【公務員試験】大分県庁の行政職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです！

今回は「大分県庁の行政職採用試験」について、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

・大分県庁の行政職採用試験の概要が知りたい
・試験内容や日程を詳しく知りたい
・過去の実施結果や倍率が知りたい

こういった疑問が解消できます。

実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です。

それでは早速、内容に入っていきます。

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大分県庁行政職採用試験の概要

大分県庁の行政職採用試験は、大きく分けて「上級試験」「初級試験」の2種類があります。

上級試験はさらに「上級試験（行政）」「上級試験（行政）【先行実施枠】」「上級試験（行政）【社会人経験者】」の3つに分かれています。

つまり、以下の4つです。

上級試験（行政）は主に新卒者や20代の方を対象としています。上級試験（行政）【先行実施枠】は、公務員試験用の特別な対策をせずに受験できることが特徴で、SPI3など民間企業の採用試験と同様の内容で受験可能です。

上級試験（行政）【社会人経験者】は民間企業等での職務経験がある方を対象としています。初級試験（行政）は高校や短大を卒業見込みの方はもちろん、すでに卒業された方も受験することができます。

それぞれ受験資格や試験内容が異なりますので、自分に合った区分を選んで受験しましょう。

大分県庁の職員として働くためには、まずこの採用試験に合格する必要があります。試験に合格すれば、晴れて大分県職員としてのスタートを切ることができます。

なお、大分県庁の採用試験には障害者採用などの他の区分もありますが、今回はこの4つに焦点を当てていきます。

試験日程

令和6年度の大分県庁行政職採用試験の日程は以下の通りです。

上級試験（行政）

項目	日程
受付期間	4月30日（火）〜5月17日（金）午後5時15分
第1次試験日	6月16日（日）
第1次試験合格発表	6月26日（水）
第2次試験（論文試験・専門試験・適性検査）	7月3日（水）
第2次試験（面接試験）	7月下旬〜8月上旬までの指定する1日
最終合格発表	8月下旬

上級試験（行政）【先行実施枠】

項目	日程
受付期間	3月1日（金）〜3月18日（月）午後5時15分
第1次試験日	4月1日（月）〜4月10日（水）
第1次試験合格発表	4月19日（金）
第2次試験（論文試験）	4月26日（金）
第2次試験（適性検査）	4月19日（金）〜4月30日（火）
第2次試験（面接試験）	5月中旬〜下旬の指定する1日
最終合格発表	6月上旬

上級試験（行政）【社会人経験者】（第1回）

項目	日程
受付期間	3月1日（金）〜3月18日（月）午後5時15分
第1次試験日	4月15日（月）〜5月2日（木）
第1次試験合格発表	5月14日（火）
第2次試験（論文試験）	5月25日（土）
第2次試験（適性検査）	5月14日（火）〜5月26日（日）
第2次試験（面接試験）	6月8日（土）及び9日（日）のうち指定する1日
最終合格発表	6月下旬

上級試験（行政）【社会人経験者】（第2回）

項目	日程
受付期間	7月29日（月）〜8月16日（金）午後5時15分
第1次試験日	9月2日（月）〜9月22日（日）
第1次試験合格発表	10月3日（木）
第2次試験（論文試験）	10月19日（土）
第2次試験（適性検査）	10月3日（木）〜10月31日（木）
第2次試験（面接試験）	11月16日（土）及び17日（日）のうち指定する1日
最終合格発表	11月下旬

初級試験（行政）

項目	日程
受付期間	8月5日（月）〜8月23日（金）午後5時15分
第1次試験日	9月29日（日）
第1次試験合格発表	10月8日（火）
第2次試験（作文試験・適性検査）	10月16日（水）
第2次試験（面接試験）	10月29日（火）〜11月8日（金）
最終合格発表	11月下旬

受験申込はインターネットで行うので、通信環境などの予期せぬ不具合がある可能性を考えると、締め切り間際に申し込むのは危険ですね。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格（年齢制限など）

続いて気になる受験資格についてです。

上級試験（行政）

次のいずれかに該当する者
・平成7年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた者
・平成15年4月2日以降に生まれた者で、学校教育法による大学(4年制以上のもの)を卒業した者又は令和7年3月までに卒業見込みの者(大分県人事委員会が同等の資格があると認める者を含む。)

上級試験（行政）【先行実施枠】

次のいずれかに該当する者
・平成11年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた者
・平成15年4月2日以降に生まれた者で、学校教育法による大学(4年制以上のもの)を卒業した者又は令和7年3月までに卒業見込みの者(大分県人事委員会が同等の資格があると認める者を含む。)

上級試験（行政）【社会人経験者】

・昭和38年4月2日以降に生まれた者（学歴は問いません。）
・令和6年2月29日現在で民間企業等における職務経験を5年以上有する者

初級試験（行政）

・平成15年4月2日から平成19年4月1日までに生まれた者
・学校教育法による大学(4年制以上のもの）を卒業した者又は令和7年3月までに卒業見込みの者（大分県人事委員会が同等の資格があると認める者を含む。）は受験できません。

