【令和6年度】大阪府庁の行政職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです!

今回は「大阪府庁の行政職採用試験」について、令和6年度の最新情報をもとに、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

  • 大阪府庁の行政職採用試験の概要が知りたい
  • 試験内容や日程を詳しく知りたい
  • 過去の実施結果や倍率が知りたい

こういった疑問が解消できます。

簡単に自己紹介

  • この記事を書いている僕は、29歳のときに公務員試験に合格し、実際に5年間働きました。
  • そのときの経験をもとに記事を書いているので、これから受験する方々の参考になるようなリアルな情報をお伝えできるかと思います。

それでは早速、内容に入っていきましょう!

目次

大阪府庁行政職採用試験の概要

大阪府庁の行政職採用試験は、主に以下の4つの区分があります。

  1. 行政(大学卒程度)
  2. 行政(高校卒程度)
  3. 行政(社会人等:26-34)
  4. 行政(社会人等:35-49)

それぞれ受験資格や試験内容が異なりますので、自分に合った区分を選んで受験しましょう。

なお、この他にも障害者採用などの区分もありますが、今回はこの4つの区分に焦点を当てて解説していきます。

大阪府庁の職員として働くためには、まずこの採用試験に合格する必要があります。試験に合格すれば、晴れて大阪府庁職員としてのスタートを切ることができます。

試験日程

令和6年度の大阪府庁行政職採用試験の日程は以下の通りです。

行政(大学卒程度)

項目日程
受付期間3月1日(金)午前10時から3月25日(月)午後1時まで
第1次試験日4月12日(金)から4月25日(木)まで
第1次試験合格発表5月2日(木)
第2次試験(筆記)5月12日(日)
第2次試験(面接)5月25日(土)から6月2日(日)のいずれか1日
第2次試験合格発表6月7日(金)
第3次試験(グループワーク)6月16日(日)
第3次試験(面接)6月17日(月)から6月21日(金)のいずれか1日
最終合格発表7月4日(木)

行政(高校卒程度)

項目日程
受付期間7月1日(月)午前10時から8月30日(金)午後1時まで
第1次試験日9月29日(日)
第1次試験合格発表10月15日(火)
第2次試験10月29日(火)から11月1日(金)までのいずれか1日
最終合格発表11月21日(木)

行政(社会人等:26-34)

項目日程
受付期間8月1日(木)午前10時から8月30日(金)午後1時まで
第1次試験日10月6日(日)
第1次試験合格発表10月11日(金)
第2次試験10月26日(土)・27日(日)のいずれか1日
第2次試験合格発表11月8日(金)
第3次試験(プレゼンテーション面接・個別面接)11月30日(土)・12月1日(日)のいずれか1日
第3次試験(グループワーク)12月1日(日)
最終合格発表12月19日(木)

行政(社会人等:35-49)

項目日程
受付期間7月1日(月)午前10時から7月22日(月)午後1時まで
第1次試験日8月25日(日)
第1次試験合格発表9月18日(水)
第2次試験(個別面接)10月19日(土)
第2次試験(グループワーク)10月20日(日)
最終合格発表11月7日(木)

受験申込はインターネットで行うので、締め切り間際は混雑する可能性があります。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格(年齢制限など)

続いて気になる受験資格についてです。

行政(大学卒程度)

次のアまたはイのいずれかに該当する人

ア 令和7年3月31日現在、22歳から25歳の人(学歴及び職務経験は問いません。)
※平成11年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた人

イ 令和7年3月31日現在、21歳以下の人(平成15年4月2日以降に生まれた人)で、学校教育法に基づく大学(短期大学を除く。)を卒業した人(令和7年3月までに卒業する見込みの人を含む。)又はこれと同等の資格があると人事委員会事務局が認める人

行政(高校卒程度)

令和7年3月31日現在、18歳から21歳の人
※平成15年4月2日から平成19年4月1日までに生まれた人(学歴及び職務経験は問いません。)

行政(社会人等:26-34)

令和7年3月31日現在、26歳から34歳の人
※平成2年4月2日から平成11年4月1日までに生まれた人
(学歴及び職務経験は問いません。)

