つの区分があります。

  1. Ⅰ種(行政事務)【SPI枠】
  2. Ⅰ種(行政事務)【一般枠】
  3. Ⅱ種(行政事務)
  4. 職務経験者対象(行政事務)
  5. 就職氷河期世代対象(行政事務)

Ⅰ種試験は主に大学卒業程度の学力を要する試験で、新卒者や若手社会人が対象です。Ⅱ種試験は高校卒業程度の学力を要する試験です。職務経験者対象試験は民間企業等での職務経験がある方を対象とし、就職氷河期世代対象試験は名前の通り就職氷河期世代を対象としています。

なお、これら以外にも障害者採用などの区分もありますが、この記事では上記5つの区分に焦点を当てて解説していきます。

広島市の職員として働くためには、まずこの採用試験に合格する必要があります。試験に合格すれば、晴れて広島市職員としてのスタートを切ることができます。

試験日程

令和6年度(2024年度)の広島市行政事務職採用試験の日程は以下の通りです。

Ⅰ種(行政事務)【SPI枠】

項目日程
申込受付期間3月1日(金)午前9時~3月25日(月)午後5時
第1次試験4月3日(水)~4月11日(木)のうち受験者が選択する日
第1次試験合格発表4月17日(水)午前9時頃
第2次試験4月24日(水)~5月2日(木)のうち指定する1日(土日祝を除く)
第2次試験合格発表5月16日(木)午前9時頃
第3次試験5月27日(月)~5月31日(金)のうち指定する1日
最終合格発表6月7日(金)午前9時頃

Ⅰ種(行政事務)【一般枠】

項目日程
申込受付期間4月19日(金)午前9時~5月13日(月)午後5時
第1次試験6月16日(日)
第1次試験合格発表6月21日(金)午前9時頃
第2次試験6月27日(木)~7月22日(月)のうち指定する1日(土日祝を除く)
第2次試験合格発表7月26日(金)午前9時頃
第3次試験8月1日(木)~8月26日(月)のうち指定する1日(土日祝を除く)
最終合格発表8月30日(金)午前9時頃

Ⅱ種(行政事務)

項目日程
申込受付期間7月29日(月)午前9時~8月13日(火)午後5時
第1次試験9月29日(日)
第1次試験合格発表10月4日(金)午前9時頃
第2次試験10月15日(火)~10月28日(月)のうち指定する1日(土日を除く)
第2次試験合格発表11月1日(金)午前9時頃
第3次試験11月7日(木)~11月25日(月)のうち指定する1日(土日祝を除く)
最終合格発表11月29日(金)午前9時頃

職務経験者対象(行政事務)

項目日程
申込受付期間7月29日(月)午前9時~8月13日(火)午後5時
第1次試験8月19日(月)~9月3日(火)のうち受験者が選択する日
第1次試験合格発表9月20日(金)午前9時頃
第2次試験10月5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日)、14日(月・祝)、19日(土)、20日(日)のいずれか1日
第2次試験合格発表11月1日(金)午前9時頃
第3次試験11月23日(土・祝)、24日(日)、30日(土)、12月1日(日)、7日(土)、8日(日)のいずれか1日
最終合格発表12月13日(金)午前9時頃

就職氷河期世代対象(行政事務)

項目日程
申込受付期間7月29日(月)午前9時~8月13日(火)午後5時
第1次試験8月19日(月)~9月3日(火)のうち受験者が選択する日
第1次試験合格発表9月20日(金)午前9時頃
第2次試験10月5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日)、14日(月・祝)、19日(土)、20日(日)のいずれか1日
第2次試験合格発表11月1日(金)午前9時頃
第3次試験11月16日(土)、17日(日)、23日(土・祝)、24日(日)、30日(土)、12月1日(日)、7日(土)、8日(日)のいずれか1日
最終合格発表12月13日(金)午前9時頃

受験申込はインターネットで行うので、通信環境などの予期せぬ不具合がある可能性を考えると、締め切り間際に申し込むのは危険ですね。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格(年齢制限など)

