こんにちは、まさちゃんです。
今回は「技術士になるには?」というテーマでお話ししていきます。
- 技術士ってどんな仕事?
- 年収はどのくらい?
- 将来性はあるの?
- 試験はどのくらい難しい?
- 効率よく合格する方法は?
こういった疑問が解消できます。
要するに「技術士について何も知らないけどなんとなく気になってる」という状況の方が、技術士を目指すかどうかを決断できるような内容になっています。
ぜひ最後まで読んでいただけたらと思います。
技術士とは?
技術士の役割
技術士は、科学技術に関する高度な専門知識と応用能力を持つ技術者として国が認定する国家資格です。法律(技術士法)に基づいて定められた名称独占資格で、技術士の名称を使用するには必ず試験に合格し、登録を行う必要があります。
日本のインフラ・産業・環境・IT分野を支える技術者として、建設コンサルタントや一般企業、官公庁など幅広い場所で活躍しています。技術系最高峰の国家資格です。
21の技術部門を持つ資格
技術士資格の大きな特徴は、専門分野に応じた21の技術部門があることです。
- 機械部門
- 船舶・海洋部門
- 航空・宇宙部門
- 電気電子部門
- 化学部門
- 繊維部門
- 金属部門
- 資源工学部門
- 建設部門
- 上下水道部門
- 衛生工学部門
- 農業部門
- 森林部門
- 水産部門
- 経営工学部門
- 情報工学部門
- 応用理学部門
- 生物工学部門
- 環境部門
- 原子力・放射線部門
- 総合技術監理部門
技術士という名称を使用する際は、「技術士(建設部門)」「技術士(情報工学部門)」のように、必ず技術部門を明示することが義務付けられています。
主な活躍分野
日本技術士会のデータによると、技術士は以下のような場所で活躍しています。
- 建設コンサルタント業(35.8%):最も多い活躍の場
- 一般企業等(42.7%):メーカー、IT企業など
- 自営(8.6%):独立コンサルタント
- 地方自治体(6.3%):公共機関での技術職
- 公益法人・独立行政法人等(4.3%)
近年はSDGs対応・DX推進・老朽インフラの更新・再生可能エネルギー分野での需要が急増しており、技術士の活躍の場はますます広がっています。
独占業務がないって本当?
技術士には弁護士や医師のような独占業務はありません。「じゃあ取る意味ないの?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
国が認めた技術系最高峰の資格という権威性があり、クライアントや発注者からの信頼度が高いです。建設コンサルタントの登録要件や、官公庁の入札参加条件として技術士の存在が求められるケースも多くあります。また、資格手当や昇進要件としている企業も多く、取得後のキャリアに大きく影響します。
年収・将来性
どのくらい稼げるの?
会社員として働く場合:年収600〜1,000万円超
年収600〜750万円程度。技術士資格を昇進・昇格の要件とする企業も多く、資格手当として月1〜5万円が支給されるケースがあります。
年収650〜800万円程度。技術士資格が必須要件となっている求人が多く、インフラ更新・公共事業での需要が高い分野です。求人票ベースでは700〜900万円の提示も珍しくありません。
年収800万円〜1,000万円超も視野に入ります。特に総合技術監理部門(総監)を取得すると、マネジメント職への登用につながるケースが多く、さらなる年収アップが期待できます。
| 企業規模 | 平均年収(目安) |
|---|---|
| 大企業(1,000人以上) | 約752万円 |
| 中企業(100〜999人) | 約669万円 |
| 小企業(10〜99人) | 約606万円 |
日本の給与所得者全体の平均年収が約478万円であることを考えると、技術士は平均を大きく上回る高収入が狙える資格と言えますね。
年収をアップさせる方法
技術士の最上位資格である総監を取得すると、管理職・技術管理者としての評価が上がります。各部門の技術士がそれぞれの専門領域のスペシャリストとすれば、総監はその上でプロジェクト全体を俯瞰してマネジメントするゼネラリストです。組織の技術部門を束ねるポジションへの昇進・昇格につながりやすい資格です。
- 建設部門:インフラ更新・公共事業で高水準を維持(目安680〜750万円)
- 電気電子部門:再生可能エネルギー・プラント需要で上昇傾向(目安650〜720万円)
- 情報工学部門:DX推進で需要増加中
技術顧問や独立コンサルタントとして活動する場合、年収1,000万円超の案件獲得も現実的です。ただし営業力・実績・人脈が必要なため、まず企業で経験を積んでからが一般的です。
将来性はどう?
