【公務員試験】岡山県庁の行政職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです！

今回は「岡山県庁の行政職採用試験」について、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

・岡山県庁の行政職採用試験の概要が知りたい
・試験内容や日程を詳しく知りたい
・過去の実施結果や倍率が知りたい

こういった疑問が解消できます。

実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です。

それでは早速、内容に入っていきます。

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岡山県庁行政職採用試験の概要

岡山県庁の行政職採用試験は、大きく分けて「A採用試験（アピール型）」「A採用試験」「B採用試験」「社会人経験者採用試験」の4種類があります。

A採用試験（アピール型）は大卒程度の試験で、公務員試験のための特別な勉強をしていない方でもチャレンジしやすい試験です。A採用試験は大学卒業程度、B採用試験は高校卒業程度、社会人経験者採用試験は民間企業等での職務経験がある方を対象としています。

それぞれ受験資格や試験内容が異なりますので、自分に合った区分を選んで受験しましょう。

なお、この他にも障害者を対象とした採用試験などもありますが、本記事では上記4つの区分について詳しく解説していきます。

岡山県庁の職員として働くためには、まずこの採用試験に合格する必要があります。試験に合格すれば、晴れて岡山県職員としてのスタートを切ることができます。

試験日程

令和6年度の岡山県庁行政職採用試験の日程は以下の通りです。

A採用試験（アピール型）

項目	日程
受付期間	令和6年（2024年）3月1日（金）～3月31日（日）
第1次試験日	令和6年（2024年）4月21日（日）
第1次試験合格発表	令和6年（2024年）5月15日（水）
第2次試験	令和6年（2024年）6月6日（木）～6月11日（火）のうち指定する2日
最終合格発表	令和6年（2024年）6月中旬

A採用試験

項目	日程
受付期間	令和6年（2024年）4月19日（金）～5月17日（金）
第1次試験日	令和6年（2024年）6月16日（日）
第1次試験合格発表	令和6年（2024年）6月25日（火）
第2次試験（口述試験①）	令和6年（2024年）7月5日（金）～7月14日（日）のうち指定する日
口述試験②受験対象者発表	令和6年（2024年）7月19日（金）
第2次試験（口述試験②）	令和6年（2024年）7月26日（金）～8月10日（土）のうち指定する日
最終合格発表	令和6年（2024年）8月中旬

B採用試験

項目	日程
受付期間	令和6年（2024年）7月2日（火）～8月16日（金）
第1次試験日	令和6年（2024年）9月29日（日）
第1次試験合格発表	令和6年（2024年）10月9日（水）
第2次試験（作文試験）	令和6年（2024年）10月26日（土）
第2次試験（口述試験）	令和6年（2024年）10月26日（土）～11月3日（日）のうち指定する日
最終合格発表	令和6年（2024年）11月中旬

社会人経験者採用試験

項目	日程
受付期間	令和6年（2024年）8月13日（火）～9月20日（金）
第1次試験日	令和6年（2024年）10月20日（日）
第1次試験合格発表	令和6年（2024年）11月1日（金）
第2次試験	令和6年（2024年）11月21日（木）～12月1日（日）のうち指定する日
最終合格発表	令和6年（2024年）12月中旬

受験申込はインターネット（電子申請）により行います。通信環境などの予期せぬ不具合がある可能性を考えると、締め切り間際に申し込むのは危険ですね。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格（年齢制限など）

続いて気になる受験資格についてです。

A採用試験（アピール型）

A採用試験

B採用試験

社会人経験者採用試験

昭和59年4月2日から平成10年4月1日までに生まれた者（学歴は問いません）

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A採用試験は、アピール型と通常の試験で受験資格が違う点は注意が必要ですね。

なお、全ての区分に共通で、日本国籍を有しない方や、地方公務員法第16条に規定する欠格事項に該当する方などは受験できません。詳しくは岡山県庁のホームページで確認してください。