続いて気になる受験資格についてです。

Ⅰ種(行政事務)【SPI枠】・【一般枠】

  • 平成7年4月2日以降に生まれた人(令和7年4月1日現在で30歳未満、学歴不問)

Ⅱ種(行政事務)

  • 平成15年4月2日以降に生まれた人(令和7年4月1日現在で22歳未満、学歴不問)

職務経験者対象(行政事務)

いずれも満たす人

  • 昭和39年4月2日以降に生まれた人(令和7年4月1日現在で61歳未満、学歴不問)
  • 職務経験が通算して5年以上ある人(令和6年6月30日現在)

就職氷河期世代対象(行政事務)

  • 昭和45年4月2日から昭和61年4月1日までに生まれた人(令和7年4月1日現在で39歳~54歳、学歴不問)

国籍については、以下のいずれかに該当する必要があります。

  1. 日本国籍を有する人
  2. 出入国管理及び難民認定法による永住者
  3. 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法による特別永住者

ただし、禁錮以上の刑に処せられた方や、広島市職員として懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない方などは受験できません。

採用予定数

続いてこちらも気になる採用予定数について。

令和6年度の広島市行政事務職採用試験の採用予定数は以下の通りです。

  • Ⅰ種(行政事務)【SPI枠】:10名程度
  • Ⅰ種(行政事務)【一般枠】:100名程度
  • Ⅱ種(行政事務):15名程度
  • 職務経験者対象(行政事務):15名程度(行政事務(デジタル)と合わせての人数)
  • 就職氷河期世代対象(行政事務):10名程度

合計で150名程度の大規模な採用を予定しています。特にⅠ種の一般枠は大きな募集ですね。教養試験や専門試験など、公務員試験用の対策をしっかりやってきた方にとっては、チャンスの大きい試験と言えます。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

広島市行政事務職採用試験の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

Ⅰ種(行政事務)【SPI枠】

試験段階試験科目試験内容
第1次試験適性検査(SPI3)言語的理解力、数的処理能力及び論理的思考力等の基礎能力についての検査(約35分)
職務遂行に必要な適性についての検査(約30分、面接試験等の参考資料とし、配点はありません)
第2次試験小論文試験文章による表現力等についての筆記試験(1時間で約1,000字)
第2次試験面接試験主として人物、識見等についての個別面接
第3次試験面接試験主として人物、識見等についての個別面接
第3次試験集団討論試験一つのテーマについて8人程度のグループで討論(討論時間30分間)

Ⅰ種(行政事務)【一般枠】

試験段階試験科目試験内容
第1次試験教養試験公務員として必要な大学卒業程度の一般的知識及び知能についての択一式筆記試験(2時間30分)
第1次試験専門試験必要な大学卒業程度の専門的知識についての択一式筆記試験(2時間)
第2次試験(1次試験日に実施)小論文試験文章による表現力等についての筆記試験(1時間で約1,000字)
第2次試験面接試験主として人物、識見等についての個別面接
第3次試験面接試験主として人物、識見等についての個別面接
第3次試験集団討論試験一つのテーマについて8人程度のグループで討論(討論時間30分間)

Ⅱ種(行政事務)

試験段階試験科目試験内容
第1次試験教養試験公務員として必要な高等学校卒業程度の一般的知識及び知能についての択一式筆記試験(2時間)
第2次試験(1次試験日に実施)小論文試験文章による表現力等についての筆記試験(1時間で約800字)
第2次試験面接試験主として人物、識見等についての個別面接
第3次試験面接試験主として人物、識見等についての個別面接
第3次試験集団討論試験一つのテーマについて8人程度のグループで討論(討論時間30分間)

職務経験者対象(行政事務)

