こんにちは、元公務員のまさちゃんです!
今回は公務員試験の専門科目「財政学」について、効率的な勉強法や押さえるべきポイントを徹底解説していきます。
「財政学って範囲広すぎて、どこから手をつければいいか分からない…」
「そもそも財政学ってどれくらい重要なの?捨て科目にしてもいい?」
「独学で財政学の勉強って可能なの?」
こんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
財政学は一見難しそうに見えますが、他の科目と範囲が被っている部分も多いので、うまくやればかなり短期間で仕上げることができる科目です。
この記事では、僕の公務員試験受験経験をもとに、財政学の効果的な勉強法や対策のコツを詳しく解説していきます。
読み終わる頃には、財政学への苦手意識が薄れ、むしろ得意科目として活用できるようになるはずです。それでは、さっそく本題に入っていきましょう!
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公務員試験における財政学の位置づけ
まずは、公務員試験での財政学の位置づけについて確認しておきましょう。
財政学は、多くの公務員試験で出題される重要科目の1つです。試験の種類によって多少の違いはありますが、だいたい以下のような配点になっています。
– 国家総合職(経済区分):専門試験40問中、「財政学・経済政策」として必須5問。うち1〜2問が難問レベル。
– 国家一般職:専門試験40問中、科目選択式で5問。難問は少なめだが、時事的な問題が出題されることも。
– 特別区:専門試験40問中、問題選択式で最大5問。基本問題が中心だが、年度によって難易度にばらつきあり。
– 地方上級:専門試験40問中、3~4問程度(場合により選択式)。基本的な問題が中心で、難問は少ない。
つまり、専門試験全体の約10~25%を占める重要科目ということです。全体的に見ると、国家総合職では難問が出やすく、地方上級では基本的な問題が中心となる傾向があります。ただし、どの試験でも時事的な問題は頻出なので、最新の経済・財政動向には注意が必要です。
「財政学を捨て科目にしていい?」という質問をよく受けますが、正直なところあまりおすすめできません。理由は以下の3つです。
1. 配点が高い:上記の通り、専門試験の1~2割以上を占める重要科目です。この比重は無視できません。
2. 得点源になりうる:内容を理解すれば、確実に得点できる科目です。他の受験生が苦手としがちな分野なので、ここで点を稼げると大きなアドバンテージになります。
3. 他の科目との関連性:ミクロ経済学やマクロ経済学など、他の経済系科目の基礎にもなります。財政学の知識は、他の科目の理解にも役立ちます。
ただし、全ての分野を完璧に対策する必要はありません。後述する頻出分野を中心に効率的に勉強することで、十分な得点を狙えます。
財政学の出題範囲と頻出分野
財政学の出題範囲は広いですが、頻出分野はある程度決まっています。主な出題範囲は以下の通りです。
1. 財政の機能と役割
2. 予算制度
3. 税制
4. 公債
5. 地方財政
6. 財政政策
これらの中でも、特に重要な頻出分野を見ていきましょう。
財政の機能と役割
– 資源配分機能
– 所得再分配機能
– 経済安定化機能
予算制度
– 予算の原則(単一性の原則、事前議決の原則など)
– 一般会計と特別会計
– 予算の編成・執行・決算のプロセス
税制
– 租税の基本原則(公平・中立・簡素)
– 直接税と間接税
– 所得税、法人税、消費税の仕組み
公債
– 公債の種類と発行方法
– 公債残高の推移
– 公債の経済効果
地方財政
– 地方税の種類
– 地方交付税制度
– 国と地方の財政関係
財政政策
– 裁量的財政政策と自動安定化装置
– 乗数効果
– 財政赤字と財政再建
これらの分野は、ほぼ毎年のように出題されるので、重点的に対策する必要があります。
特に、予算制度と税制は、財政学の基礎となる部分なので、しっかりと理解しておくことが大切です。この2つの分野は、他の分野を学ぶ上でも基礎となる知識なので、最初にしっかり押さえておくと後の学習がスムーズになります。
財政学の効率的な勉強法【5つのステップ】
では、実際に財政学を攻略していく方法を解説します。僕が実践して合格できた方法なので、ぜひ参考にしてみてください。