行政(社会人等:35-49)

令和7年3月31日現在、35歳から49歳の人
※昭和50年4月2日から平成2年4月1日までに生まれた人(学歴及び職務経験は問いません。)


なお、全ての区分において、次のいずれかに該当する人は受験できません。

  • 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの人
  • 大阪府において懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない人
  • 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した人
  • 平成11年改正前の民法の規定による準禁治産の宣告を受けている人(心神耗弱を原因とするもの以外)

日本国籍の有無は問いません。ただし、日本国籍を有しない職員は公権力の行使又は公の意思形成への参画に携わる職以外の職に任用されます。

採用予定数

令和6年度の大阪府庁行政職採用試験の採用予定数は以下の通りです。

  • 行政(大学卒程度):130名程度
  • 行政(高校卒程度):60名程度
  • 行政(社会人等:26-34):55名程度
  • 行政(社会人等:35-49):15名程度

大阪府庁では、かなり大規模な採用を予定しています。特に大学卒程度の採用が多いですね。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

大阪府庁行政職採用試験の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

行政(大学卒程度)

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験SPI3言語的理解力や数的処理能力、論理的思考力を問います。(テストセンター方式)
第2次試験筆記試験1時間見識(論文)、法律(択一式)、情報(記述式)から1分野を選択
第2次試験個別面接対面面接またはWEB面接
第3次試験個別面接対面面接
第3次試験グループワーク約45分5人から8人程度のグループで課題に取り組む

行政(高校卒程度)

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験教養試験1時間50分択一式45題(8分野から5分野以上選択)
第1次試験作文試験1時間文章による表現力などを問う
第2次試験個別面接対面により同日に2回実施

行政(社会人等:26-34)

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験SPI3約1時間10分言語的理解力や数的処理能力、論理的思考力を問う
第2次試験(1次試験日に実施)筆記試験1時間見識(論文)または情報(記述式)から1分野を選択
第2次試験個別面接対面面接またはWEB面接
第3次試験プレゼンテーション面接与えられた課題についての発表及び質疑
第3次試験個別面接対面面接
第3次試験グループワーク5人から8人程度のグループで課題に取り組む

行政(社会人等:35-49)

試験段階試験科目試験時間問題形式
第1次試験SPI3約1時間10分言語的理解力や数的処理能力、論理的思考力を問う
第1次試験論文(見識)1時間社会事象に対する基礎的知識や、論理的思考力、企画提案力、文書作成力などを問う
第2次試験個別面接対面により同日に2回実施
第2次試験グループワーク5人から8人程度のグループで課題に取り組む

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

SPI3

SPI3は、民間企業の採用試験でも広く使われている適性検査です。基礎能力検査と性格検査から構成されていますが、大阪府庁の試験では基礎能力検査のみが評価対象となります。

言語的理解力、数的処理能力、論理的思考力を問う問題が出題されます。公務員試験特有の難しい問題は出題されないので、民間企業の就職活動と並行して受験する人にとっては取り組みやすい試験だと言えるでしょう。

教養試験(高校卒程度のみ)

教養試験は、公務員として必要な基礎的な能力を測る試験です。出題分野は以下の通りです。

  • 日本史、世界史、地理、物理、生物、化学、地学、国語、数学、政治・経済、社会一般(人権関係等を含む。)、文章理解(現代文、英文)、判断推理、数的推理、資料解釈

高校卒業程度の一般常識を問う内容となっています。ただし、数的推理や判断推理など、いわゆる「公務員試験特有の問題」も含まれているので注意が必要です。

特に数的推理は公務員試験の鬼門と言われており、他の公務員試験同様に数的推理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。

筆記試験(大学卒程度・社会人等:26-34)

筆記試験は、以下の3分野から1つを選択して解答します。

  1. 見識(論文):社会事象に対する基礎的知識や、論理的思考力、企画提案力、文章作成力などを問う問題
  2. 法律(択一式):憲法、民法、行政法の法律科目の問題(20題)
  3. 情報(記述式):情報処理に関連する分野の論文と、情報処理の基礎的な知識を問う記述式の問題

