【令和6年度】札幌市の一般事務職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです!

今回は「札幌市職員採用試験(一般事務職)」について、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

・札幌市職員採用試験(一般事務職)の概要が知りたい
・試験内容や日程を詳しく知りたい
・過去の実施結果や倍率が知りたい

こういった疑問が解消できます。

簡単に自己紹介

  • この記事を書いている僕は、29歳のときに公務員試験に合格し、実際に5年間働きました。
  • そのときの経験をもとに記事を書いているので、これから受験する方々の参考になるようなリアルな情報をお伝えできるかと思います。

実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です。

それでは早速、内容に入っていきます。

目次

札幌市一般事務職採用試験の概要

札幌市の一般事務職採用試験は、大きく分けて「大学の部(一般方式)」「大学の部(SPI方式)」「短大の部」「高校の部」「社会人経験者の部」の5種類があります。

大学の部(一般方式)は主に新卒者や20代の方を対象とし、大学の部(SPI方式)は民間企業の就職試験と同じようなSPI3を使用した試験です。短大の部は短期大学卒業者等を、高校の部は高校卒業者等を対象としています。社会人経験者の部は民間企業等での職務経験がある方を対象としています。

それぞれ受験資格や試験内容が異なりますので、自分に合った区分を選んで受験しましょう。

なお、この記事では一般事務職の採用試験について解説しています。札幌市では他にも障害者採用などの区分がありますが、ここでは触れていませんので、ご了承ください。

札幌市の職員として働くためには、まずこの採用試験に合格する必要があります。試験に合格すれば、晴れて札幌市職員としてのスタートを切ることができます。

試験日程

令和6年度の札幌市職員採用試験(一般事務職)の日程は以下の通りです。

大学の部(SPI方式)

項目日程
受付期間2月26日(月)9時 〜 3月15日(金)13時
第1次試験(総合適性検査SPI3)4月4日(木)〜 4月17日(水)のうち受験者が選択する日
第1次試験(論文試験・集団面接対象者発表)4月26日(金)
第1次試験(論文試験・集団面接)5月12日(日)
第1次試験合格発表5月24日(金)午前11時00分
第2次試験(個別面接)6月3日(月)〜 6月7日(金)のうちいずれか指定する日程
最終合格発表6月中旬

大学の部(一般方式)

項目日程
受付期間4月19日(金)9時 〜 5月10日(金)13時
第1次試験(筆記試験)6月16日(日)
第1次試験(面接試験対象者発表)6月21日(金)
第1次試験(面接試験)6月27日(木)〜 6月30日(日)
第1次試験合格発表7月5日(金)
第2次試験(面接試験)7月上旬〜7月下旬
最終合格発表8月上旬

短大の部・高校の部

項目日程
受付期間7月1日(月)9時 〜 7月19日(金)13時
第1次試験(筆記試験)9月29日(日)
第1次試験(面接試験対象者発表)10月4日(金)
第1次試験(面接試験)10月11日(金)〜 10月13日(日)
第1次試験合格発表10月18日(金)
第2次試験(面接試験)10月下旬〜11月上旬
最終合格発表11月中旬

社会人経験者の部

項目日程
受付期間7月1日(月)9時 〜 7月19日(金)13時
第1次試験(筆記試験)9月29日(日)
第1次試験(面接試験対象者発表)10月25日(金)
第1次試験(面接試験)11月9日(土)〜 11月10日(日)
第1次試験合格発表11月15日(金)
第2次試験(面接試験)11月下旬〜12月上旬
最終合格発表12月中旬

受験申込はインターネットで行うので、通信環境などの予期せぬ不具合がある可能性を考えると、締め切り間際に申し込むのは危険ですね。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格(年齢制限など)

続いて気になる受験資格についてです。

大学の部(SPI方式・一般方式)

平成7年4月2日以降に生まれた方で、学校教育法による大学(専門職大学前期課程、短期大学を除く。)を卒業若しくは卒業見込み(SPI方式は令和6年9月末までに、一般方式は令和7年3月末までに卒業見込みの方に限る)の方又は札幌市人事委員会がこれらと同等と認める方

短大の部

平成7年4月2日以降に生まれた方で、次の①〜③のいずれかに該当する方
①学校教育法による短期大学もしくは高等専門学校を卒業若しくは令和7年3月までに卒業見込みの方又は札幌市人事委員会がこれらと同等と認める方
②専門学校(専修学校専門課程)において、専門士の称号を取得または令和7年3月までに取得見込みの方
③専門学校(専修学校専門課程)において、短期大学の課程を併修し、卒業または令和7年3月までに卒業見込みの方

高校の部

学校教育法による高等学校を卒業若しくは令和7年3月までに卒業見込みの方又は札幌市人事委員会がこれらと同等と認める方で、平成7年4月2日以降に生まれた方

社会人経験者の部

①②の両方を満たす方
①学校教育法による高等学校を卒業した方又は札幌市人事委員会がこれらと同等と認める方で、昭和39年4月2日から平成7年4月1日までに生まれた方
②民間企業等における職務経験が直近7年中5年以上ある方


