【公務員試験】福岡県庁の行政職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです！

今回は「福岡県庁の行政職採用試験」について、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

・福岡県庁の行政職採用試験の概要が知りたい
・試験内容や日程を詳しく知りたい
・過去の実施結果や倍率が知りたい

こういった疑問が解消できます。

実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です。

それでは早速、内容に入っていきます。

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福岡県庁行政職採用試験の概要

福岡県庁の行政職採用試験は、大きく分けて以下の5つの区分があります。

それぞれ受験資格や試験内容が異なりますので、自分に合った区分を選んで受験しましょう。

なお、この記事では上記5つの区分について詳しく解説しますが、福岡県庁には他にも障害者採用などの区分があります。詳細は福岡県庁のホームページで確認してくださいね。

福岡県庁の職員として働くためには、まずこの採用試験に合格する必要があります。試験に合格すれば、晴れて福岡県職員としてのスタートを切ることができます。

試験日程

令和6年度の福岡県庁行政職採用試験の日程は以下の通りです。

大学卒業程度（Ⅰ類）試験

項目	日程
受付期間	5月7日（火）9時～5月17日（金）17時
第1次試験日	6月16日（日）
第1次試験合格発表	6月下旬
第2次試験	7月中
最終合格発表	8月上旬

短大卒業程度（Ⅱ類）・高校卒業程度（Ⅲ類）試験

項目	日程
受付期間	8月5日（月）9時～8月16日（金）17時
第1次試験日	9月29日（日）
第1次試験合格発表	10月上旬
第2次試験	10月中旬～11月上旬
最終合格発表	11月下旬

民間企業等職務経験者試験

項目	日程
受付期間	7月8日（月）9時～7月19日（金）17時
第1次試験日	8月18日（日）
第1次試験合格発表	10月上旬
第2次試験	10月下旬～11月下旬
最終合格発表	12月中旬

就職氷河期世代試験

項目	日程
受付期間	7月1日（月）9時～7月12日（金）17時
第1次試験日	8月18日（日）
第1次試験合格発表	10月上旬
第2次試験	11月中旬～下旬
最終合格発表	12月中旬

受験申込はインターネットで行うので、通信環境などの予期せぬ不具合がある可能性を考えると、締め切り間際に申し込むのは危険ですね。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格（年齢制限など）

続いて気になる受験資格についてです。

大学卒業程度（Ⅰ類）試験

次のいずれかを満たす者
・平成7年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた者
・平成15年4月2日以降に生まれた者で、大学を卒業した者または令和7年3月までに大学を卒業する見込みの者（人事委員会が同等の資格があると認める者を含む）

短大卒業程度（Ⅱ類）試験

・平成11年4月2日から平成17年4月1日までに生まれた者

高校卒業程度（Ⅲ類）試験

・平成13年4月2日から平成19年4月1日までに生まれた者
（ただし、大学における在学期間が2年を超える者を除く）

民間企業等職務経験者試験

次の両方を満たす者
・昭和38年4月2日以降に生まれた者
・民間企業等における職業経験を5年以上有する者（令和6年6月末日現在）

就職氷河期世代試験

次の両方を満たす者
・昭和45年4月2日から昭和61年4月1日までに生まれた者
・令和5年7月1日から令和6年6月30日までの間に正規雇用労働者として雇用されていない者

ただし、日本国籍を有しない方や、禁錮以上の刑に処せられた方などは受験できません。詳しくは福岡県庁のホームページで確認してください。

採用予定数

続いてこちらも気になる採用予定数について。

令和6年度の福岡県庁行政職採用試験の採用予定数は以下の通りです。

・大学卒業程度（Ⅰ類）試験：30人
・短大卒業程度（Ⅱ類）試験：10人
・高校卒業程度（Ⅲ類）試験：45人
・民間企業等職務経験者試験：38人
・就職氷河期世代試験：5人

大学卒業程度試験で30人、短大卒業程度試験で10人、高校卒業程度試験で45人、民間企業等職務経験者試験で38人、就職氷河期世代試験で5人と、かなり大規模な採用を予定しています。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

福岡県庁行政職採用試験の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

大学卒業程度（Ⅰ類）試験

試験段階	試験科目	問題形式
第1次試験	教養試験	択一式（50問）
第1次試験	専門試験	択一式（40問）
第2次試験	論文試験	記述式
第2次試験	人物試験	個別面接及び適性検査

短大卒業程度（Ⅱ類）試験

試験段階	試験科目	問題形式
第1次試験	教養試験	択一式（50問）
第1次試験	専門試験	択一式（40問）
第2次試験	論文試験	記述式
第2次試験	人物試験	個別面接及び適性検査

