こんにちは、元公務員のまさちゃんです!
「民間企業での経験を活かして北九州市職員になりたい」
「社会人経験者枠の試験内容や難易度は?」
「経験小論文って何?どんな対策をすればいい?」
このような疑問をお持ちの方のために、北九州市公務員試験の「上級 行政Ⅱ【通常枠】」について詳しく解説します。
北九州市の上級 行政Ⅱは、民間企業等での実務経験を持つ方を対象とした試験です。大きな特徴は「経験小論文」があること、また専門試験がなく「SPI3」と「面接」が重視される点です。実務経験を活かして転職したい方に適した試験区分といえます。
この記事では、上級 行政Ⅱの試験日程、受験資格、試験内容、対策法までを徹底解説。民間経験をどう公務員試験でアピールするか、効果的な方法もお伝えします!
※この記事は2024年版です。2025年版は最新の試験案内が出次第更新します。
試験日程

項目 | 日程 |
---|---|
受付期間 | 4月17日(水)10時00分 ~ 5月7日(火)13時00分(受信有効) |
第1次筆記試験(SPI3) | 5月16日(木)~5月27日(月)のうち選択する日時 |
合格発表 | 6月3日(月) |
第1次筆記試験・第2次筆記試験 | 6月16日(日) |
合格発表 | 7月3日(水) |
第1次口述試験 | 7月13日(土)~7月14日(日)のうち指定する日時 |
合格発表 | 7月23日(火) |
第2次口述試験 | 8月6日(火)~8月9日(金)のうち指定する日時 |
最終合格発表 | 8月下旬 |
※日程は2024年度のものです。2025年の日程は最新の試験案内が出次第更新します。
受験資格(年齢制限など)

年齢制限は以下になります。
- 昭和39年4月2日以降に生まれた人
(令和7年4月1日採用時年齢 ~60歳) - 民間企業等で正規職員等として継続して1年以上就業した期間が、当該試験年度の4月1日現在、通算して5年以上ある人
年齢以外の要件として、以下の条件も満たす必要があります。
次のいずれかに該当する人
- 日本国籍を有する人
- 出入国管理及び難民認定法による永住者(令和7年3月31日までに資格取得見込みの人を含む)
- 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法による特別永住者(令和7年3月31日までに資格取得見込みの人を含む)
次のいずれにも該当しない人
- 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの人
- 北九州市職員として懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない人
- 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した人
採用予定数

令和6年度の採用予定数は以下の通りです。
- 上級 行政Ⅱ【通常枠】:3名程度
試験内容

試験科目についても見ていきましょう。
試験内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。
試験段階 | 試験内容 | 試験詳細 |
---|---|---|
第1次試験 | 教養試験(SPI3) | ・テストセンター方式 ・基礎能力検査(言語能力及び非言語能力の測定)、性格検査 ・試験時間:1時間5分 |
第1次試験 | 専門試験(経験小論文) | ・800字以内 ・自分の経験を踏まえ論述 ・試験時間:1時間 |
第1次試験 | 口述試験 | ・個別面接 |
第2次試験 | 論述試験 | ・表やグラフ等の資料を読み取り論述 ・試験時間:1時間 |
第2次試験 | 口述試験 | ・個別面接 |
どんな試験なのか

教養試験(SPI3)
SPI3は、民間企業の採用試験でも広く使われている適性検査です。基礎能力検査と性格検査から構成されています。基礎能力検査は言語能力と非言語能力を測定します。
言語能力では、文章の読解力や語彙力が問われます。非言語能力では、数的処理能力や論理的思考力が試されます。時間内にできるだけ多くの問題を解くことが求められるので、スピードも重要です。
性格検査の結果は、主に面接の参考資料として使用されます。
以下の記事に対策方法をまとめていますので参考にしてみてください。
経験小論文
経験小論文は、自身の職務経験を踏まえて論述する形式になっています。これまでの経験をどのように北九州市の業務に活かせるかを具体的に述べることが求められます。
以下の記事が参考になるかと思います。
論述試験
論述試験は資料から読み取れる情報を論述し、具体的な解決策や取り組むべき事項を記述する内容です。通常の小論文試験の対策をしておけば対応できるでしょう。
以下の記事に対策方法をまとめていますので参考にしてみてください。
口述試験(面接)
口述試験は個別面接です。コミュニケーション能力、協調性、主体性、行動力、積極性などが評価されます。
「なぜ北九州市役所を志望したのか」「北九州市の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。
以下の記事に対策方法をまとめていますので参考にしてみてください。
エントリーシート
申込みの際にエントリーシートを添付する必要があります。
エントリーシートには、志望動機や自己PR、これまでに力を入れたこと、などを記入します。このエントリーシートは面接の重要な資料となるため、自身の強みや北九州市職員としての適性をアピールできるよう、丁寧に作成するようにしましょう。そうすることで、面接も有利に進めることができます。
なお、北九州市のエントリーシートはかなりボリューミーな内容になっているので、早めに作成に取り掛かるようにしましょう。
以下の記事に対策方法をまとめていますので参考にしてみてください。
配点