採用予定数

続いてこちらも気になる採用予定数について。

令和6年度の岡山県庁行政職採用試験の採用予定数は以下の通りです。

A採用試験（アピール型）とA採用試験を合わせて88名程度、B採用試験が5名程度、社会人経験者採用試験が10名程度と、かなり大規模な採用を予定しています。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

岡山県庁行政職採用試験の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

A採用試験（アピール型）

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	基礎能力試験（SPI3）	1時間10分	言語的理解力や数量的処理能力、論理的思考力について、70問の択一式により行う筆記試験
第1次試験	アピールシート試験	1時間30分	自らの経験や県政に携わる意欲等をアピールする記述試験
第1次試験	適性検査	40分	性格、心理等について、検査を行います。なお、検査結果は、第二次試験で実施する口述試験の参考とします。
第2次試験	口述試験①	–	与えられた課題についてグループワークにより行う試験
第2次試験	口述試験②	–	経験や能力等について第一次個別面接により行う試験
第2次試験	口述試験③	–	人柄や特性等について第二次個別面接により行う試験

A採用試験

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	2時間30分	50問択一式 大学卒業程度の一般的知識および知能（社会、人文、自然、文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈等）
第1次試験	専門試験	2時間	40問択一式 政治学、行政学、憲法、行政法、民法、刑法、労働法、経済学、財政学、社会政策、国際関係等
第1次試験	適性検査	20分	性格、心理等について、検査を行います。なお、検査結果は、第二次試験で実施する口述試験の参考とします。
第2次試験	口述試験①	–	人柄や特性等について第一次個別面接により行う試験
第2次試験	口述試験②	–	人柄や特性等について第二次個別面接により行う試験（冒頭3分程度で自己PRあり）

B採用試験

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	2時間	50問択一式（1問2点） 高校卒業程度の一般的知識および知能（社会、人文、自然、文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈等）
第1次試験	適性検査	20分	性格、心理等について、検査を行います。なお、検査結果は、第二次試験で実施する口述試験の参考とします。
第2次試験	作文試験	1時間	与えられた課題についての記述試験（800字以内）
第2次試験	口述試験	–	人柄や特性等について個別面接により行う試験

社会人経験者採用試験

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	職務能力試験	1時間	論理的に思考する力、文章を正確に理解する力、統計等の資料を分析する力、国内外の社会情勢への理解等（60問択一式）
第1次試験	論文試験	1時間30分	与えられた課題についての記述試験（1200字以内）
第1次試験	適性検査	20分	性格、心理等について、検査を行います。なお、検査結果は、第二次試験で実施する口述試験の参考とします。
第1次試験	資格加点	–	最大30点加算
第2次試験	口述試験①	–	与えられた課題についてグループワークにより行う試験
第2次試験	口述試験②	–	経験や能力等について第一次個別面接により行う試験（冒頭5分程度でプレゼンテーションあり）
第2次試験	口述試験③	–	人柄や特性等について第二次個別面接により行う試験

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

基礎能力試験（SPI3）

SPI3は、民間企業の採用試験でも広く使われている適性検査です。言語分野と非言語分野から構成されており、基礎的な学力や論理的思考力を測ります。

言語問題の方は国語、非言語問題の方は算数や数学のイメージです。

対策本なども多く出ているので、対策しやすい試験です。かなりスピーディーに解答していくことが求められるので、問題に慣れる意味でも対策本には触れておきましょう。

アピールシート試験

A採用試験（アピール型）で実施されるアピールシート試験は、自らの経験や県政に携わる意欲等をアピールする記述試験です。以下の3つのテーマで出題されます。

各テーマ600字以内で記述します。積極性、調整力・コミュニケーション能力、意欲、表現力・国語力等が評価されます。自分の経験を具体的に、かつ岡山県政との関連性を意識して書くことがポイントです。

教養試験

A採用試験とB採用試験で実施される教養試験は、公務員として必要な基礎的な能力を測る試験です。出題分野は以下の通りです。

社会、人文、自然、文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈 など

公務員試験の鬼門である数的処理系の科目もしっかり出題されるので、他の公務員試験同様に数的処理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。