日本国籍を有しない方も受験できます。ただし、公権力の行使または公の意思形成への参画に携わる公務員となるためには日本国籍が必要となるため、採用後の職務内容に制限が生じる可能性があります。

なお、地方公務員法第16条に規定される下記のいずれかに該当する方は受験することができません。

・禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの方
・札幌市職員として懲戒免職の処分を受け、その処分の日から2年を経過しない方
・日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した方

採用予定数

続いてこちらも気になる採用予定数について。

令和6年度の札幌市職員採用試験(一般事務職)の採用予定数は以下の通りです。

・大学の部(SPI方式):30名程度
・大学の部(一般方式):185名程度
・短大の部:6名程度
・高校の部:15名程度
・社会人経験者の部:30名程度

大学の部(一般方式)で185名程度、大学の部(SPI方式)で30名程度と、かなり大規模な採用を予定しています。短大の部と高校の部はそれぞれ6名程度と15名程度とやや少なめですが、社会人経験者の部は30名程度と比較的多くの採用を予定しています。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

札幌市職員採用試験(一般事務職)の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

大学の部(SPI方式)

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験総合適性検査(SPI3)約35分択一式
第1次試験論文試験90分記述式
第1次試験集団面接
第2次試験個別面接

大学の部(一般方式)

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験筆記試験120分択一式
第1次試験面接カード記入20分記述式
第1次試験個別面談
第2次試験個別面接

短大の部

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験筆記試験120分択一式
第1次試験面接カード記入20分記述式
第1次試験個別面談
第2次試験個別面接

高校の部

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験筆記試験120分択一式
第1次試験面接カード記入20分記述式
第1次試験個別面談
第2次試験個別面接

社会人経験者の部

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験基礎試験90分択一式
第1次試験職務論文90分記述式
第1次試験個別面談
第2次試験個別面接

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

総合適性検査(SPI3)

SPI3は、民間企業の採用試験でも広く使われている適性検査です。言語的理解力や数量的処理能力、論理的思考力について択一式による検査を実施します。基礎能力検査と性格検査から構成されています。

筆記試験(大学の部・一般方式)

大学の部(一般方式)の筆記試験は、教養系科目と専門系科目に分かれています。

教養系科目(必須科目・20題):
・文章理解(現代文・英語)8題
・判断推理、数的推理、資料解釈 12題

専門系科目(選択科目45題中20題解答):
・憲法、民法、行政法 19題
・経済学、経営学、財政学 18題
・行政学、政治学、社会事情(国際情勢を含む) 8題

一般的な公務員試験で課される、教養試験と専門試験が合わさったものですね。かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要があります。

筆記試験(短大の部)

短大の部の筆記試験は、必須科目と選択科目に分かれています。

必須科目25題:
・文章理解(現代文・英語)8題
・判断推理、数的推理、資料解釈 17題

選択科目(30題中15題解答):
・社会科学 12題
・人文科学 10題
・自然科学 8題

こちらは一般的な公務員試験でいうところの教養試験の内容です。

筆記試験(高校の部)

高校の部の筆記試験は、必須科目と選択科目に分かれています。

必須科目25題:
・文章理解(現代文・英語)9題
・判断推理、数的推理、資料解釈 16題

選択科目(30題中25題解答):
・社会科学 9題
・人文科学 12題
・自然科学 9題

こちらも一般的な公務員試験でいうところの教養試験の内容です。

基礎試験(社会人経験者の部)

社会人経験者の部の基礎試験は、以下の内容で構成されています。

・文章理解(現代文・英語)8題
・判断推理、数的推理、資料解釈 15題
・社会情勢(国際情勢を含む) 7題

こちらも一般的な公務員試験でいうところの教養試験の内容です。出題範囲が限られているので、対策にかかる時間はかなり減りますね。

論文試験・職務論文

論文試験(大学の部)や職務論文(社会人経験者の部)は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。90分という時間の中で、自分の考えをまとめる力が問われます。

面接カード

大学の部(一般方式)と短大の部、高校の部では、1次試験の筆記試験当日に面接カードを記入します。面接カードには、志望動機などを記入します。面接の重要な資料となるので、しっかりと準備しておきましょう。

エントリーシート

面接カードの記入がない区分では、その代わりにエントリーシートの提出が求められます。

大学の部(SPI方式)のエントリーシート項目例:

  1. あなたが就職先を決定するうえで重要視していることを記入してください。
  2. 札幌市の業務で最も関心のあるものを1つ記入してください。
  3. これまでの経験の中で、あなたが最も熱意をもって取り組んだことについて、できるだけ具体的に記入してください。
  4. 印象に残っている最近のニュースを1つ記入してください。
  5. あなたの長所・短所

社会人経験者の部のエントリーシート項目例:

  1. あなたが就業先を決定するうえで重要視していることを記入してください。
  2. 札幌市の業務で最も関心のあるものを1つ記入してください。
  3. これまでの経験の中で、あなたが最も熱意をもって取り組んだことについて、できるだけ具体的に記入してください。
  4. これまでの経験の中で、仕事上の失敗を糧にして、そこから学んだことや得たことを記入してください。

