こんにちは、まさちゃんです。
今日は司法書士試験の合格基準や、例年のボーダーラインについて詳しく解説していきます。
司法書士を目指すにあたって、上記のような疑問をお持ちの方も多いかと思います。
詳しく解説していきます。
司法書士試験のボーダーの確認方法
まず最初に、司法書士試験のボーダーの確認方法についてお伝えしておきます。この記事で扱っている司法書士試験の情報は、「法務省のHP」で確認した情報になります。
国が公表している正式な情報なので、間違いない数字です。
安心して読んでいただければと思います。
公式の発表だと年度ごとに分かれてしまっているので、この記事では1つの表にまとめて推移を見ていこうと思います。
司法書士試験の合格はどのように決まるのか
というわけでまずは司法書士試験の合格基準についてみていきます。
筆記試験と口述試験がある
そもそも司法書士試験は以下の試験内容になっています。
こんな感じで、司法書士試験は大きく筆記試験と口述試験に分かれています。
筆記試験に合格すると、口述試験を受けられるという流れ。
そして口述試験の方は例年ほぼほぼ全員が合格する試験となっているので、この記事では筆記試験の合格基準やボーダーについてをメインに説明していきますね。
筆記試験の合格基準
法務省のHPには以下の記載がありました。
午前の部の試験の多肢択一式問題,午後の部の試験の多肢択一式問題又は午後の部の試験の記述式問題の各成績のいずれかがそれぞれ一定の基準点に達しない場合には,それだけで不合格とします。
法務省のHPより引用
というわけで、司法書士試験の筆記試験に合格するにはまず、「午前の択一」「午後の択一」「記述」の3種類の試験でそれぞれ「基準点」を超える必要があります。
どれか1つでも基準点を下回った場合は、その時点で不合格となってしまう厳しい合格基準となっています。
そしてその基準点を全て超えたらそれで合格というわけではなく、さらに「合計点」でも合格点を超えないと合格できません。
司法書士試験の合格の決まり方まとめ
まとめると以下の通りですね。
という感じです。
この「基準点」や「合格点」がどのくらいの点数なのか、このあと過去のデータを見ながら詳しく説明していきます。
司法書士試験の配点
「基準点」や「合格点」の話に入る前に、司法書士試験の配点についてみていきましょう。
先ほど説明した通り、司法書士試験の筆記試験には「午前の部」と「午後の部」の2種類がありまして、それぞれ配点は以下の通りです。
午前の部の配点
択一式試験 | 問題数 | 配点(1問3点) |
憲法 | 3問 | 9点 |
民法 | 20問 | 60点 |
刑法 | 3問 | 9点 |
商法・会社法 | 9問 | 27点 |
合計 | 35問 | 105点 |
午後の部の配点
択一式試験 | 問題数 | 配点(1問3点) |
民事訴訟法 | 5問 | 15点 |
民事保全法 | 1問 | 3点 |
民事執行法 | 1問 | 3点 |
司法書士法 | 1問 | 3点 |
供託法 | 3問 | 9点 |
不動産登記法 | 16問 | 48点 |
商業登記法 | 8問 | 24点 |
合計 | 35問 | 105点 |
記述式試験 | 問題数 | 配点(1問35点) |
不動産登記法 | 1問 | 35点 |
商業登記法 | 1問 | 35点 |
合計 | 2問 | 70点 |
こんな感じでして、択一式は午前も午後も105点満点の配点。
記述式は1問あたり35点で、合計70点となっています。
というわけで筆記試験は合計で280点満点の試験ということになりますね。
これを踏まえて、以下の合格基準点を見ていきましょう。
司法書士試験の筆記試験のボーダー
各科目の配点がわかったところで、本題のボーダーラインの話に戻します。
択一試験・記述試験のボーダー
まずは筆記試験の過去8年間の基準点を以下にまとめましたのでどうぞ。
年度 | 午前の部(択一) 基準点 | 午後の部(択一) 基準点 | 午後の部(記述) 基準点 |
2023年 | 78点 | 75点 | 30.5点 |
2022年 | 81点 | 75点 | 35.0点 |
2021年 | 81点 | 66点 | 34.0点 |
2020年 | 75点 | 72点 | 32.0点 |
2019年 | 75点 | 66点 | 32.5点 |
2018年 | 78点 | 72点 | 37.0点 |
2017年 | 75点 | 72点 | 34.0点 |
2016年 | 75点 | 72点 | 30.5点 |
こんな感じでして、年度によって多少のばらつきはありますが、高得点が求められるということには変わりないですね。
特に午前の択一は8割近い得点でもボーダーを下回ってしまう可能性もあります。
ざっくりですが、得点の目安は以下の通りです。
合計点のボーダー
年度 | 合格点 | 択一・記述 基準点合計 | 必要な上乗せ点 |
2023年 | 211.0点 | 183.5点 | 27.5点 |
2022年 | 216.5点 | 191.0点 | 25.5点 |
2021年 | 208.5点 | 181.0点 | 27.5点 |
2020年 | 205.5点 | 179.0点 | 26.5点 |
2019年 | 197.0点 | 173.5点 | 23.5点 |
2018年 | 212.5点 | 187.0点 | 25.5点 |
2017年 | 207.0点 | 181.0点 | 26.0点 |
2016年 | 200.5点 | 177.5点 | 23.0点 |
こちらも年度によってバラつきはありますが、大体200点オーバーの得点が求められますね。
さらにその横を見ていただくとわかりますが、択一と記述でボーダーを超えつつ、さらに上乗せで20〜30点の得点が必要になってくることがわかりますね。
ただでさえ高い基準点があるにも関わらず、そこにさらに20〜30点の上乗せとなると、かなり厳しい合格点が設定されていると言えます。
過酷な試験ですね。
司法書士試験の択一式と記述式
というわけでここまででこの記事の本題としては以上なのですが、いくつか補足していきますね。
まずは司法書士試験の択一式と記述式について。
司法書士試験には択一式と記述式があって、それぞれ基準点が設けられているという説明はしましたが、そもそも択一式と記述式ってどんな問題が出るの?という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
試験の過去問をもとに「司法書士試験の科目や出題形式【筆記試験は択一式と記述式で、口述試験もある】」で詳しく解説しているので、気になる方はこちらから確認していただければと思います。
司法書士試験の合格率
司法書士試験の合格率は、ここ5年間は4〜5%台で安定しています。
合格率の上昇理由や他の資格との比較を「司法書士試験の合格率の推移【上昇傾向だけど、それでも5%くらい】」の記事で詳しくまとめていますので、気になる方はこちらをチェックしてみてください。
今回は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは。
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