はっきりとしたボーダーは不明ですが、他の公務員試験同様に6割程度の得点をボーダーと考えておくといいですね。

専門試験

A採用試験で実施される専門試験は、大学で学ぶような専門的な内容を問われる試験です。出題分野は以下の通りです。

政治学、行政学、憲法、行政法、民法、刑法、労働法、経済学、財政学、社会政策、国際関係 など

かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要がありますね。

専門試験のボーダーは7割くらいです。はっきりとした数字が示されているわけではありませんが、多くの予備校でも言われている数字なので、この数字を目指すといいでしょう。

職務能力試験

社会人経験者採用試験で実施される職務能力試験は、論理的に思考する力、文章を正確に理解する力、統計等の資料を分析する力、国内外の社会情勢への理解等を問う試験です。

基礎的な内容の出題のため、受験対策の負担が少なく、社会人の方が受験しやすい試験となっています。

論文試験・作文試験

論文試験（社会人経験者採用試験）や作文試験（B採用試験）は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。文字数や試験時間は以下の通りです。

表現力・理解力、構成力、企画力等が評価されます。岡山県の課題や政策などについて、日頃からアンテナを張っておくことが大切です。

個別面接

全ての区分で実施される個別面接では、コミュニケーション能力、積極性、忍耐力・堅実性、協調性、創造力・企画力などが評価されます。

「なぜ岡山県庁なのか」「岡山県の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

グループワーク

A採用試験（アピール型）と社会人経験者採用試験では、グループワークも実施されます。与えられた課題についてグループで意見を出し合い、一定の結論を導き出します。

積極的に発言することはもちろん、他の参加者の意見をしっかり聞き、建設的な議論ができることが求められます。

プレゼンテーション

社会人経験者採用試験では、口述試験②で自らの経験や能力等についてプレゼンテーションを行います。

事前にプレゼンテーション用資料（経歴・資格及び岡山県行政に生かすことのできる経験などを記載したもの）の提出を求められ、これに基づいた5分程度のプレゼンテーションを行います。

適性検査

全ての区分で実施される適性検査は、性格、心理等についての検査です。検査結果は、第2次試験で実施する口述試験の参考とされます。

資格加点

社会人経験者採用試験では、保有する資格に応じて加点があります。加点は最大30点で、いずれか1分野のみ加算されます。2分野以上申請しても30点のみの加算となります。

対象となる分野は語学分野、情報分野、経営支援・会計分野の3つです。語学分野では英検準1級以上、TOEIC730点以上、その他英語・中国語・韓国語の語学資格が対象となります。情報分野では情報処理技術者検定（一部試験を除く）などが、経営支援・会計分野では日商簿記検定1級などが対象となります。

配点

岡山県庁行政職採用試験の配点は以下のようになっています。

A採用試験（アピール型）

試験段階	試験科目	配点	小計
第1次試験	基礎能力試験	100点	200点
	アピールシート試験	100点
第2次試験	口述試験①	150点	700点
	口述試験②	150点
	口述試験③	400点

A採用試験

試験段階	試験科目	配点	小計
第1次試験	教養試験	100点	220点
	専門試験	120点
第2次試験	口述試験①	150点	550点
	口述試験②	400点

B採用試験

試験段階	試験科目	配点	小計
第1次試験	教養試験	100点	100点
第2次試験	作文試験	100点	500点
	口述試験	400点

社会人経験者採用試験

試験段階	試験科目	配点	小計
第1次試験	職務能力試験	150点	330点
	論文試験	150点
	資格加点	30点
第2次試験	口述試験①	300点	1000点
	口述試験②	300点
	口述試験③	400点

いずれの区分も口述試験の配点が高くなっていますね。人物重視の選考であることがわかります。

なお、岡山県の試験では、最終合格者は2次試験の合計得点が高い順に決まります。この点でも、人物重視の選考となっていることがはっきり見えますね。

過去の実施結果（倍率など）

過去の試験実施結果を以下にまとめました。

A採用試験（行政）

年度	採用予定者数	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	60名	288名	82名	3.5倍
令和4年度	64名	282名	85名	3.3倍
令和3年度	66名	280名	84名	3.3倍

