行政書士になるために英語力は必要ありません。一方で、英語ができると強い武器になる分野も存在します。この記事では、英語が不要な理由と、英語力を活かせる3つの業務分野を解説します。
英語力は「試験」にも「実務」にも不要
試験に英語科目はない
行政書士試験の科目は以下のとおりで、英語に関する科目はありません。基礎知識科目の「文章理解」もすべて日本語で出題されます。
| 法令等科目 | 憲法/行政法/民法/商法・会社法/基礎法学 |
| 基礎知識科目 | 一般知識/行政書士法等の諸法令/情報通信・個人情報保護/文章理解 |
実務でも基本的に不要
行政書士の業務に「英語ができなければ行えない」ものは基本的にありません。英語が苦手でも、行政書士として活躍することは十分可能です。
つまり英語力は「必須スキル」ではなく、あれば差別化につながる「プラスアルファの武器」という位置づけです。
英語力が武器になる3つの分野
1. 入管業務
入管業務とは、日本での就労や結婚生活を希望する外国人が適法に滞在できるよう、入国管理局での手続きを代行する業務です。具体的には以下のような手続きがあります。
- 在留資格認定証明書の交付申請
- 在留資格変更許可・在留期間更新許可
- 永住許可申請・再入国許可申請
依頼者の外国人は日本語で会話できる人が多いものの、漢字の書類やメールは英文で読みたい、細かいニュアンスは英語で確認したい、というケースは少なくありません。入管業務はリピートされやすく報酬相場も高めの分野であり、英語対応は大きな強みになります。
2. 英文契約書の作成・翻訳
海外とビジネスをする場合、英文での契約書作成が必要になりますが、これには英語力と法律知識の両方が求められます。また、相手側が用意した契約書は相手に有利な内容になっていることが多く、内容を正確に読み解けないと不利な契約を結びかねません。英語力のある行政書士なら、不利にならない契約書の作成や、相手側契約書の翻訳・チェックといった業務を受けられます。
3. 外国人の起業サポート
日本で起業する外国人は増加傾向にあります。事業計画書の作成、経営・管理ビザの取得、定款や契約書の作成、許認可の取得など、日本語がある程度できる外国人でも自力で行うのは難しい手続きが多く、需要のある業務です。英語でスムーズに打ち合わせできれば、より顧客に寄り添った対応が可能になります。
なお、会社設立登記は司法書士、社会保険の加入は社会保険労務士の業務です。他士業と提携しておけばワンストップで依頼を受けられるうえ、提携先から仕事を紹介してもらえる機会も増えるでしょう。
英語対応は長期的な顧客獲得につながる
英語で対応できる行政書士は限られています。「英語で説明してほしい」という外国人顧客にとって、英語対応は事務所選びの決め手になり得ます。
特に入管業務は、ビザ更新時のリピートや、留学生同士のつながりによる口コミ紹介など、一度の依頼が長期的な関係に発展しやすい分野です。英語力による差別化は、単発の受任にとどまらず、継続的な顧客基盤の構築につながります。
まとめ
📝 行政書士と英語のまとめ
・行政書士になるのに英語力は不要(試験にも実務にも英語は必須でない)
・英語が活きるのは入管業務・英文契約書・外国人の起業サポートの3分野
・英語対応できる行政書士は少なく、差別化とリピート獲得につながる
行政書士は得意分野を確立することで収入アップを狙える仕事です。英語が得意なら、それを専門分野の軸に据えるのもひとつの戦略です。まずは試験合格を目指しつつ、自分の強みの活かし方を考えてみてください。
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