試験段階試験科目試験内容
第1次試験適性検査(SPI3)言語的理解力、数的処理能力及び論理的思考力等の基礎能力についての検査(約35分)
職務遂行に必要な適性についての検査(約30分、面接試験等の参考資料とし、配点はありません)
第1次試験エントリーシートこれまでの職務経験、志望動機等について記述
第2次試験小論文試験文章による表現力等についての筆記試験(1時間で約1,000字)
第2次試験面接試験主として人物、識見等についての個別面接
第3次試験面接・プレゼンテーション試験あらかじめ指定された課題について、その解決方策の提案等を発表する試験、その後に個別面接
第3次試験集団討論試験一つのテーマについて8人程度のグループで討論(討論時間30分間)

就職氷河期世代対象(行政事務)

試験段階試験科目試験内容
第1次試験適性検査(SPI3)言語的理解力、数的処理能力及び論理的思考力等の基礎能力についての検査(約35分)
職務遂行に必要な適性についての検査(約30分、面接試験等の参考資料とし、配点はありません)
第1次試験エントリーシートこれまでの経験、志望動機等について記述
第2次試験小論文試験文章による表現力等についての筆記試験(1時間で約800字)
第2次試験面接試験主として人物、識見等についての個別面接
第3次試験面接試験主として人物、識見等についての個別面接
第3次試験集団討論試験一つのテーマについて8人程度のグループで討論(討論時間30分間)

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

教養試験(Ⅰ種【一般枠】・Ⅱ種)

教養試験は、公務員として必要な基礎的な能力を測る試験です。出題分野は以下の通りです。

  • 社会、人文、自然、文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈

公務員試験の鬼門である数的処理系の科目もしっかり出題されるので、他の公務員試験同様に数的処理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。

はっきりとしたボーダーは不明ですが、他の公務員試験同様に6割程度の得点をボーダーと考えておくといいでしょう。

専門試験(Ⅰ種【一般枠】のみ)

専門試験は、大学で学ぶような専門的な内容を問われる試験です。出題分野は以下の通りです。

  • 法律(憲法、行政法、民法、刑法、労働法、社会政策、国際関係)
  • 経済(経済原論、財政学、経済史、統計学、経済事情、経済政策、社会政策、国際関係)
  • 行政(政治学、行政学、憲法、行政法、民法、刑法、労働法、経済学、財政学、社会政策、国際関係)

上記3分野の中から1つを、申込時に選択します。

かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要がありますね。

専門試験のボーダーは7割くらいです。はっきりとした数字が示されているわけではありませんが、多くの予備校でも言われている数字なので、この数字を目指すといいでしょう。

適性検査(SPI3)

SPI3は、民間企業の採用試験でも広く使われている適性検査です。基礎能力検査と性格検査から構成されています。基礎能力検査では言語的理解力、数的処理能力、論理的思考力などが問われます。

特別な公務員試験対策は不要ですが、SPIの対策本などで事前に問題に慣れておくと良いでしょう。

小論文試験

小論文試験は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。制限時間と文字数は以下の通りです。

  • Ⅰ種【SPI枠】・【一般枠】、職務経験者対象:1時間で約1,000字
  • Ⅱ種、就職氷河期世代対象:1時間で約800字

広島市の小論文試験の特徴として、市政に関連したテーマや時事問題が出題される傾向があります。過去の出題例をいくつか紹介します。

Ⅰ種(行政事務)の過去の出題例:

  1. 少子高齢化や人口減少が進む中で生じる課題を一つ挙げ、その課題に対して広島市としてどのような取組を行うことが有効か、あなたの意見を述べよ。
  2. あなたの試験区分に関する分野において、行政が今後取り組むべき課題とその対応策について、「技術革新」という用語を用いてあなたの考えを述べよ。

職務経験者対象の過去の出題例:

  1. 社会経済のグローバル化が進む中、広島市として取り組むべき課題とその対応策について、あなたの考えを述べよ。
  2. 多くの地方公共団体においては、地域の特性や資源等を生かした地域ブランドの向上に取り組んでいる。こうした背景について考察した上で、地域ブランドの向上のための具体的な方策について、あなたの考えを述べよ。

就職氷河期世代対象の過去の出題例:

