【令和6年度】京都市の行政職採用試験まとめ【日程・科目・倍率・年齢制限など】

こんにちは、元公務員のまさちゃんです！

今回は「京都市行政職採用試験」について、試験日程や出題科目、過去の実施状況などを1記事にまとめました。

・京都市行政職採用試験の概要が知りたい
・試験内容や日程を詳しく知りたい
・過去の実施結果や倍率が知りたい

こういった疑問が解消できます。

実際に公務員試験を受験し、内定をもらった経験をもとにこの記事を書いています。公務員試験については熟知している人間が書いた記事なので、内容は信頼していただいて大丈夫です。

それでは早速、内容に入っていきます。

京都市行政職採用試験の概要

京都市の行政職採用試験は、大きく分けて「上級（一般方式）」「上級（京都方式）」「中級」「上級（就職氷河期世代対象）」「経験者」の5つの区分があります。このほかに障害者採用などもありますが、今回はこの5つの区分について詳しく見ていきます。

それぞれの区分の特徴を簡単に説明すると、以下の通り。

それぞれ受験資格や試験内容が異なりますので、自分に合った区分を選んで受験しましょう。

なお、京都市の求める人物像は、「京都を愛し、公務に情熱と誇りを持って自ら考え行動し、市民とともに京都の明るい未来を切り拓く人」です。

試験日程

令和6年度の京都市行政職採用試験の日程は以下の通りです。

上級（一般方式）

項目	日程
申込受付期間	5月10日（金）～5月29日（水）【最終日正午まで】
第1次試験日	6月16日（日）
第1次口述試験対象者発表	6月下旬
第1次口述試験（個別面接）	6月下旬～7月上旬
第1次試験合格発表	7月上旬
第2次口述試験（個別面接）	7月下旬
最終合格発表	8月中旬

上級（京都方式）

項目	日程
申込受付期間	3月1日（金）～3月29日（金）【最終日正午まで】
第1次試験	4月4日（木）～4月17日（水）のうち、各受験者が選択する日
第1次口述試験対象者発表	4月下旬
第1次口述試験（個別面接）	5月上旬
第1次試験合格発表	5月中旬
第2次口述試験（個別面接・課題作文）	5月下旬～6月上旬
第2次試験合格発表	6月上旬
第3次口述試験（個別面接）	6月中旬
最終合格発表	7月上旬

中級

項目	日程
申込受付期間	8月8日（木）～9月2日（月）【最終日正午まで】
第1次試験日	9月29日（日）
第1次口述試験対象者発表	10月上旬
第1次口述試験（個別面接）	10月中旬
第1次試験合格発表	10月下旬
第2次口述試験（個別面接）	11月上旬
最終合格発表	11月中旬

上級（就職氷河期世代対象）

項目	日程
申込受付期間	8月8日（木）～9月2日（月）【最終日正午まで】
第1次試験日	9月29日（日）
第1次口述試験対象者発表	10月上旬
第1次口述試験（個別面接）	10月上旬
第1次試験合格発表	10月中旬
第2次口述試験（個別面接）	10月下旬
第2次試験合格発表	11月上旬
第3次口述試験（個別面接）	11月中旬
最終合格発表	11月下旬

経験者

※令和6年度の試験案内は10月上旬に発表予定のため、以下は令和5年度の情報です。

項目	日程
申込受付期間	10月5日（木）～11月2日（木）【最終日正午まで】
第1次試験日	11月26日（日）
第1次試験合格発表	12月上旬
第2次口述試験（個別面接）	12月20日（水）、21日（木）、22日（金）
第2次試験合格発表	1月上旬
第3次口述試験（個別面接）	1月16日（火）、17日（水）
最終合格発表	2月上旬

受験申込はインターネットで行うので、通信環境などの予期せぬ不具合がある可能性を考えると、締め切り間際に申し込むのは危険ですね。余裕を持って早めに申し込むようにしましょう。

受験資格（年齢制限など）

続いて気になる受験資格についてです。

上級（一般方式）・上級（京都方式）

中級

上級（就職氷河期世代対象）

経験者

※令和6年度の試験案内は10月上旬に発表予定のため、以下は令和5年度の情報です。

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ただし、日本国籍を有しない人は、採用後、担当できる職務等に制限があります。また、禁錮以上の刑に処せられた方などは受験できません。

採用予定数

続いてこちらも気になる採用予定数について。

令和6年度の京都市行政職採用試験の採用予定数は以下の通りです。

上級試験は一般方式と京都方式の合計で190名程度と、かなり大規模な採用を予定しています。

試験内容

次は試験科目について見ていきましょう。

京都市行政職採用試験の内容や試験時間、出題科目は以下のようになっています。

上級（一般方式）

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	1時間30分	択一式（30問全問解答）
第1次試験	専門試験	1時間30分	択一式（40問中30問解答）
第1次試験（2次で採点）	作文試験	40分	記述式（600字以内）
第1次試験	第1次口述試験（個別面接）	–	–
第2次試験	第2次口述試験（個別面接）	–	–