高度経済成長期に建設された橋・トンネル・道路などのインフラが一斉に更新時期を迎えています。建設・土木部門の技術士の需要は底堅く続いています。
再エネ関連プロジェクトの急増により、電気電子・環境・機械部門の技術士への需要が高まっています。電気・ガス・水道業の技術職は賃金も高水準です。
製造業や社会インフラのDX化が進む中、技術とITの両方を理解できる技術士(情報工学・機械部門等)の活躍の場が広がっています。
技術士の業務は現場での判断力・倫理観・ステークホルダーとの調整能力が求められ、AIには代替されにくい職業とされています。むしろAIを活用することで、より高度な技術業務に集中できるようになります。
試験の基本情報
2026年度からの主な変更点
2026年度(令和8年度)試験から、以下の点が変更・追加されています。
2026年度の二次試験から、改訂された「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」が初めて適用されます。試験の問題構成・配点・試験時間に変更はありませんが、採点基準が新コンピテンシーに合わせて若干変更される見込みです。
| 2026年度〜 | |
| 一次試験 | 13,000円 |
| 二次試験 | 20,500円(非課税) |
2026年度から一次試験の試験地が12都道府県から17都道府県に拡大されました(岩手県・静岡県・兵庫県・愛媛県・鹿児島県が追加)。受験しやすくなりましたね。なお二次試験は引き続き12都道府県での実施です。
受験資格
受験資格なし。年齢・学歴・実務経験に関係なく、誰でも受験できます。
一次試験合格後(修習技術者となった後)、以下のいずれかの実務経験が必要です。
- 技術士補として指導技術士の下で4年超の実務経験(総監部門は7年)
- 職務上の監督者の下で4年超の実務経験(修習技術者となった後のみ算入可)
- 7年超の実務経験(総監部門は10年。修習技術者前の経験も算入可)
実際には多くの方が「7年超の実務経験」で受験しています。既に技術者として長く働いてきた方が、その証明として受験するケースがほとんどです。なお、理科系の大学院修士課程修了者等は、実務経験要件を最大2年短縮できます。
試験概要
| 項目 | 一次試験 | 二次試験 |
|---|---|---|
| 試験日 | 例年11月下旬の日曜日 | 例年7月第3週(土日月) |
| 受験料 | 13,000円 | 20,500円 |
| 申込期間 | 例年6月中旬〜下旬 | 例年4月初旬〜中旬 |
| 筆記合格発表 | 例年翌年2月 | 例年10月下旬〜11月上旬 |
| 口頭試験 | なし | 例年12月〜翌年1月 |
| 最終合格発表 | ― | 例年3月中旬 |
| 試験会場 | 17都道府県(2026年度〜) | 12都道府県 |
一次試験(択一式)
- 基礎科目(15点満点):設計・情報・解析・材料・環境など
- 適性科目(15点満点):技術士法第四章(技術士等の義務)
- 専門科目(50点満点):選択した技術部門の専門問題
全科目で50%以上の得点で合格。
二次試験(記述式+口頭試験)
- 必須科目(2時間):技術部門全般の専門知識・応用・問題解決能力
- 選択科目(3時間30分):選択科目の専門知識・応用・問題解決能力
- 口頭試験:コミュニケーション・リーダーシップ・技術者倫理・継続研さん
全科目で60%以上の得点で合格。筆記試験合格者のみ口頭試験へ進めます。
どのくらい難しいの?
| 試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 一次試験 | 16,666人 | 6,233人 | 37.4% |
| 二次試験 | 23,043人 | 2,395人 | 10.4% |
一次試験
- 令和6年度(2024年):37.4%
- 令和5年度(2023年):39.7%
- 令和4年度(2022年):42.1%
- 令和3年度(2021年):31.3%
- 令和2年度(2020年):43.7%
二次試験
- 令和6年度(2024年):10.4%
- 令和5年度(2023年):11.8%
- 令和4年度(2022年):11.7%
- 令和3年度(2021年):11.6%
- 令和2年度(2020年):11.9%
二次試験の合格率は10%前後で推移しています。受験者は実務経験を積んだベテラン技術者ばかりなのに、それでも10人に1人しか受かりません。国家資格の中でも屈指の難関試験です。
どのくらい勉強が必要?