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全ての区分で、禁錮以上の刑に処せられてその執行が終わるまでの者など、地方公務員法第16条に該当する方は受験できません。

また、日本国籍を有しない方も受験は可能ですが、公権力の行使や意思形成への参画に携わる職には就けません。それ以外の職務に従事する形となります。

採用予定数

続いてこちらも気になる採用予定数について。

令和6年度の大分県庁行政職採用試験の採用予定数は以下の通りです。

上級試験（行政）：32人程度
上級試験（行政）【先行実施枠】：50人程度
上級試験（行政）【社会人経験者】（第1回）：15人程度
上級試験（行政）【社会人経験者】（第2回）：8人程度
初級試験（行政）：10人程度

上級試験（行政）と上級試験（行政）【先行実施枠】を合わせると82人程度、社会人経験者枠が23人程度、初級試験が10人程度と、かなり大規模な採用を予定しています。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

大分県庁行政職採用試験の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

上級試験（行政）

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	2時間30分	択一式（50題）
第1次試験	専門試験	2時間	択一式（40題）
第1次試験（2次で採点）	論文試験	1時間20分	記述式（1,000字以内）
第2次試験	適性検査	–	–
第2次試験	面接試験	1回あたり35分程度	個別面接（2回）

上級試験（行政）【先行実施枠】

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	基礎能力試験（SCOA-A）	1時間	択一式（120題）
第2次試験	論文試験	1時間20分	記述式（1,000字以内）
第2次試験	適性検査	–	–
第2次試験	面接試験	1回あたり35分程度	個別面接（2回）

上級試験（行政）【社会人経験者】

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	基礎能力試験（SCOA-A）	1時間	択一式（120題）
第2次試験	論文試験	1時間30分	記述式（1,600字以内）
第2次試験	適性検査	–	–
第2次試験	面接試験	1回あたり35分程度	個別面接（2回）

初級試験（行政）

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	2時間30分	択一式（50題）
第1次試験	教養試験II	1時間	–
第2次試験	作文試験	1時間20分	記述式（800字以内）
第2次試験	適性検査	–	–
第2次試験	面接試験	1回あたり35分程度	個別面接（2回）

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

教養試験

教養試験は、公務員として必要な基礎的な能力を測る試験です。出題分野は以下の通りです。

・社会、人文、自然、文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈

公務員試験の鬼門である数的処理系の科目もしっかり出題されるので、他の公務員試験同様に数的処理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。

はっきりとしたボーダーは不明ですが、他の公務員試験同様に6割程度の得点をボーダーと考えておくといいですね。

専門試験

専門試験は、大学で学ぶような専門的な内容を問われる試験です。上級試験（行政）でのみ実施され、出題分野は以下の通りです。

・政治学、行政学、憲法、行政法、民法、刑法、労働法、経済学、経営学、財政学、社会政策、国際関係

かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要がありますね。

専門試験のボーダーは7割くらいです。はっきりとした数字が示されているわけではありませんが、多くの予備校でも言われている数字なので、この数字を目指すといいでしょう。

基礎能力試験

SCOA-Aは、民間企業の採用試験でも広く使われている適性検査の一種です。文章読解能力、数的能力、論理的思考力、人文・社会、自然に関する一般知識、基礎英語について出題されます。

この試験は、特別な公務員試験対策を行わず、民間企業を中心に就職活動をしている方や転職を考えている方もチャレンジしやすい内容となっています。

論文試験・作文試験

論文試験（上級試験）や作文試験（初級試験）は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。制限時間内に、自分の考えをまとめる力が問われます。

個別面接

全ての区分で実施される面接試験は、個別面接が基本です。コミュニケーション能力、協調性、主体性、行動力、積極性などが評価されます。

大分県の試験では、35分程度の個別面接を2回実施します。

「なぜ大分県庁なのか」「大分県の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

適性検査

全ての区分で実施される適性検査は、職務遂行に必要な適応性についての検査です。検査結果は面接試験の参考資料になります。

配点

大分県庁行政職採用試験の配点は以下のようになっています。

上級試験（行政）

試験段階	試験科目	配点	小計
第1次試験	教養試験	80点	200点
第1次試験	専門試験	120点
第2次試験	論文試験	60点	400点
第2次試験	面接試験	340点
総合計		600点

上級試験（行政）【先行実施枠】

試験段階	試験科目	配点	小計
第1次試験	基礎能力試験	100点	100点
第2次試験	論文試験	60点	400点
第2次試験	面接試験	340点
総合計		500点

上級試験（行政）【社会人経験者】

試験段階	試験科目	配点	小計
第1次試験	基礎能力試験	60点	60点
第2次試験	論文試験	140点	540点
第2次試験	面接試験	400点
総合計		600点

初級試験（行政）

試験段階	試験科目	配点	小計
第1次試験	教養試験	160点	200点
第1次試験	教養試験II	40点
第2次試験	作文試験	50点	300点
第2次試験	面接試験	250点
総合計		500点