受験申込み時に、いずれか1分野を選択する必要があります。申込み後に選択した分野の変更はできないので、自分の得意分野をよく考えて選択しましょう。

論文・作文試験

論文試験(大学卒程度・社会人等)や作文試験(高校卒程度)は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。文章による表現力、課題に関する理解力などが問われます。

大阪府の課題や政策などについて、日頃からアンテナを張っておくことが大切です。新聞やニュースで大阪府に関する情報をチェックする習慣をつけておくと、論文・作文試験で役立つでしょう。

個別面接

全ての区分で実施される個別面接は、人柄、対人的能力などを評価する試験です。面接の回数やスタイルは区分によって異なりますが、基本的な質問内容は似ています。

「なぜ大阪府庁を志望したのか」「大阪府の課題をどう捉えているか」「あなたの強みは何か」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

また、自己紹介書の内容に基づいて質問されることも多いので、提出する書類の内容は十分に練っておく必要があります。

自己紹介書

大阪府庁の採用試験では、自己紹介書の提出が求められます。主な記載項目は以下の通りです。

  1. 自己PR
  2. 学生生活・社会人生活で力を入れて取り組んだこと
  3. 大阪府を志望した理由
  4. 大阪府職員になって取り組んでみたいこと

自己紹介書は面接の重要な資料となるため、具体的なエピソードを交えつつ、大阪府庁の業務や課題と関連付けて自分の経験や能力をアピールすることが大切です。記入した内容は全て説明できるよう準備し、面接での回答と矛盾がないよう注意しましょう。

自己紹介書は、他の自治体でいうところのエントリーシートのイメージです。以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも参考にしてください。

グループワーク

大学卒程度と社会人等の区分では、グループワークも実施されます。5人から8人程度のグループで与えられた課題について作業や討論を行います。

ここでは、コミュニケーション能力、協調性、リーダーシップ、問題解決能力などが評価されます。積極的に発言することはもちろん、他の参加者の意見をしっかり聞き、建設的な議論ができることが求められます。

プレゼンテーション(社会人等:26-34のみ)

社会人等:26-34の区分では、第3次試験でプレゼンテーションが課されます。与えられた課題について発表を行い、その後質疑応答が行われます。

ここでは、論理的思考力、表現力、コミュニケーション能力などが評価されます。プレゼンテーションの経験が少ない人は、事前に練習しておくことをおすすめします。

配点

大阪府庁行政職採用試験の配点は公表されていませんが、一般的に公務員試験では面接試験の比重が高くなっています。特に最終段階の面接試験は、合否を大きく左右する重要な試験だと言えるでしょう。

ただし、第1次試験で一定の点数に達しないと、それ以降の試験を受けることができません。バランスの取れた準備が必要です。

なお、大阪府庁の試験は1次試験から2次、3次試験までの得点を総合的に判断して合否が決定します。

過去の実施結果(倍率など)

過去の試験実施結果を以下にまとめました。

行政(大学卒程度)

年度採用予定人員申込者数1次受験者数最終合格者数倍率
令和5年度110名程度1,6871,0321696.1倍
令和4年度110名程度1,9781,1581477.9倍
令和3年度145名程度2,1968991815.0倍

行政(高校卒程度)

年度採用予定人員申込者数1次受験者数最終合格者数倍率
令和5年度40名程度3732441022.4倍
令和4年度40名程度377241723.3倍
令和3年度40名程度359204722.8倍

行政(社会人等:26-34)

年度採用予定人員申込者数1次受験者数最終合格者数倍率
令和5年度50名程度547233763.1倍
令和4年度60名程度690305764.0倍
令和3年度90名程度8484941064.7倍

行政(社会人等:35-49)

年度採用予定人員申込者数1次受験者数最終合格者数倍率
令和5年度5名程度6023722018.6倍
令和4年度10名程度8505581439.9倍
令和3年度20名程度9506192129.5倍