高校卒業程度（Ⅲ類）試験

試験段階	試験科目	問題形式
第1次試験	教養試験	択一式（50問）
第2次試験	作文試験	記述式
第2次試験	人物試験	個別面接及び適性検査

民間企業等職務経験者試験

試験段階	試験科目	問題形式
第1次試験	基礎能力試験（SPI3）	択一式
第1次試験	論文試験	記述式
第2次試験	人物試験	個別面接、集団討論及び適性検査

就職氷河期世代試験

試験段階	試験科目	問題形式
第1次試験	教養試験	択一式（40問）
第1次試験	作文試験	記述式
第2次試験	人物試験	個別面接及び適性検査

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

教養試験（大学卒業程度・短大卒業程度・高校卒業程度・就職氷河期世代）

教養試験は、公務員として必要な基礎的な能力を測る試験です。出題分野は以下の通りです。

・社会科学、人文科学、自然科学、人権、文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈

公務員試験の鬼門である数的処理系の科目もしっかり出題されるので、他の公務員試験同様に数的処理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。

はっきりとしたボーダーは不明ですが、他の公務員試験同様に6割程度の得点をボーダーと考えておくといいですね。

専門試験（大学卒業程度・短大卒業程度）

専門試験は、大学や短大で学ぶような専門的な内容を問われる試験です。出題分野は以下の通りです。

大学卒業程度（Ⅰ類）試験
・政治学、行政学、憲法、行政法、民法、刑法、労働法、経済学、財政学、経営学、社会政策、国際関係

短大卒業程度（Ⅱ類）試験
・政治学、行政学、社会学、社会事情、憲法、行政法、民法、経済学、財政学、国際関係

かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要がありますね。

専門試験のボーダーは7割くらいです。はっきりとした数字が示されているわけではありませんが、多くの予備校でも言われている数字なので、この数字を目指すといいでしょう。

基礎能力試験（SPI3）（民間企業等職務経験者）

SPI3は、民間企業の採用試験でも広く使われている適性検査です。基礎能力検査と性格検査から構成されていますが、福岡県庁の試験では基礎能力検査のみが課されます。

基礎能力検査は言語分野と非言語分野に分かれており、言語分野では語彙や読解力、非言語分野では計算力や論理的思考力が問われます。

論文試験・作文試験

論文試験（大学卒業程度・短大卒業程度・民間企業等職務経験者）や作文試験（高校卒業程度・就職氷河期世代）は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。文章力や論理的思考力が問われます。

人物試験

全ての区分で実施される人物試験は、個別面接が基本です。コミュニケーション能力、協調性、主体性、行動力、積極性などが評価されます。

「なぜ福岡県庁なのか」「福岡県の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

集団討論（民間企業等職務経験者のみ）

民間企業等職務経験者試験では集団討論も行われます。

集団討論では、与えられたテーマについてグループで意見を出し合い、一定の結論を導き出します。積極的に発言することはもちろん、他の参加者の意見をしっかり聞き、建設的な議論ができることが求められます。

配点

福岡県庁行政職採用試験の配点は以下のようになっています。

大学卒業程度（Ⅰ類）試験

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	教養試験	50点
第1次試験	専門試験	50点
第2次試験	論文試験	20点
第2次試験	人物試験	100点
合計		220点

短大卒業程度（Ⅱ類）試験

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	教養試験	50点
第1次試験	専門試験	50点
第2次試験	論文試験	20点
第2次試験	人物試験	100点
合計		220点

高校卒業程度（Ⅲ類）試験

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	教養試験	50点
第2次試験	作文試験	20点
第2次試験	人物試験	100点
合計		170点

民間企業等職務経験者試験

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	基礎能力試験（SPI3）	40点
第1次試験	論文試験	60点
第2次試験	人物試験	350点
合計		450点

就職氷河期世代試験

試験段階	試験科目	配点
第1次試験	教養試験	40点
第1次試験	作文試験	40点
第2次試験	人物試験	100点
合計		180点

全ての区分で人物試験の配点が最も高くなっています。福岡県庁が人物重視の採用を行っていることが見て取れますね。

最終合格者の決定方法については、以下のようになっています。

また、全ての区分において、一定の基準に満たない試験種目がある場合は、総合得点にかかわらず不合格となります。これは、どれか一つの試験で極端に低い点数を取ると、他の試験で高得点であっても合格できない可能性があることを意味します。

したがって、受験者は全ての試験科目にバランスよく取り組む必要があります。特に配点の高い人物試験（面接）対策は重要ですが、それ以外の試験科目も決して疎かにはできません。全ての試験科目で一定以上の成績を収めることが、合格への近道となります。

過去の実施結果（倍率など）

過去3年間の福岡県庁行政職採用試験の実施結果を以下にまとめました。

大学卒業程度（Ⅰ類）試験

年度	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	474名	45名	10.5倍
令和4年度	419名	64名	6.5倍
令和3年度	386名	55名	7.0倍