STEP1:ミクロ経済学とマクロ経済学を終わらせる
財政学の勉強を始める前に、まずミクロ経済学とマクロ経済学の学習を終わらせましょう。財政学はこれらの経済学の知識を前提としている部分が多いので、この順序で学ぶのが効果的です。
STEP2:全体像を把握する
ミクロ・マクロを終えたら、財政学の全体像を把握することから始めましょう。財政学がどんな構成になっているのか、どんな内容が含まれているのかを大まかに理解します。
この段階では細かい知識を覚える必要はありません。スーパー過去問ゼミの目次を眺めたり、レジュメを読んだりするだけでOKです。
STEP3:基本的な知識をインプットする
次に、基本的な知識をインプットしていきます。ここでは、重要な概念や制度について学習します。
スーパー過去問ゼミの問題を解きながら、解説をしっかり読んで理解を深めていきましょう。
STEP4:過去問を解く
基本的な知識が身についたら、実際の過去問を解いていきます。この段階では、時間を計って本番と同じ条件で解くようにしましょう。
解答後は、間違えた問題や自信がなかった問題を中心に、解説をしっかり読み込みます。なぜその解答になるのか、どういう思考プロセスで解くのかを理解することが大切です。
STEP5:弱点を潰す
過去問を解いていく中で、自分の弱点が見えてくるはずです。苦手な分野や間違いやすいポイントをリストアップして、集中的に勉強しましょう。
再度スーパー過去問ゼミに戻って、弱点分野を重点的に学習します。
財政学のおすすめ参考書・問題集
財政学の勉強には、適切な参考書や問題集を選ぶことも重要です。ここでは、僕が実際に使って効果的だった教材を紹介します。
おすすめの参考書・問題集
『公務員試験 新スーパー過去問ゼミ 財政学』
これが僕のおすすめナンバーワンです。豊富な過去問と丁寧な解説が魅力で、重要度も明記されているので、効率的に学習できます。レジュメも充実しているので、これ1冊で財政学の対策がほぼ完結します。
独学で財政学を攻略するなら、このスーパー過去問ゼミを中心に勉強を進めるのが最も効果的だと僕は思います。
ですが、独学だけでは理解が難しい部分も出てくるかもしれません。そんなときは、通信講座の利用をおすすめします。
通信講座のメリット
– 専門家による丁寧な解説が聞ける
– 質問ができるので疑問点をすぐに解決できる
– 隙間時間を活用して効率的に勉強できる
– 予備校に通うよりも安く済む
特に財政学のような最新の情報が必要な科目は、通信講座を活用することで情報収集も時短できます。
僕が受験生だった頃は予備校に通いましたが、今はコロナ禍を経て通信講座も充実してきているので、今から講座を受講するなら通信一択ですね。
財政学勉強の注意点とコツ
財政学の勉強を進める上で、特に注意すべき点やコツをいくつか紹介します。
最新の参考書や問題集を使う
財政学は時事的な要素が強い科目です。そのため、古い参考書や問題集を使うと、最新のデータや制度改正などに対応できません。必ず最新版の教材を使うようにしましょう。
特にスーパー過去問ゼミは毎年1月頃に最新版が出るので、その年度の最新版を使うことをおすすめします。
時事対策をしっかりする
財政学では、最新の財政状況や政策動向が問われることも多いです。そのため、時事対策は欠かせません。
直前期には「速攻の時事」などの時事問題集で、最新の経済・財政動向をチェックしましょう。新聞やニュースにも日頃から目を通すようにすると、より効果的です。
ミクロ・マクロとの関連性を意識する
財政学は、ミクロ経済学やマクロ経済学と密接に関連しています。例えば、財政政策の効果を考える際には、マクロ経済学の総需要・総供給モデルの知識が必要になります。
ミクロ・マクロで学んだ内容と財政学の内容を関連付けて理解することで、より深い理解が得られます。
よくある質問(FAQ)
最後に、財政学の勉強に関してよくある質問とその回答をまとめておきます。
Q1. 財政学はいつから勉強を始めればいいですか?
A1. 基本的には、ミクロ経済学とマクロ経済学の学習が一通り終わってから始めるのがおすすめです。むしろ最新版の情報が出揃ってからの方がいいので、早めに始めすぎるのはやめた方がいいですね。
Q2. 財政学は暗記が多くて大変そうですが、どう勉強すればいいですか?