いずれの区分も面接試験の配点が高くなっていますね。人物重視の選考であることがわかります。

合格者の決定方法は以下の通りです。

大分県の試験は、最終合格者を1次試験も含めた総合得点によって決定します。1次試験の点数が、2次試験にも持ち越されるということです。なるべく点数を稼いでおきたいところですね。

また、試験ごとの合格基準に満たない場合にはその時点で不合格となる、いわゆる足切りもあります。総合得点で上位であっても不合格となる場合があるということです。

過去の実施結果（倍率など）

過去2年間の大分県庁行政職採用試験の実施結果は以下の通りです。

上級試験　行政

年度	申込者数	受験者数	1次合格者数	最終合格者数	競争率
令和5年度	297	218	96	32	6.8
令和4年度	372	294	169	118	2.5

上級試験　行政（先行実施枠）

年度	申込者数	受験者数	1次合格者数	最終合格者数	競争率
令和5年度	322	297	120	40	7.4
令和4年度	381	357	77	25	14.3

上級試験　行政（社会人経験者）（第1回）

年度	申込者数	受験者数	1次合格者数	最終合格者数	競争率
令和5年度	255	180	45	15	12.0
令和4年度	303	193	42	16	12.1

上級試験　行政（社会人経験者）（第2回）

年度	申込者数	受験者数	1次合格者数	最終合格者数	競争率
令和5年度	307	265	24	8	33.1
令和4年度	–	–	–	–	–

初級試験　行政

年度	申込者数	受験者数	1次合格者数	最終合格者数	競争率
令和5年度	99	82	30	10	8.2
令和4年度	141	112	45	18	6.2

上級試験（行政）の競争率は令和4年度の2.5倍から令和5年度は6.8倍に上昇しています。一方で、先行実施枠は14.3倍から7.4倍に下がっています。これは単純に、採用予定数の増減が原因でしょうね。

社会人経験者枠は高い競争率を維持しており、特に第2回は33.1倍と非常に高くなっています。初級試験は6〜8倍程度で推移しています。

初任給と待遇

大分県庁職員の初任給は以下の通りです。

・上級試験：203,000円程度（大学卒）
・初級試験：171,400円程度（高校卒）

これに各種手当が加算されます。また、6月と12月には期末・勤勉手当（いわゆるボーナス）が支給されます。

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの1日7時間45分、週38時間45分です。年次有給休暇は年間20日付与されます。

その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問（FAQ）

Q1. 大分県庁の採用試験は難しいですか？

A1. 倍率は試験区分によって異なりますが、2.5倍〜33.1倍と幅広くなっています。他の都道府県と比較すると、やや高めの倍率と言えるでしょう。ですが上級試験の倍率を見てもわかる通り、採用予定数によってかなり大きな倍率変動があります。あまり気にしすぎない方がいいですね。

いずれにせよ、試験内容自体は公務員試験としての一定の難易度があります。しっかりとした対策は必要です。

Q2. 上級試験（行政）と上級試験（行政）【先行実施枠】、どちらを受験すべきでしょうか？

A2. 両方の特徴を踏まえて、自分に合った方を選びましょう。

上級試験（行政）は、教養試験と専門試験があり、従来の公務員試験の形式に近いです。公務員試験対策をしっかり行いたい方や、専門知識をアピールしたい方に向いています。

一方、上級試験（行政）【先行実施枠】は、基礎能力試験（SCOA-A）を使用しており、公務員試験特有の勉強をあまりしていなくても受験しやすいのが特徴です。また、採用までの日程が早いので、進路を早めに決めたい方に向いています。

公務員試験の勉強にどれくらい時間をかけられるか、いつまでに進路を決めたいかなどを考慮して選択するといいでしょう。両方の申込期間が異なるので、両方受験するという選択肢もありますよ。

Q3. 大分県出身でなくても受験できますか？

A3. はい、受験できます。大分県庁職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ大分県庁を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、大分県に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか？

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特に上級試験（行政）を受験する場合は、教養試験と専門試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。社会人経験者枠の場合は、職務経験を整理し、自己アピールを準備する時間が必要です。初級試験の場合も、教養試験の対策に時間がかかるため、早めの対策開始が望ましいです。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。大分県庁の行政職採用試験について、上級試験（行政）、上級試験（行政）【先行実施枠】、上級試験（行政）【社会人経験者】、初級試験（行政）の4区分それぞれの詳細を解説してきました。

大分県庁の試験は、他の都道府県と比べてやや高めの倍率となっています。しかし、だからといって諦める必要はありません。しっかりとした対策を行い、万全の態勢で試験に臨みましょう。

大分県は、豊かな自然環境や独自の文化、食といった魅力的な地域資源を持つ一方で、人口減少や産業振興といった課題にも直面しています。そんな大分県の発展に貢献できる大分県庁職員は、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

自分に合った区分を選び、目標に向かって頑張ってください！

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしております。

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。