短大卒業程度（Ⅱ類）試験

年度	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	163名	31名	5.3倍
令和4年度	148名	41名	3.6倍
令和3年度	220名	73名	3.0倍

高校卒業程度（Ⅲ類）試験

年度	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	258名	57名	4.5倍
令和4年度	358名	71名	5.0倍
令和3年度	345名	63名	5.5倍

民間企業等職務経験者試験

年度	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	524名	40名	13.1倍
令和4年度	591名	42名	14.1倍
令和3年度	805名	51名	15.8倍

就職氷河期世代試験

年度	受験者数	最終合格者数	倍率
令和5年度	121名	8名	15.1倍
令和4年度	138名	7名	19.7倍
令和3年度	141名	6名	23.5倍

大学卒業程度（Ⅰ類）試験は6.5倍～10.5倍と高い倍率で推移しています。短大卒業程度（Ⅱ類）試験は3.0倍～5.3倍、高校卒業程度（Ⅲ類）試験は4.5倍～5.5倍と、標準的な倍率となっています。

一方で、民間企業等職務経験者試験は13.1倍～15.8倍、就職氷河期世代試験は15.1倍～23.5倍と非常に高い倍率になっています。社会人経験者を対象としているため、競争が特に激しくなっているようです。

初任給と待遇

福岡県庁職員の初任給は以下の通りです。

・大学卒：215,000円程度
・短大卒：197,000円程度
・高校卒：182,000円程度

これに各種手当が加算されます。また、6月と12月には期末・勤勉手当（いわゆるボーナス）が支給されます。1年間で約4.5月分ですね。

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの8時30分から17時15分までです。年次有給休暇は年間20日付与されます（4月1日採用の場合は採用年のみ15日）。

その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問（FAQ）

Q1. 福岡県庁の採用試験は難しいですか？

A1. 試験区分によって難易度が異なります。

短大卒業程度（Ⅱ類）試験と高校卒業程度（Ⅲ類）試験は3.0倍～5.5倍と標準的な倍率ですが、大学卒業程度（Ⅰ類）試験は6.5倍～10.5倍と高い倍率となっています。さらに、民間企業等職務経験者試験と就職氷河期世代試験は13.1倍～23.5倍と非常に高い倍率です。特に社会人向けの試験区分は競争が激しいと言えるでしょう。

ただし、倍率だけでなく試験内容自体も公務員試験としての一定の難易度がありますので、どの区分でも十分な対策が必要です。

Q2. どの区分を受験すべきでしょうか？

A2. 自分の学歴や経験に応じて選択しましょう。大学卒業（見込み含む）の方は大学卒業程度（Ⅰ類）、短大卒業（見込み含む）の方は短大卒業程度（Ⅱ類）、高校卒業（見込み含む）の方は高校卒業程度（Ⅲ類）が対象となります。民間企業等で5年以上の職務経験がある方は民間企業等職務経験者試験、39歳から54歳までの方で正規雇用されていない方は就職氷河期世代試験が選択肢となります。

Q3. 福岡県出身でなくても受験できますか？

A3. はい、受験できます。福岡県庁職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ福岡県庁を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、福岡県に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか？

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特に大学卒業程度（Ⅰ類）試験を受験する場合は、教養試験と専門試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。短大卒業程度（Ⅱ類）試験も同様です。高校卒業程度（Ⅲ類）試験の場合は、教養試験の対策に時間がかかるため、早めの対策開始が望ましいです。民間企業等職務経験者試験や就職氷河期世代試験の場合は、SPI3対策や論文・作文対策、面接対策が中心となりますが、これらも時間をかけて準備することで成果が上がります。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。福岡県庁の行政職採用試験について、大学卒業程度（Ⅰ類）、短大卒業程度（Ⅱ類）、高校卒業程度（Ⅲ類）、民間企業等職務経験者、就職氷河期世代の5区分それぞれの詳細を解説してきました。

福岡県庁の試験は、区分によって難易度が大きく異なります。Ⅱ類とⅢ類は比較的標準的な倍率ですが、Ⅰ類は高倍率、民間企業等職務経験者と就職氷河期世代の試験は極めて高い倍率となっています。特に社会人向けの試験区分では、厳しい競争が予想されます。しっかり準備して臨みましょう。

福岡県は、豊かな自然環境や独自の文化、食といった魅力的な地域資源を持つ一方で、人口減少や産業振興といった課題にも直面しています。そんな福岡県の発展に貢献できる福岡県庁職員は、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

ぜひ、この記事を参考に、自分に合った区分を選び、目標に向かって頑張ってください！

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしております。

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。