これらの結果から、大阪府庁の採用試験の傾向が見えてきます。

行政(大学卒程度)の試験は5〜8倍前後となっていて、人気の高さがうかがえますね。ですが決して手が届かない倍率ではありません。

一方、行政(高校卒程度)と行政(社会人等:26-34)の試験は2〜5倍程度と、低めの倍率を維持しています。これらの区分は比較的チャレンジしやすいと言えるでしょう。

ただし、行政(社会人等:35-49)の試験は18〜40倍と非常に高い倍率になっています。採用予定人員が少ないこともあり、競争が激しくなっているようです。この区分を受験する場合は、十分な準備が必要でしょう。

全体的に見ると、大阪府庁の採用試験は区分によって倍率に大きな差があります。自分に適した区分を選び、それぞれの特性を理解した上で対策を立てることが重要です。高倍率の区分でも、しっかりとした準備をすれば十分に合格の可能性はあります。逆に、低倍率の区分でも油断は禁物です。どの区分でも、自己の能力を最大限に発揮できるよう、計画的な試験対策を心がけましょう。

初任給と待遇

大阪府庁職員の初任給は以下の通りです。

  • 大学卒:約227,200円(地域手当含む)
  • 高校卒:約191,700円(地域手当含む)

これに各種手当が加算されます。例えば、通勤手当、住居手当、時間外勤務手当、期末手当、勤勉手当などがあります。

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの1日7時間45分、週38時間45分です。具体的には以下の2パターンがあります。

  • 午前9時から午後5時30分まで
  • 午前9時30分から午後6時まで

休憩時間は午後0時15分から午後1時までの45分間です。

休暇制度も充実しています。年次有給休暇は年間20日付与されます(ただし、採用初年度は15日)。その他にも、病気休暇、特別休暇(夏期・結婚・出産等)、介護休暇、介護時間及び子育て部分休暇があります。

また、育児休業制度や介護休暇制度なども整備されており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 大阪府庁の採用試験は難しいですか?

A1. 大阪府庁の採用試験の難易度は区分によって異なります。大学卒程度の試験は5〜8倍程度と高めの倍率、高校卒程度や社会人等(26-34歳)の試験は2〜5倍程度と比較的受験しやすい倍率となっています。社会人等(35-49歳)の試験は18倍以上と非常に競争率が高くなっています。

どの区分でも、試験内容自体は公務員試験としての一定の難易度がありますので、しっかりとした対策は必要です。特に人気の高い区分では、より綿密な準備が求められるでしょう。倍率だけでなく、自分の適性や志望動機をよく考えて受験する区分を選び、計画的に準備を進めることが大切です。

Q2. どの区分を受験すべきでしょうか?

A2. 自分の年齢や学歴、経験に応じて選択しましょう。大学卒業(見込み含む)の方は大学卒程度、高校卒業(見込み含む)の方は高校卒程度、26歳以上の方は社会人等の区分が対象となります。

Q3. 大阪府出身でなくても受験できますか?

A3. はい、受験できます。大阪府庁職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ大阪府庁を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、大阪府に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか?

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特に大学卒程度試験を受験する場合は、SPI3と筆記試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。社会人等の場合は、職務経験を整理し、自己アピールを準備する時間が必要です。高校卒程度試験の場合も、教養試験の対策に時間がかかるため、早めの対策開始が望ましいです。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めましょう。

Q5. 日本国籍を持っていなくても受験できますか?

A5. はい、日本国籍の有無に関わらず受験できます。ただし、日本国籍を有しない職員は公権力の行使又は公の意思形成への参画に携わる職以外の職に任用されます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。大阪府庁の行政職採用試験について、大学卒程度、高校卒程度、社会人等の区分それぞれの詳細を解説してきました。

どの区分を選択するにしても、公務員試験としての一定の難易度があることには変わりありません。自分に合った区分を選び、計画的かつ効果的な対策を行い、万全の態勢で試験に臨みましょう。

大阪府は、日本第二の都市である大阪市を擁し、経済、文化、観光など多方面で重要な役割を果たしています。その一方で、少子高齢化や都市間競争の激化など、様々な課題にも直面しています。そんな大阪府の発展に貢献できる大阪府庁職員は、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。

皆さんの合格を心よりお祈りしております。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。

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