配点は以下の通りです。
試験段階 | 試験科目 | 配点 |
---|---|---|
第1次試験 | 教養試験(SPI3) | 80点 |
第1次試験 | 専門試験(経験小論文) | 120点 |
第1次試験 | 口述試験 | 200点 |
第2次試験 | 筆記試験 | 50点 |
第2次試験 | 口述試験 | 100点 |
1次試験は筆記(教養と専門)と面接の比重が同じで、2次試験は面接の比重の方が高いですね。
とはいえ他の公務員試験に比べると筆記の比重が高めなのが北九州市の特徴です。筆記に自信のある方や、面接に少し不安がある方は、北九州市が狙い目かと思います。
最終合格者の決定方法

最終合格者の決定方法については、以下のようになっています。
- 第2次試験の総合成績により決定。
- 各試験の成績が一定基準に満たない場合は、不合格。
最終合格者は2次試験の結果で決まります。
つまり、1次試験でいくら高得点を取っても、その得点は貯金にはならないということ。2次試験で失敗すれば、普通に不合格になります。逆に1次試験がギリギリ合格だったとしても、2次試験が高得点なら最終合格です。
また、各試験の成績が一定基準を満たしていない場合は不合格です。いわゆる足切りというやつですね。配点が低い試験でも最低限の対策はしておいた方がいいでしょう。
過去の実施結果(倍率など)

過去の実施結果も確認しておきましょう。
試験区分 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 倍率(倍) |
---|---|---|---|
令和6年度 | 94 | 6 | 15.7 |
令和5年度 | 100 | 7 | 14.3 |
過去2年間は10倍を超える倍率ということで、かなり高いです。公務員試験用の特別な対策を必要としない試験内容なので受験しやすい上に、採用者数が少ないですからね。
これは他の自治体の試験でも同じ傾向です。この区分を狙う方は、覚悟を持ってしっかり対策をして挑みましょう。
合格するためのポイント

北九州市の行政Ⅱ試験に合格するためには、SPI3と論文、そして面接対策がポイントになるということは、ここまでに説明した通りです。
改めて、より詳しい対策法をまとめた記事を以下に置いておきます。
ぜひ参考にしてみてください!
おすすめの対策講座

公務員試験の対策は、予備校を活用するのが手っ取り早いです。効率よく対策するカリキュラムが組まれていますし、Web通信スタイルで受講すればスマホ1台で対策することもできます。
特におすすめの予備校は以下の2つです。
アガルートアカデミー
→Web通信専門で手厚いサポートが特徴。スマホ1台で隙間時間に学習できる。
資格の大原
→全国に教室を展開している大手予備校。長年の実績と豊富な教材で安心の対策が可能。
より詳しい予備校比較は以下の記事もご参照ください!
福岡県の公務員予備校事情については、以下の記事にもまとめています。こちらも併せて参考にしていただけば!
初任給と待遇

北九州市職員の初任給(令和6年4月現在)は以下の通りです。
- 上級(大学卒):約207,000円
- 大卒、同種の職務経験8年、30歳:約254,000円
- 大卒、同種の職務経験13年、35歳:約274,000円
- 大卒、同種の職務経験18年、40歳:約288,000円
これに各種手当が加算されます。また、6月と12月には期末・勤勉手当(いわゆるボーナス)が支給されます。
勤務時間は原則として、8時30分から17時15分までです(勤務場所により異なる場合があります)。
休日は土曜日、日曜日、祝日、年末年始です(勤務場所により異なる場合があります)。年次有給休暇は年間で20日付与されます。
その他、忌引や産前産後、ボランティア等の特別休暇、子育てのために子どもが3歳に達するまで休業できる制度、小学校就学前まで勤務時間を短縮できる制度等があります。
まとめ:北九州市職員・上級 行政Ⅱ【通常枠】の特徴と対策
この記事では、北九州市公務員試験の上級 行政Ⅱ【通常枠】について解説してきました。
上級 行政Ⅱ【通常枠】の主な特徴は以下の通りです。
- 民間企業等での5年以上の職務経験者を対象とした試験区分
- 倍率は14~16倍と非常に高く、狭き門となっている
- テストセンター方式のSPI3と経験小論文が課される
- 年齢制限は60歳までと幅広く、キャリアチェンジの機会が多い
- 採用予定数が限られている
合格するためには、SPI3対策はもちろん、経験小論文や面接で自分の職務経験をどのように北九州市の行政に活かせるかを具体的にアピールすることが重要です。民間企業で培った専門知識やスキル、課題解決能力などを整理し、市政との接点を見いだしておきましょう。
高倍率の試験ですが、一般的な公務員試験のように専門的な法律や経済の知識は問われないため、社会人の方でも短期間で対策が可能です。経験小論文と面接を通じて、これまでの経験の棚卸しをしっかり行い、北九州市への熱意と貢献への意欲を伝えることが合格への鍵となるでしょう。
北九州市は環境モデル都市やSDGs未来都市として先進的な取り組みを行っており、民間での経験を活かせる多様なフィールドが用意されています。あなたのキャリアと情熱を北九州市政に活かす新たな挑戦を応援しています!
※試験情報は変更される可能性がありますので、最新情報は必ず北九州市公式サイトでご確認ください。
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