技術士試験の合格に必要な学習時間は、一次試験200〜400時間・二次試験600〜1,000時間と言われています。合計で最低800時間以上は必要です。
- 一次試験:平日1時間×土日3時間で約6〜9ヶ月
- 二次試験:平日2時間×土日5時間で約7〜12ヶ月
他の人気資格と比べるとこんな感じです。
- 宅建士:400時間
- 中小企業診断士:1,000時間
- 技術士(一次+二次):800〜1,400時間
- 公認会計士:4,000時間
長丁場になりますが、働きながらでも着実に準備すれば合格できます。特に実務経験の積み上げと並行して勉強を進めることが重要です。
効率的な合格方法
一次試験は過去問演習中心に独学でも合格を狙えますが、二次試験は記述式・口頭試験があるため、予備校・通信講座の利用が合格率を大きく上げます。
どの予備校を選べばいい?
予備校選びで重要なのは以下の5つです。
- 合格実績はどうか(合格者数・合格率)
- 添削指導の質・回数はどうか(論文対策の核心)
- 口頭試験対策はあるか
- 料金は予算に合うか
- スマホ・スキマ学習に対応しているか(社会人には重要)
詳しい予備校比較については、以下で徹底的に分析しています。

よくある質問
Q1:独学でも合格できますか?
一次試験は独学でも合格可能です。過去問演習を中心に200〜400時間しっかり対策すれば、十分狙えます。
二次試験は独学でも不可能ではありませんが、難易度が高くなります。特に記述式論文は「何が採点基準を満たしているか」の判断が自分では難しく、添削指導を受けることで合格率が大きく変わります。予備校・通信講座の活用をおすすめします。
Q2:社会人でも取得できますか?
できます!というより、技術士は社会人向けの資格です。
二次試験の受験資格自体が「4〜7年以上の実務経験」を求めており、実際に働きながら合格している人がほとんどです。二次試験合格者の平均実務経験年数は約10年。バリバリ現役の技術者が受験する試験です。
働きながら合格するコツ
- 毎日少しずつ継続:1日1〜2時間のペースで長期的に
- スキマ時間を活用:通勤・昼休みに動画講義や問題演習
- 論文は早めに着手:記述式は慣れるまで時間がかかる
- 予備校を活用:添削指導で確実に実力をつける
Q3:資格取得後の年収アップは狙えますか?
十分に期待できます!
- 資格手当として月1〜3万円程度の資格手当が支給される企業が多い(一部では月5万円以上の事例も)
- 昇進・昇格の要件になっている企業も多い
- 転職市場での評価が高く、年収交渉がしやすくなる
- 建設コンサルタントでは技術士資格が必須で、給与水準も高い
Q4:年収1,000万円は現実的ですか?
狙えます!
大企業の管理職・技術部門責任者クラスや、建設コンサルタントの上位ポジションでは年収1,000万円超も狙える水準です。総合技術監理部門(総監)を取得して管理職に就くことが、最も現実的なルートです。独立してコンサルタントとして活動するのも有効な手段ですが、まずは企業で実績・人脈を積んでからが安全です。
Q5:AIに仕事を奪われる心配はない?
心配ありません!
技術士の業務は現場での高度な判断・技術者倫理・ステークホルダーとの調整が中心で、AIには代替されにくい分野です。むしろAIをツールとして活用することで、データ分析や設計計算が効率化され、より本質的な技術業務に集中できるようになります。
まとめ
| 項目 | 評価 | 理由 |
|---|---|---|
| 将来性 | ◎ | インフラ更新・再エネ・DXで需要確実に増加。 |
| 収入 | ◎ | 平均年収約670万円、大手・管理職で1,000万円超も。 |
| 難易度 | △ | 二次試験合格率約10%の超難関、実務経験も必要。 |
| 安定性 | ○ | 国家資格でAIに代替されにくく、継続的な需要あり。 |
- 技術系のキャリアで上を目指したい人:技術系最高峰の資格で箔がつく
- 建設・インフラ・製造業で働く人:業界内での評価・収入が大きく変わる
- 将来独立・フリーランスを考えている人:技術士の肩書きで高単価案件を獲得しやすい
- 実務経験が7年以上ある技術者:その経験を資格という形で証明できる
というわけで、技術士は実務経験を積んだ方が約10%しか合格できないという超難関資格です。ですが難しいからこそ取得後のリターンも大きい。インフラ・エネルギー・DXなど、日本が今後注力する分野での需要は確実に高まっています。
特に二次試験は独学での突破が難しい試験です。せっかく実務経験を積んできたなら、予備校の添削指導をうまく使って最短で合格を掴み取りましょう。

皆様の技術士試験合格を心より応援しています!


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