A2. 財政学は確かに覚えることが多い科目ですが、ただ暗記するだけでは効果的ではありません。重要なのは、制度や政策の背景にある考え方を理解することです。
具体的な事例を想像しながら学習すると、理解が深まり記憶に定着しやすくなります。例えば、税制について学ぶ際は、自分が実際に税金を納める場面を想像しながら、その仕組みがどのようなものかを考えてみるといいでしょう。
Q3. 財政学の勉強にはどのくらいの期間が必要ですか?
A3. 個人差はありますが、1ヶ月程度を見ておくといいでしょう。ただし、これは集中的に勉強した場合の目安です。
他の科目と並行して勉強する場合は、3~4ヶ月くらいかけて少しずつ進めていくのがいいでしょう。
Q4. スーパー過去問ゼミだけで財政学の対策は十分ですか?
A4. はい、基本的にはスーパー過去問ゼミだけでも財政学の対策として十分です。この教材は出題傾向を的確に押さえており、解説も充実しているので、これ一冊で合格レベルに到達することが可能です。
ただし、より効率的に学習を進めたい場合は、以下のような補助教材も活用すると良いでしょう。
1. 「速攻の時事」:財政学は時事的な要素が強いため、直前期にこの教材で最新の経済・財政動向をチェックすると、より万全の対策になります。
2. 通信講座:難しい概念の理解を深めたい場合や、応用力を高めたい場合は、通信講座の利用も検討してみてください。動画解説や質問対応などが充実しているので、理解度が格段に上がる可能性があります。
時間や予算に制約がある場合は、スーパー過去問ゼミを徹底的にやり込むことに集中しても問題ありません。教材を増やしすぎて消化不良になるよりも、1冊を確実にマスターする方が効果的です。自分の学習スタイルや進捗状況に合わせて、最適な方法を選んでくださいね。
Q5. 財政学の勉強のモチベーションが上がりません。どうすればいいですか?
A5. 財政学は、日常生活に密接に関わる学問です。学んでいる内容が、実際の生活でどのように適用されるのかを考えながら勉強すると、興味が湧きやすくなります。
例えば、消費税について学ぶ際は、自分が買い物をする場面を想像しながら、その税金がどのように使われるのか考えてみるのも良いでしょう。
また、最新のニュースや経済動向と関連付けて学習することで、より実践的な理解が深まり、モチベーションも上がりやすくなります。財政政策が実際の経済にどのような影響を与えているのか、ニュースを見ながら考えてみるのも効果的です。
やる気が出ない、モチベーションが上がらないときの対処法は、以下の記事にまとめています。こちらも参考にしてみてください。
まとめ
ここまで、公務員試験における財政学の攻略法について解説してきました。重要なポイントをまとめます。
1. 財政学は公務員試験の主要科目の1つで、配点も高い
2. ミクロ経済学とマクロ経済学を学んだ後に財政学の勉強を始めるのが効果的
3. 財政の機能と役割、予算制度、税制、公債、地方財政、財政政策が主な出題範囲
4. スーパー過去問ゼミを中心に勉強し、必要に応じて通信講座も活用する
5. 最新のデータや制度改正に対応するため、必ず最新版の教材を使う
6. 時事対策をしっかり行い、直前期には「速攻の時事」などで最新動向をチェック
財政学は、公務員試験の科目の中では比較的コンパクトな範囲で学習を進められる科目です。特にミクロ経済学やマクロ経済学をしっかり押さえている人なら、かなり効率的に攻略できるはずです。
ポイントは、単なる暗記ではなく、制度や政策の背景にある「なぜ」を理解すること。例えば、ある税制がなぜ必要なのか、どういう場面で効果を発揮するのかを考えながら学習を進めると、断片的な知識がつながり、財政学全体の体系が見えてきます。
また、財政学の特徴として時事的な要素が強いことが挙げられます。最新版の教材を使うのはもちろんですが、日頃からニュースや経済動向にアンテナを張っておくと、試験本番でも大いに役立ちます。
この記事を参考に、ぜひ効率的な学習を進めてくださいね。財政学は意外と短期間で仕上げられる科目なので、うまく攻略できれば大きな得点源になります。みなさんの努力が実を結び、公務員試験合格の近道になることを心から願っています。頑張ってください!
追伸
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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。
僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。
「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。
過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。
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