A採用試験（行政・アピール型）

年度	採用予定者数	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	12名	170名	16名	10.6倍
令和4年度	11名	186名	17名	10.9倍
令和3年度	11名	210名	17名	12.4倍

B採用試験（事務）

年度	採用予定者数	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	5名	31名	7名	4.4倍
令和4年度	5名	47名	6名	7.8倍
令和3年度	4名	30名	7名	4.3倍

社会人経験者採用試験（行政）

年度	採用予定者数	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	10名	116名	13名	8.9倍
令和4年度	10名	132名	10名	13.2倍
令和3年度	10名	137名	12名	11.4倍

A採用試験（行政）は過去3年間で3.3倍から3.5倍と、安定した低い倍率を維持しています。これは他の都道府県や政令指定都市と比べても、かなりチャレンジしやすい水準だと言えます。

一方で、A採用試験（行政・アピール型）は10.6倍から12.4倍と、かなり高い倍率で推移しています。公務員試験のための特別な勉強をしていない方でもチャレンジできる試験として、人気が高いことがうかがえます。

B採用試験（事務）は年によって変動が大きく、4.3倍から7.8倍の間で推移しています。そもそも受験者数が少ないので、合格者が1人多いか少ないかで倍率が大きく変動してしまいます。

社会人経験者採用試験（行政）は8.9倍から13.2倍と、全体的に高い倍率となっています。

初任給と待遇

岡山県庁職員の初任給は以下の通りです（令和6年4月現在）。

これに各種手当が加算されます。扶養手当、通勤手当、住居手当、期末・勤勉手当がそれぞれ条件によって支給されます。

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの1日7時間45分、週38時間45分です。年次有給休暇は年間20日付与されます。

その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問（FAQ）

Q1. 岡山県庁の採用試験は難しいですか？

A1. A採用試験であれば倍率が3倍台と比較的低いため、他の都道府県庁や政令指定都市と比べると受かりやすい試験だと言えます。ただし、試験内容自体は公務員試験としての一定の難易度がありますので、しっかりとした対策は必要です。

Q2. A採用試験（アピール型）、A採用試験、B採用試験、社会人経験者採用試験のどれを受験すべきでしょうか？

A2. 自分の学歴や経験に応じて選択しましょう。大学卒業（見込み含む）の方はA採用試験（アピール型）またはA採用試験、高校卒業（見込み含む）の方はB採用試験、社会人経験がある方は社会人経験者採用試験が対象となります。A採用試験（アピール型）は公務員試験のための特別な勉強をしていない方でもチャレンジしやすい試験ですが、A採用試験と併願することはできませんので注意が必要です。

Q3. 岡山県出身でなくても受験できますか？

A3. はい、受験できます。岡山県庁職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ岡山県庁を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、岡山県に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか？

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特にA採用試験を受験する場合は、教養試験と専門試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。A採用試験（アピール型）や社会人経験者採用試験の場合も、自己アピールや論文対策に時間がかかるため、早めの対策開始が望ましいです。B採用試験の場合も、教養試験の対策に時間がかかるため、早めに始めましょう。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めることをおすすめします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。岡山県庁の行政職採用試験について、A採用試験（アピール型）、A採用試験、B採用試験、社会人経験者採用試験の4区分それぞれの詳細を解説してきました。

岡山県庁の試験は、他の都道府県と比べて比較的受かりやすい試験だと言えます。しかし、だからといって油断は禁物です。しっかりとした対策を行い、万全の態勢で試験に臨みましょう。

岡山県は、豊かな自然環境や独自の文化、食といった魅力的な地域資源を持つ一方で、人口減少や産業振興といった課題にも直面しています。そんな岡山県の発展に貢献できる岡山県庁職員は、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

自分に合った区分を選び、目標に向かって頑張ってください！

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしております。

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。