上級（京都方式）

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	基礎能力検査（SPI3）	約35分	–
第1次試験	性格検査（SPI3）	約30分	–
第2次試験	第1次口述試験（個別面接）	–	–
第2次試験（3次で採点）	課題作文	40分	記述式
第3次試験	第2次口述試験（個別面接）	–	–

中級

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	教養試験	2時間	択一式（50問中45問解答）
第1次試験	作文試験	50分	記述式（600字以内）
第1次試験	第1次口述試験（個別面接）	–	–
第2次試験	第2次口述試験（個別面接）	–	–

上級（就職氷河期世代対象）

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	基礎能力検査（SCOA）	1時間程度	択一式
第1次試験	適性検査	20分程度	–
第1次試験	第1次口述試験（個別面接）	–	–
第2次試験	第2次口述試験（個別面接）	–	–
第3次試験	第3次口述試験（個別面接）	–	–

経験者

試験段階	試験科目	試験時間	問題形式
第1次試験	基礎能力検査	1時間程度	択一式
第1次試験	経験作文	40分	記述式（600字以内）
第1次試験	適性検査	20分程度	–
第2次試験	第2次口述試験（個別面接）	–	–
第3次試験	第3次口述試験（個別面接）	–	–

それぞれの試験について、もう少し詳しく説明していきます。

教養試験（上級一般方式・中級）

教養試験は、公務員として必要な基礎的な能力を測る試験です。出題分野は以下の通りです。

公務員試験の鬼門である数的処理系の科目もしっかり出題されるので、他の公務員試験同様に数的処理の出来が1次試験の合否を左右すると言えます。しっかり対策をしておきましょう。

専門試験（上級一般方式のみ）

専門試験は、大学で学ぶような専門的な内容を問われる試験です。出題分野は以下の通りです。

政治学、行政学、憲法、行政法、民法、労働法、経済学、財政学、経営学、社会政策、国際関係

かなり幅広い分野から出題されるので、効率的に学習を進めていく必要がありますね。

基礎能力検査（上級京都方式・就職氷河期世代対象・経験者）

SPI3やSCOAといった民間企業の採用試験でも広く使われている適性検査です。言語的理解力、数理的能力、論理的思考力などの基礎能力を問う内容となっています。

作文試験・経験作文

作文試験（上級一般方式・中級）や経験作文（経験者）は、与えられた課題について自分の考えを論理的に記述する試験です。600字以内、40〜50分という時間の中で、自分の考えをまとめる力が問われます。

個別面接

全ての区分で実施される口述試験は、個別面接が基本です。コミュニケーション能力、協調性、主体性、行動力、積極性などが評価されます。

「なぜ京都市役所なのか」「京都市の課題をどう捉えているか」といった質問は必ず聞かれると思っておいた方が良いでしょう。

性格検査・適性検査

性格適性及び職務適性等についての検査です。特別な対策は不要ですが、結果は面接の参考資料として使用されます。

課題作文（上級京都方式のみ）

上級（京都方式）の第3次試験で実施される課題作文は、京都市政に関する内容を問うものです。第1次試験合格発表の際に課題が発表されるので、それまでに京都市の現状や課題について幅広く学んでおくことが大切です。

エントリーシート

京都方式では、受験申し込み時にエントリーシートの提出を求められます。これらには志望動機や自己PRなどを記入します。面接の重要な資料となるので、しっかりと準備しておきましょう。

配点

京都市職員採用試験（行政）の具体的な配点は公表されていません。

ですが、公務員試験は人物試験重視の傾向が強まってきています。京都市も面接試験が複数回実施されることから、同様の傾向と予想できます。

とはいえ筆記試験の対策をおろそかにすると、そこで足切りに引っかかってしまう可能性もあります。

バランスよく準備を進めていきましょう。

過去の実施結果（倍率など）

過去3年間の実施結果を見てみましょう。

上級（一般方式）

年度	採用予定者数	申込者数	受験者数	最終合格者数	最終倍率
令和5年度	約115名	361名	296名	86名	3.4倍
令和4年度	約120名	392名	331名	92名	3.6倍
令和3年度	約100名	528名	433名	100名	4.3倍

上級（京都方式）

年度	採用予定者数	申込者数	受験者数	最終合格者数	最終倍率
令和5年度	約70名	756名	691名	69名	10.0倍
令和4年度	約50名	911名	798名	60名	13.3倍
令和3年度	約50名	859名	669名	52名	12.9倍

中級

年度	採用予定者数	申込者数	受験者数	最終合格者数	最終倍率
令和5年度	約5名	30名	29名	7名	4.1倍
令和4年度	約5名	31名	26名	7名	3.7倍
令和3年度	約5名	34名	29名	8名	3.6倍