  1. 失敗を繰り返さないために心掛けるべきことは何か、あなたの考えを述べよ。
  2. あなたにとって、働き続けたいと感じる職場とはどのような職場か、あなたの考えを述べよ。

これらの出題例から、広島市の小論文試験では、市政の課題や社会情勢に対する理解、そして具体的な解決策の提案が求められていることがわかります。また、就職氷河期世代対象の試験では、個人の経験や価値観を問う問題も出題されています。

準備する際は、広島市の現状や課題について調べるとともに、自分の考えを論理的に組み立て、簡潔に表現する練習をしておくとよいでしょう。また、時事問題にも常に関心を持ち、自分なりの意見を持つよう心がけることが大切です。

エントリーシート・面接カード

職務経験者対象と就職氷河期世代対象の試験では、エントリーシートの提出が求められます。これまでの経験や志望動機などを記入します。面接の重要な資料となるので、しっかりと準備しておきましょう。

エントリーシートの提出が求められない区分では、2次試験の際に面接カードの提出が求められます。こちらももちろん面接の参考資料として使われるため、しっかり準備することで面接を有利に進めることができます。

面接試験

全ての区分で個別面接が実施されます。コミュニケーション能力、協調性、主体性、行動力、積極性などが評価されます。

「なぜ広島市なのか」「広島市の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

集団討論試験

全ての区分で集団討論も行われます。与えられたテーマについてグループで意見を出し合い、一定の結論を導き出します。積極的に発言することはもちろん、他の参加者の意見をしっかり聞き、建設的な議論ができることが求められます。

広島市の集団討論試験では、市政や社会問題に関連したテーマが出題される傾向があります。過去の出題例をいくつか紹介します。

Ⅰ種(行政事務)の過去の出題例:

  1. 令和4年度の広島市市民意識調査において、広島市が子育てをしやすいまちだと思う市民の割合は約4割であり、特に30歳代までの若年層では、それより年齢が上の世代と比較して、その割合が低くなっている。こうした状況の背景を考察・整理した上で、若い世代が子育てをしやすいまちにしていくために広島市としてどのような取組を行うことが有効か討論し、グループとしての考えをまとめなさい。
  2. 広島市の中心部において、令和6年にサッカースタジアムが開業予定であり、スタジアム周辺では新たなにぎわいが生まれることが期待されている。一方で、スタジアム付近には多くの住民が生活しており、その開業に伴い新たな課題が生じる可能性もある。こうした課題について考察・整理した上で、その課題を解消するために、広島市としてどのような取組を進めるべきか討論し、グループとしての考えをまとめなさい。
  3. 近年、地方自治体において、スマートフォン等を通じて取得できる位置情報を活用し、例えば、観光振興や災害対策等を行う事例が見受けられる。こうした状況の背景について考察・整理した上で、広島市として位置情報を活用してどのような取組を行うことが有効か討論し、グループとしての考えをまとめなさい。

職務経験者対象の過去の出題例:

  1. 近年、生成AI(画像、文章、音声など様々なコンテンツを生成することのできる人工知能)について国内外で議論が行われている。こうした動きを踏まえ、行政として生成AIをどのように活用していくことが想定されるか討論し、グループとしての考えをまとめなさい。
  2. 新型コロナウイルス感染症の感染状況が落ち着いてきたこと等により、最近は、我が国への外国人観光客が増加している。これによりインバウンド需要が期待される一方で、一部の観光地では、過度に多くの観光客が押し寄せることや、マナー違反等が原因で、観光資源や地域住民に負の影響を与えるいわゆるオーバーツーリズムが社会問題となっている。こうした状況を踏まえた上で、広島市としてどのように観光行政を推進していくことが適切か討論し、グループとしての考えをまとめなさい。

就職氷河期世代対象の過去の出題例:

  1. 自分たちの職場で同僚職員の不適切な事務処理を発見した場合どのように対処すべきか、考えられる不適切な事務処理の事例を複数挙げた上で討論し、グループとしての考えをまとめなさい。
  2. 市民の健康寿命を延伸する意義について考察した上で、広島市として健康寿命を延伸するためにどのような取組を行うことが効果的か討論し、グループとしての考えをまとめなさい。