エントリーシートは自己PRの重要な機会です。札幌市職員としての意欲や適性を効果的にアピールできるよう、時間をかけて丁寧に作成しましょう。また、記入内容は面接で質問される可能性が高いので、しっかりと準備しておくことが大切です。

個別面接

全ての区分で実施される個別面接は、主として人物評価をします。コミュニケーション能力、協調性、主体性、行動力、積極性などが評価されます。

「なぜ札幌市役所なのか」「札幌市の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

集団面接

大学の部(SPI方式)では集団面接も行われます。

全員に同じ質問を投げかけ、順番に解答していく形式です。個別に深掘った質問をされることはほぼ無いでしょう。最低限のコミュニケーション力があるかどうかを判定するために実施されることがほとんどです。

対策方法は個別面接と変わらないですね。

配点

札幌市職員採用試験(一般事務職)の具体的な配点は公表されていません。

ですが、公務員試験は人物試験重視の傾向が強まってきています。札幌市も面接試験が複数回実施されることから、同様の傾向と予想できます。

とはいえ筆記試験の対策をおろそかにすると、そこで足切りに引っかかってしまう可能性もあります。

バランスよく準備を進めていきましょう。

過去の実施結果(倍率など)

令和4年度と令和5年度の試験実施結果を以下にまとめました。

令和5年度

区分申込者数受験者数1次面接対象者数1次合格者数2次受験者数最終合格者数倍率
大学の部 一般事務(行政コース)1,0728074452792731884.3倍
短大の部 一般事務12488402121712.6倍
高校の部 一般事務219181995150199.5倍
社会人経験者の部 一般事務(行政コース)85960410145432128.8倍

令和4年度

区分申込者数受験者数1次面接対象者数1次合格者数2次受験者数最終合格者数倍率
大学の部 一般事務(行政コース)1,1138224993002952123.9倍
短大の部 一般事務154100583131175.9倍
高校の部 一般事務2902181628178375.9倍
社会人経験者の部 一般事務(行政コース)8795819950482523.2倍

大学の部は4倍前後と他の公務員試験と比較すると平均的な倍率です。一方で、社会人経験者の部は20倍以上とかなり高めの倍率になっています。社会人経験者を対象としているため、競争が激しくなっているようです。

短大の部と高校の部は年度によって倍率の変動が大きいですが、概ね6倍から13倍程度の間を推移しています。

初任給と待遇

札幌市職員の初任給は以下の通りです。(令和6年4月1日時点)

・大学卒:202,086円
・短大卒:185,400円
・高校卒:171,186円

これに各種手当が加算されます。期末・勤勉手当(いわゆるボーナス)は6月と12月に支給されます。また、寒冷地手当が10月に支給されます。その他、支給要件に該当する方には、通勤手当、扶養手当、住居手当などの諸手当が支給されます。

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの週38時間45分です。

その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 札幌市の採用試験は難しいですか?

A1. 大学の部の場合、倍率が4倍前後と平均的な水準です。しかし、倍率だけで難易度を判断することはできません。試験内容自体は公務員試験としての一定の難易度があり、しっかりとした対策が必要です。

また、区分によって倍率が大きく異なることにも注意が必要です。例えば、社会人経験者の部では20倍以上の高倍率になることもあります。短大の部や高校の部も年度によって変動がありますが、大学の部よりも高い倍率になる傾向があります。

Q2. 大学の部のSPI方式と一般方式、どちらを受験すべきでしょうか?

A2. SPI方式は民間企業の就職試験と同じような形式で、公務員試験特有の教養試験や専門試験は行いません。一方、一般方式は従来の公務員試験のスタイルです。自分の得意不得意や準備状況に応じて選択しましょう。ただし、両方を併願することはできないので注意が必要です。

Q3. 札幌市出身でなくても受験できますか?

A3. はい、受験できます。札幌市職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ札幌市役所を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、札幌市に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか?

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特に大学の部(一般方式)を受験する場合は、教養試験と専門試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。SPI方式や社会人経験者の部の場合は、自己分析や志望動機の整理、札幌市の施策や課題についての理解を深める時間が必要です。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。札幌市職員採用試験(一般事務職)について、大学の部(一般方式・SPI方式)、短大の部、高校の部、社会人経験者の部の5区分それぞれの詳細を解説してきました。

札幌市の試験は、大学の部では比較的平均的な倍率ですが、短大の部、高校の部、社会人経験者の部ではより高い倍率となる傾向があります。どの区分においても、しっかり時間をかけて準備をしておく必要があるでしょう。

札幌市は、豊かな自然環境や独自の文化、食といった魅力的な地域資源を持つ一方で、人口減少や産業振興、冬の除雪対策といった課題にも直面しています。そんな札幌市の発展に貢献できる札幌市職員は、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

自分に合った区分を選び、目標に向かって頑張ってください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしております。

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。

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