上級（就職氷河期世代対象）

年度	採用予定者数	申込者数	受験者数	最終合格者数	最終倍率
令和5年度	約5名	302名	228名	12名	19.0倍
令和4年度	約5名	376名	305名	10名	30.5倍
令和3年度	約5名	435名	336名	12名	28.0倍

経験者

年度	採用予定者数	申込者数	受験者数	最終合格者数	最終倍率
令和5年度	約35名	445名	362名	47名	7.7倍
令和4年度	約25名	444名	357名	35名	10.2倍
令和3年度	約25名	510名	393名	37名	10.6倍

上級（一般方式）と中級は3～4倍台と、公務員試験の平均的な倍率となっています。一方で、上級（京都方式）、上級（就職氷河期世代対象）、経験者は倍率が高くなっています。特に上級（就職氷河期世代対象）は非常に高倍率ですね。

ただし、倍率が高いからといって諦める必要はありません。しっかりと対策を立てて挑戦してみてください！

初任給と待遇

京都市職員の初任給は以下の通りです。

これに各種手当が加算されます。また、6月と12月には期末・勤勉手当（いわゆるボーナス）が支給されます。令和5年度のボーナス支給実績は、年間4.50箇月分です。

勤務時間は原則として、月曜日から金曜日までの1日7時間45分、週38時間45分です。年次有給休暇は年間20日付与されます。

その他、育児休業制度や介護休暇制度なども充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境が整っています。

よくある質問（FAQ）

Q1. 京都市の採用試験は難しいですか？

A1. 倍率や試験内容を見ると、一般的な公務員試験と同程度の難易度と言えます。上級（一般方式）や中級は3～4倍台の倍率で、比較的チャレンジしやすいと言えるでしょう。一方で、上級（京都方式）や経験者採用は倍率が高めです。ただし、試験内容自体は公務員試験としての一定の難易度がありますので、しっかりとした対策は必要です。

Q2. どの区分を受験すべきでしょうか？

A2. 自分の学歴や経験、年齢に応じて選択しましょう。新卒や若手社会人の方は上級（一般方式）か上級（京都方式）、高校卒業（見込み含む）の方は中級、就職氷河期世代の方は上級（就職氷河期世代対象）、民間企業等で5年以上の職務経験がある方は経験者採用が対象となります。

Q3. 京都府出身でなくても受験できますか？

A3. はい、受験できます。京都市職員の採用に当たって、出身地は問われません。ただし、面接では「なぜ京都市役所を志望したのか」といった質問が出る可能性が高いので、京都市に対する理解や熱意をアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。

Q4. 試験対策はいつから始めればいいですか？

A4. できるだけ早く始めることをおすすめします。特に上級（一般方式）を受験する場合は、教養試験と専門試験の対策が必要なため、最低でも半年から1年程度の準備期間が必要です。上級（京都方式）や経験者採用の場合は、SPI対策や自己分析、志望動機の整理などに時間を割きましょう。中級の場合も、教養試験の対策に時間がかかるため、早めの対策開始が望ましいです。ただし、遅くとも試験の3ヶ月前からは集中的に勉強を始めましょう。

Q5. 京都方式と一般方式はどちらを選べばいいですか？

A5. 自分の強みや準備時間によって選択しましょう。京都方式はSPI3を使用するため、民間企業の就職活動と並行して準備できるメリットがあります。一方、一般方式は従来の公務員試験形式で、他の自治体の試験対策と共通する部分が多いです。公務員試験に専念できる時間がある場合は一般方式、民間企業との併願を考えている場合は京都方式が向いているかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。京都市の行政職採用試験について、5つの区分それぞれの詳細を解説してきました。

京都市は「京都を愛し、公務に情熱と誇りを持って自ら考え行動し、市民とともに京都の明るい未来を切り拓く人」を求めています。1200年の歴史を持つ古都であり、同時に先進的な取り組みも行う京都市で働くことは、非常にやりがいのある仕事だと言えるでしょう。

試験の種類も多様で、様々なバックグラウンドを持つ方々にチャンスが用意されています。上級（一般方式）や中級は比較的倍率が低めですが、上級（京都方式）や経験者採用は競争が激しくなっています。しかし、どの区分でも十分な準備をすれば合格のチャンスはあります。

自分に合った区分を選び、目標に向かって頑張ってください！

最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしております。

追伸

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また、この記事を読んで公務員になりたいと思った方には、「公務員になるには【半年で安定を勝ち取るために今あなたがやるべきこと】」の記事が参考になるかと思います。

僕の元公務員としての経験や、現在のキャリアアドバイザーとしての知識をもとに書きました。

「将来が不安だなぁ…」と漠然と感じていた20代の僕を救い出してくれたのが公務員試験です。公務員試験への感謝の気持ちも込めて書いた記事です。

過去の僕と同じように将来に不安を感じている多くの方に、この記事が届くことを願っています。