これらの出題例から、広島市の集団討論試験では、市政の課題や社会情勢に対する理解、具体的な解決策の提案、そして他者と協力して結論を導き出す能力が求められていることがわかります。

準備する際は、広島市の現状や課題について幅広く調べるとともに、時事問題にも常に関心を持ち、自分なりの意見を持つよう心がけることが大切です。また、他者の意見を尊重しながら建設的な議論を行う練習も有効でしょう。

プレゼンテーション試験(職務経験者対象のみ)

職務経験者対象の3次試験では、プレゼンテーション試験が実施されます。あらかじめ指定された課題について、その解決方策の提案等を発表します。

自分の強みや経験を効果的に伝えられるよう、事前に十分な準備と練習を行っておくことが重要です。

配点

広島市行政事務職採用試験の配点は以下のようになっています。

Ⅰ種(行政事務)【SPI枠】

試験段階試験科目配点
第1次試験適性検査(SPI3)100点
第2次試験面接試験300点
第2次試験小論文試験150点
第3次試験面接試験400点
第3次試験集団討論試験200点
合計1150点

Ⅰ種(行政事務)【一般枠】

試験段階試験科目配点
第1次試験教養試験150点
第1次試験専門試験150点
第2次試験面接試験300点
第2次試験小論文試験150点
第3次試験面接試験400点
第3次試験集団討論試験200点
合計1350点

Ⅱ種(行政事務)

試験段階試験科目配点
第1次試験教養試験300点
第2次試験面接試験300点
第2次試験小論文試験150点
第3次試験面接試験400点
第3次試験集団討論試験200点
合計1350点

職務経験者対象(行政事務)

試験段階試験科目配点
第1次試験適性検査(SPI3)100点
第1次試験エントリーシート150点
第2次試験面接試験300点
第2次試験小論文試験150点
第3次試験面接・プレゼンテーション試験400点
第3次試験集団討論試験200点
合計1300点

就職氷河期世代対象(行政事務)

試験段階試験科目配点
第1次試験適性検査(SPI3)100点
第1次試験エントリーシート150点
第2次試験面接試験300点
第2次試験小論文試験150点
第3次試験面接試験400点
第3次試験集団討論試験200点
合計1300点

いずれの区分も面接試験の配点が高くなっていますね。人物重視の選考であることがわかります。

最終合格者の決定方法

第1次試験は、試験科目の総合成績により合格者を決定します。第2次試験及び第3次試験は、それまでの試験の成績を総合して合格者を決定します。

ただし、第1次試験から第3次試験までの各試験において、各試験項目の成績が一定基準に達しない場合は、不合格となります。つまり、どれか1つの試験で極端に点数が低いと、他の試験で高得点を取っていても不合格になる可能性があるということです。バランスの取れた準備が重要ですね。

過去の実施結果(倍率など)

令和3年度から令和5年度までの試験実施結果を以下にまとめました。

Ⅰ種(行政事務)

年度申込者数第1次試験受験者数第1次試験合格者数第2次試験受験者数第2次試験合格者数第3次試験受験者数最終合格者数競争倍率
令和5年度5143622932801941881103.3
令和4年度5924012612441741651133.5
令和3年度5964193543402662591472.9

Ⅱ種(行政事務)

年度申込者数第1次試験受験者数第1次試験合格者数第2次試験受験者数第2次試験合格者数第3次試験受験者数最終合格者数競争倍率
令和5年度916952473434174.1
令和4年度977555543636184.2
令和3年度12710375725050254.1

職務経験者対象(行政事務)

年度申込者数第1次試験受験者数第1次試験合格者数第2次試験受験者数第2次試験合格者数第3次試験受験者数最終合格者数競争倍率
令和5年度22019877733831257.9
令和4年度17113367654240216.3
令和3年度20416273734644237.0

就職氷河期世代対象(行政事務)

年度申込者数第1次試験受験者数第1次試験合格者数第2次試験受験者数第2次試験合格者数第3次試験受験者数最終合格者数競争倍率
令和5年度168159444224231312.2
令和4年度15213240393434187.3
令和3年度153130303020201013.0

Ⅰ種(行政事務)の競争倍率は3倍前後で推移しており、公務員試験としては比較的低めの倍率と言えます。一方で、職務経験者対象や就職氷河期世代対象の試験は、競争倍率が高めになっています。

Ⅱ種(行政事務)は4倍台で安定しており、中程度の倍率といえるでしょう。

全体的に見ると、他の政令指定都市と比べても、比較的受かりやすい試験だと言えます。ただし、倍率が低いからといって油断は禁物です。しっかりとした対策を行い、万全の態勢で試験に臨みましょう。

初任給と待遇

広島市職員の初任給は以下の通りです(令和6年4月1日現在)。

  • 大学卒:約213,200円
  • 高校卒:約180,200円

これに各種手当が加算されます。また、6月と12月には期末・勤勉手当(いわゆるボーナス)が支給されます。

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの1日7時間45分、週38時間45分です。年次有給休暇は年間20日付与されます。

その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 広島市の採用試験は難しいですか?

A1. 倍率が3〜4倍台と比較的低いため、他の政令指定都市と比べると受かりやすい試験だと言えます。ただし、試験内容自体は公務員試験としての一定の難易度がありますので、しっかりとした対策は必要です。

Q2. Ⅰ種【SPI枠】と【一般枠】のどちらを受験すべきでしょうか?

A2. SPI枠は専門試験がないため、公務員試験特有の勉強をしていない方や、民間企業と併願する方に向いています。一般枠は従来の公務員試験スタイルで、しっかりと公務員試験対策をしてきた方に向いています。自分の学習状況や得意不得意を考慮して選択しましょう。

Q3. 広島市出身でなくても受験できますか?

A3. はい、受験できます。広島市職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ広島市を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、広島市に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか?

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特にⅠ種【一般枠】を受験する場合は、教養試験と専門試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。SPI枠や職務経験者対象の場合は、SPI3の対策と自己アピールの準備に時間がかかるため、3〜6ヶ月程度の準備期間を設けるのが望ましいでしょう。Ⅱ種の場合も、教養試験の対策に時間がかかるため、早めの対策開始が望ましいです。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めましょう。

Q5. 併願は可能ですか?

A5. Ⅰ種【SPI枠】と【一般枠】の併願はできません。また、職務経験者対象と就職氷河期世代対象の併願もできません。ただし、これら以外の組み合わせ(例:Ⅰ種と職務経験者)での併願は可能です。ただし、試験日程が重なる可能性があるので、よく確認してから申し込みましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。広島市の行政事務職採用試験について、Ⅰ種(SPI枠・一般枠)、Ⅱ種、職務経験者対象、就職氷河期世代対象の5区分それぞれの詳細を解説してきました。

広島市の試験は、他の政令指定都市と比べて比較的受かりやすい試験だと言えます。しかし、だからといって油断は禁物です。しっかりとした対策を行い、万全の態勢で試験に臨みましょう。

広島市は、「国際平和文化都市」として知られ、平和記念公園や原爆ドームなど世界的に有名な観光地を持つ一方で、人口減少や産業振興といった課題にも直面しています。そんな広島市の発展に貢献できる広島市職員は、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

自分に合った区分を選び、目標に向かって頑張ってください!特に面接試験の配点が高いので、広島市の現状や課題、そして自分がどのように貢献できるかをしっかり考えておくことが大切です。

また、集団討論やプレゼンテーション試験もあるので、人前で話すことに慣れておくことも重要です。日頃からニュースや時事問題に関心を持ち、自分の意見を論理的に述べる練習をしておくと良いでしょう。

最後に、公務員試験の勉強は長期戦になりがちです。モチベーションを保つために、同じ目標を持つ仲間を作ったり、時には息抜きをしたりしながら、継続的に勉強を進めていってください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしております。

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。

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